イド 1930年 兵庫県 昔、弘法大師がきて水をくれといったときに井戸が無いといったためにこの部落には井戸が無いのだという。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1934年 秋田県 諸国を行脚していた弘法大師がのどが渇いたので、農家の女房に水を求めたが女房は断ってしまった。同じように村の者がみな断ったので、弘法大師の勘気に触れ、井戸を掘っても湧出しなくなった。
 類似事例 |
|
イド 1930年 石川県 弘法大師が水を乞うたのを拒絶したために水を封じられ、この村ではいくら井戸を掘っても鉄気がでて飲み水にはならないといわれている。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1967年 福島県 ある老婆が機を織っているところへ旅の僧が水を求めてきた。老婆は乞食坊主に飲ませる水はないと追い払った。するとそれからこの里一帯は水が出なくなったという。この坊さんは弘法大師であったという。
 類似事例 |
|
コウボウサマ 1982年 東京都 水不足で困っていた時に弘法大師が来て、水の出る場所を4箇所教えていった。その後、物もらいの坊さんが「水を一杯くんで下さい」と言ったのを断ると、実はそれが弘法様で、怒って井戸の水を出ないようにしてしまった。
 類似事例 |
|
コウボウダシ,ワキミズ 1948年 兵庫県 この村は昔は水がでなく、もらい水をして生活していた。あるとき、みすぼらしい旅人が水をくれと頼んできたとき、その家の女の人は快く茶碗に水をついで飲ませてあげた。それ以来、ここには水が湧くようになり、不自由しなくなったという。この旅人が弘法大師であったと言われている。
 類似事例 |
|
コウボウイド 1987年 長野県 細谷三ツ谷の沢にある湧き水をいう。昔,弘法大師がこの村を通り,咽喉が渇いたので老婆に飲み水を求めると,快く水をくれた。しかし,飲み残しを地面に捨てると老婆が大変怒ったので,大師は謝って,持っていた杖で山の下を突いた。すると不思議なことに,そこから清水が湧き出してきた。これを弘法井戸と呼んでいる。老婆へのお礼とお詫びの気持ちを表したという。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1980年 岐阜県 弘法様が喉が渇いたので水をくれと言った。土地の人が「この水は飲めない」と言ったので、弘法大師は水を止めていった。それ以来水が出なくなり、水無という地名になった。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ,カレミズ 1948年 兵庫県 昔、田植えの時期にみずぼらしい身なりのお爺さんがやってきて、井戸端で用事をしていた女の人に「水を一杯いただけませんか」と頼んだが、「水が飲みたければ川の水でも飲めばいいだろう」といって追い払ってしまった。それ以後、この村は水に不自由するようになった。お爺さんは弘法大師の仮の姿であったといわれている。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1978年 新潟県 弘法大師が峠を通りかかったときに水を求めた。しかし、汚い身なりをしていたので水をあげなかった。弘法大師が自分の杖で土を掘ると、そこから水が出てきたという。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1930年 和歌山県 長田中という所は、井戸を掘ろうとしても清水が湧かなかった。それは弘法大師が修行中に水を乞うたが与えなかったためだという。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1937年 京都府 犬飼川のほとりの百姓家で弘法大師が飲み水を求めたが、その家は断った。それから犬飼川は水の入用な季節には流れなくなった。
 類似事例 |
|
ロッカクイド 1929年 長崎県 昔、富津という部落では水が乏しく一つの井戸もなかった。ある時行脚僧(弘法大師)がこの村を訪れて、とある家に飲み水を求めた。すると老婆が遠くまで冷水をくみに行ったので、気の毒に思った僧は近くにある大楠の根元にまじないをかけた。掘ると清水がこんこんと湧き、これを今では六角井戸(ガハ)という。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1967年 福島県 この部落はどこを掘っても渋水しか出ない。それは昔、ここへ旅僧が来てある家に立ち寄り、機織をしていた老婆に水を求めたところ、老婆は、このあたりは渋水しか出ないので乞食坊主に飲ませる水はないと追い返した。以後、この地では渋水しか出なくなったという。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ 1978年 石川県 弘法さんが釜清水に寄って「水を一杯くれ」と言ったところ、水がないのでわざわざきれいな水を汲みに行って出した。すると弘法さんは杖で地面を突き、そこから水が湧き出した。弘法さんはそれからニッサラ村へ行って「水を一杯くれ」と言った。洗い物をしていた女性が洗い物の水を授けた。その報いで水が出なくなったという。
 類似事例 |
|
コウボウダイシ,ヘビ 1930年 福島県 ここには昔から井戸が無く、弘法大師が独鈷で掘ったといわれている独鈷水を村中で使っているが、この用水のあたりに蛇が出ると凶事があるといわれている。
 類似事例 |
|
イド,コウボウサマ 1929年 岩手県 上飯岡にあるヨーカハゞという部落に、弘法様が来て水が欲しいと言った。しかし女が断ったので、以来水が出なくなった。井戸の水は飲めないような水なので、澤の水を飲んでいる。
 類似事例 |
|
〔オオウチノミズナシガワ〕 1986年 大分県 弘法大師が田代の川で芋を洗っていた老婆に芋を所望した。老婆が洗っていない芋を渡したので,大師は川に杖を刺して水を枯らした。一方その下流の新屋敷では洗った芋を与えたので,水の無い川底に杖をついて水を湧き出させた。
 類似事例 |
|
コウボウスイ 1967年 福島県 かつて弘法大師がこの辺りを通られたとき、水が欲しくなり持っていた杖の先で地を突いたら、そこから水が湧き出た。大和田という家の前にあるのがその泉であるという。また、洗濯していた老婆に弘法大師が水を求めたが、くれなかったので、今の弘法水と呼ばれているところに水を出したという。
 類似事例 |
|
ヒルコ,ノビル,コウボウダイシ 1956年 宮城県 弘法大師が滝ノ原入口に通りかかったとき、咽喉が渇いたので水を所望した。そのあたりは水の便が悪かったので、老婆は水を惜しんで「その辺のヒルコ(野蒜)でも食ったらよかんべ」といった。大師は、そうかといって行ってしまったが、それ以来、この家の畑は何を作ってもヒルコになって、それ以外の作物は育たなくなった。
 類似事例 |
|