カワコゾウ,リュウグウコゾウ 1980年 静岡県 久留米木には河小僧がいて、夕立のときに部落の干し物をしまう手伝いをした。部落民と仲がよくなったが、タデ汁を村人に飲まされ、死んでしまった。葬ったところから泉が湧き出た。
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カッパ 1928年 愛知県 あるとき、家の主人が田で働いていると、傍らへ小僧がやってきた。河童ではないかと怪しみ、蓼を食わせたら、近くの蛇淵に飛び込んで逃げた。翌日、淵に巨大な鯇魚(アメノウオ)が浮かんでおり、家で食べたら一家そろって死んだ。
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カッパ 1928年 愛知県 田辺家に棲んでいた河童が姿を消したのは、あるとき、同家の召使が誤って蓼汁を喰わせたからである。それ以来、田辺家は衰運に傾いた。
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コゾウ,ジゾウ 1981年 福島県 苗代作りの時、馬の鼻取りをする子がおらず困っていると、どこからか小僧が出てきて1日中手伝ってくれた。夕方、飯でも食べさせようと探したが姿が見えず、泥の足跡をたどってみると、近くの地蔵堂に足を泥だらけにした地蔵様が座っていた。
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カッパ 1984年 長野県 麦代つくりの頃にやってきた男はよく働いた。しかし蓼の入った味噌汁を飲んだ時から来なくなった。翌年はやってきたが、彼の働きをねたむ者が蓼を汁に入れたので、男は血を吐きながら淵に身を投げた。彼は河童の化身だったのだろう。
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カッパ 1927年 愛知県 淵に住む河童(カワランベ)が、毎年田植えのとき膳椀を貸し、田植えを手伝った。あるとき、正月の振舞の馳走に後家がタデを入れたところ、家では不仕合せが続き、衰微した。
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ハナタレコゾウサマ 1934年 熊本県 毎日柴を売りに来た爺さんが、売れ残りの柴を橋の上から淵に投げ込んだところ、竜宮のお姫さんから、お礼にと鼻たれ小僧様を貰って戻り、家の神棚に上げてまつると、爺さんは長者になった。しかし、その小僧を追い出すと、小僧が門先で鼻をすすった途端、爺さんはもとの貧乏人になってしまった。
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ヘビ,イケノヌシ 1929年 東京都 ある日、農家の小僧が井ノ頭辨天池の近くにある雑木林で草を刈っていると、小さい蛇が小僧の手指を噛もうとしたので、鎌で蛇の首の辺りを傷つけた。それから間もなく池の水面を覗くと、いつもは冷たく澄んでいる水が一面血に染まっていた。実は先に傷つけた蛇はこの池の主であった。
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オコナイサマ 1971年 岩手県 田植えの人手が不足していると小僧が出てきて手伝ってくれた。オコナイ様だという。
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カッパ 1976年 長崎県 河童は田に水を入れた見返りとして爺に娘を嫁にくれるよう要求するが、嫁入り道具の糸瓜を持って来たのを河童が嫌い、娘は嫁に行かずにすむ。
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カッパ 1970年 山梨県 桂川の近くに大輪という所があって、そこの畑で作業をしていたおじいさんのところに河童の小僧が来て、川へ引っぱり込もうとしたが、おじいさんはだまされなかった。
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カッパ 1954年 天竜川の流域とその川筋では年に1度水の中の竜宮からお使いが来る。その家が普猷であることを補償してくれる。蓼だけは食わせてくれるなという約束を破ったら、お使いは淵の中に入ってしまい、出てこなくなったので、その家は衰えたという。
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ナミコゾウ 1952年 静岡県 行基が老母を助けるため藁の人形を作り、その人形に田植えをさせた。仕事が済んだ後、読経をし、風雨災害は必ず告げよと命じ、久留女木川に流した。これが海上に流れ出て波小僧になり、天気が変わるたびに知らせてくれる。
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ヒョウスンボウ,ヒョウスボ,カッパ,ガタロウ 1999年 宮崎県 河童(ガタロウ)を高鍋ではひょうすんぼう、ひょうすぼという。ある春の雨の夜、高鍋の殿様が水源不足に悩んでいると、堀端の茂みから黒い影がヒュルル…ヒュルル…と鳴きながら出てきた。その夜、殿様の枕元に年を経たひょうすんぼうが3匹出て、夢に水源の場所を教えた。用水路が造られ、以来高鍋でも米が豊かに取れるようになった。
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ムジナ,キツネ,キノコ 1941年 秋田県 小僧が花を摘んでいると、「オロシ汁をかけられたら俺たちの命が危ない」という茸の話を聞く。後日大きな茸が寺に生えるが、これにオロシ汁をかけると貉だか狐だかの正体を現して死んだ。
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カワラメ,カッパ 1958年 石川県 河童(カワラメ)の棲息地とされる淵の近くで、二人の樵夫が休んでいた。すると淵から大蜘蛛が現れて、一人の樵夫の足の指に糸を巻きつけて帰っていた。それを大木の切り株に巻き付けなおしたところ、切り株は淵に巻き込まれていき、水中から笑い声が聞こえた。
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ヤマンバ 1973年 長野県 小僧が山に行く時、和尚が3枚のお札をくれた。山で仕事をしていたら夜になったので、年寄りの婆の家に泊めてもらった。ところが婆は実は山姥で、小僧を食べようとした。小僧は3枚のお札の力で、寺に帰ることができた。追いかけてきた山姥を和尚は騙し、池に落として殺した。
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カッパ 1989年 茨城県 川の土手に茄子を植えると河童が食べに来た。殺すのはかわいそうだと思い、注意だけして帰してやった。数年後、孫が行方不明になったので探していると、川で子供が河童の背に乗っていた。助けてくれた河童を祀って御礼とした。
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カッパ 1927年 長野県 昔、井戸のような池があり、手紙を書いて浮かべると膳椀を貸してくれた。池から河童が田植えの手伝いにも来たが、あるとき、田植えの振舞のオセチにタデをまぜて食わせたところ、姿を見せなくなった。
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カワランベ,(カッパ) 1989年 愛知県 昔、天竜川にはカワランベがいた。話者の実家の前の川原にはカワランベがおり、綺麗な女性に化けて何かと手伝いをしに来てくれた。川原の淵の傍の橋の上で膳を何枚貸してくれというと、用意してくれた。礼を言って返すと、誰にも見えないように淵の中に入れた。客が来るたびに働いてくれたが、「蓼だけはくれるな」と言っていた。ある人が面白がって蓼を上げると、血の泡をふいて流れていった。それ以来、膳を貸してくれなくなった。
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