キツネ 1956年 群馬県 むしむしするような暑苦しい日の夕方、馬に荷物をつんで山路を帰っていると、バシャリバシャリと足もとに波がおしよせてくる。こんな時は狐にまやかされたのだから、タバコに火をつけて吸うと無事に帰ることができる。
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キツネ 1989年 群馬県 狐に化かされたと思うときには、煙草を吸えば狐が逃げる。
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ノラギツネ 1953年 千葉県 野良狐に憑かれると背中が重くなる。憑かれたら狐の好きなものをあげるとよい。
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(ゾクシン) 1971年 茨城県 狐は油揚げを持っているとつき易く、煙草を吸うと離れるというので、遠出するときには常に煙草を持つようにした。
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キツネ 1972年 千葉県 話者の姑が行商の帰り、田んぼの中で狐に化かされてあちこち歩き回らされた。疲れて座り込んで煙草を吸ったら、狐が逃げていった。
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キツネ 1984年 山梨県 Aさんの知り合いのおっちゃんが、真っ暗な中、吉田へ行く寂しい道を帰っているとき、ばかに自転車が通るような気がしたので、狐に化かされたのだと気づいた。そういうときには煙草を吸えば消えるものだと気がついた。吸いはしなかったが、気がついたので、直って安心になった。
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タヌキ 1998年 京都府 ある秋の夜、炭焼きのかまどから白い煙がもくもくと上がっていたので、口からのぞこうとすると、上から頭を押さえつけられた。狸がついたということで、腰のキセルを抜いて煙草を詰め、残り火で火をつけて吸ったら狸は退いたという。
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キツネ 1975年 福島県 ある男が雨の夜にきれいな女に出くわして後をついていったら、とんでもないところに出てしまい、一晩中歩かされた。狐の仕業。狐はタバコとマッチが嫌いなので、こういうときにはタバコを吸うといい。
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キツネ 1987年 奈良県 昔、油揚げや魚を夜に買い物に行って、家に帰ったら狐に取られてなかったという話をよく聞いた。
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キツネ 1938年 長野県 昔、ある人が山で石だと思い腰掛けると子狐だった。怒った子狐はばかしたが、この人がたばこをふかして煙を送ると逃げた。
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キツネ 1939年 岩手県 男が家に帰る途中、夕立が降ってきたので杉の木の下で雨宿りして煙草を吸っていた。そのとき、男は狐を見つけて煙管で叩いた。すると、狐は逃げ、過ぎも夕立もなくなった。
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キツネ,コロヘタキツネ 1983年 東京都 年数のたった狐はコロヘタキツネと呼ばれ、人をツマム。狐は魚や豆腐の揚げが好きで、そういう物を持っていると、眠気がさしたり疲れたような時にだまされる。おじいさんが山で狐火にだまされそうになったが、タバコを吸おうとしたら火が消えた。狐の頭がタバコを嫌うのだそうである。
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キツネ 1989年 山梨県 狐にはよく騙される。昔はいくら捜しても道がわからず、一服しようと思ってタバコをつけると道に座っているというようなことがあった。
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キツネ 1980年 秋田県 狐を生け捕った人が狐に憑かれて、おかしくなった。お稲荷様が来て「狐を逃がせば治る」と言ったのでそうしたら、その通りに治った。
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キツネ 1972年 千葉県 山に入ってなかなか出てこられなくなることがあった。そういう時は、タバコを1本吸うと狐に化かされない。
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キツネ(ゾクシン) 1916年 岐阜県 精神に異常をきたした者あると、狐が憑いたという。油揚げや赤飯を欲し、目が狐のようにつり上がる。身体に腫れた部分があると、そこに狐が入っているのだといって、その部分を打ったりした。青松葉で燻すと狐が逃げ去ることがある。
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キツネ 1982年 東京都 狐に憑かれると狐の命令で動くようになる。タモトに毛があったり、油揚げを食べたりする。また、食べても食べてもやせ細る。狐を出すためにオオカミサマのカワを借りてきて、寝床に置くこともある。
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キツネ 1969年 岡山県 戦後にも狐がだました例がある。余坂という通り道に大変古い狐がいて、頭がはげているが、その狐に時々だまされる人がある。おかしいと思ったら腰を下して煙草をすうと良いと言う。
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キツネ 1938年 長野県 1人の人が山の奥へ行ったら狐に化かされた。煙草を吸ったら狐は逃げていった。
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キツネ 1978年 山梨県 ある夫婦が結婚式の帰りの夜道を幾ら歩いても村に着かなかった。テンプラをお土産にしていたので狐がついたのだと気づき、座って煙草を吸ったら家に帰ることができた。
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