テング 1944年 山形県 秋の夜もしんしんと更けわたる頃、どこからか雷のような音が聞えた。天気もよくて月さえ出ているのに、ばらばらと激しく雨の降るお供聞えた。雨だれが落ちるのも見えたが、地面は少しも濡れていない。天狗の悪戯に違いないとという。
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テング 1982年 東京都 めりめりめり、どしーんという大きな音がして、びっくりして天狗がいたずらしたと思って行ってみると小さな小枝しか落ちていなかった。
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テング 1989年 山形県 地震でもないのに家が揺れ、外にあった稲かき機が、いきなり家の中に出現した。さらに、夜寝ていると顔に小石が落ちてくる。村人たちは天狗の仕業だと言ったりした。
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テング 1976年 和歌山県 日光神社に泊まっていた時、木を伐る音がした。そして、急に木の倒れる大音響がした。それで噂の通り天狗のいることを知ったという。
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テングノイシコロガシ,イシガコロガッテクルオト 1982年 新潟県 春の山へゼンマイトリにいって、山小屋にとまっていた。夜中に山の上から小屋へ、石がゴロゴロゴロゴロところがってくる音が聞こえる。音だけで石はころがってこない。これを天狗の石ころがしと、昔から伝えている。
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テング 1993年 福井県 大きな岩石があり、ここの天狗がいると恐れられていた。ある日この近くで三左衛門という人が炭を焼き始めた。天狗が現れ「ここはわしの庭だから、すぐ帰れ。笛を吹き、太鼓が鳴ったら下山しろ」という。無視していると数日後に天狗が現れ「もう一度合図するので、帰れ」という。風が強くなり、雨も降り出したので下山した。あまりの大嵐となり、三左衛門の家は倒れた。
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オト 1980年 静岡県 雨の日に山へ行ったときに、ガシャンガシャンと音がする。音のするほうに石を投げると音がしなくなるが、また少し離れたところで鳴り出す。それが繰り返される。
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テングノキキリ 1982年 新潟県 小雨の降る晩などに、山小屋に泊まっていた村人が、大木の倒れる怪音をきいた。朝方見に行っても、木は倒れていない。各地の山林で同じことを聞く。
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ウシオニ 1991年 愛媛県 僧都の猟師が山で雨に降られ、岩の下で雨宿りをしていると、しずくが落ちてきた。牛鬼のよだれだった。猟師が逃げると牛鬼はジャンジャンジャンジャン、針金のような毛をすり合わせる音をされて追ってくる。弾を打ちながら家に逃げ帰り、雨戸を閉めると、戸袋に毛を打ちかけてきた。その戸袋は最近までその家にあったが、建て替えてしまって今はもう無い。
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ガッパ 1975年 長崎県 夏にカタン、カタンと音がするが誰もいない。夜にそこを通ると、砂が飛んできたことがあったという。
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タヌキ 1991年 香川県 夜大きな石が山頂から転げ落ちる音がしたり、早朝に稲刈りの音がするが、出かけてみても何も起きておらず、狸の仕業だと言われる。砂ほり狸は自分の小便を隠すため、前かきに砂をばらばらとかけるという。
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テング 1927年 岐阜県 カスミ網を張って置いたところ、大風が吹いて血の垂れる足のようなものがかかった。驚いていってみると、何も掛かってなかった。天狗が通ったのだろうと語り合ったという。
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イシ 1976年 鹿児島県 宿り小屋の上の山から大きな石が転がってきて足元まで落ちる音がする。通るので待ってくれるよう頼んでもやまないので走りすぎたが、音だけして石は落ちていなかった。
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スナ 1977年 和歌山県 お宮さんは昔から砂が降ると言われている。ある時、村長が宮から平瀬へ下ってくる途中で晴れているのに砂が降ってきた。その砂に当たると、急に便所に行きたくなったという。
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テングナメシ 1997年 岩手県 深山で小屋に泊っていると、大木が切り倒されるような音が聞こえることがある。この地方の幾人がそれを経験している。最初は斧の音がカキン、カキンと聞こえ、そして木がワリワリと倒れる音がする。その端風が人がいる所まで感じられるという。これを天狗ナメシといい、翌朝行ってみても倒された木は一本もない。
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ヒノタマ 1960年 静岡県 曇りで風が弱い日、家の裏山を火の玉がとんでいるのをみた。途中で消えてしまったが、木の葉がゆれるような音がした。
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シンボク,タタリ 1989年 長野県 御神木を使って建てられた家があった。その家では日暮れから朝に顔を洗う頃まで小嵐様の方で太鼓が鳴るのが聞こえるので、近所の人に聞くと「聞こえない」と言われる。ある人に言うと、きつねかむじななので退治してやると言われたが効果がなかった。それから2・3日してその家は焼けてしまった。が、ご神木だった木だけは焦げただけで焼けなかったのでそれを使って仮小屋を建てたところ、また太鼓が鳴るようになった。それで神様の木だと判ったという。
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タヌキ 1976年 愛媛県 筆者の実家の裏の榎の木の近くを夜通ると、砂をかけられるという噂が広まった。勝三郎叔父さんが「狸の仕業だ」と説明すると、話は終わった。
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ヒノタマ 1974年 東京都 江戸、鎧の辺りを舟に乗っていると申の刻に丑寅の方角から未申の方角へ3尺程の火の玉のようなものが空を飛んで山の崩れるような音がした。後日ある人が八王子の近くの家の庭に大きな石が降って来たと語った。
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テラノジャリ,コイシ 1965年 鹿児島県 寺の中を1人で歩いていると、庭にある砂利が上から落ちてきたという。恐ろしい思いをしたが、これは寺の小僧の悪戯だと言う人もいる。
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