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番号 3510014

呼称(ヨミ) 〔ジョウゲンチュウ〕,オキクムシ
呼称(漢字) 常元虫,おきく虫

執筆者 山崎美成

論文名 三養雑記

書名・誌名 日本随筆大成第二期
巻・号/通巻・号 6巻
発行所 吉川弘文館
発行年月日 S49年2月25日
発行年(西暦) 1974年
開始頁 63
終了頁 162

掲載箇所・開始頁 121
掲載箇所・終了頁

話者(引用文献)

地域(都道府県名) 滋賀県
地域(市・郡名) 大津市
地域(区町村名)

要約 近江国志賀郡別保の里に常元やしきと俗称される家があり、ここに居る者は必ず禍があるという。その故を尋ねると、蒲生家の侍だった南蛇井源太左衛門なる無頼が諸国で悪行を重ね、生まれ故郷の別保に帰って剃髪して常元と称した。慶長5年に以前の罪で捕縛された常元は、その家の柿の木に縛られて最後には斬られた、しかしその骸を木の根本に埋めたところ、数日後、顔や目口鼻がある人を縛っている姿に似た妖しい虫が、毎年多く墳上に現れて、蝶に化けて消えたという。人々はこれを常元虫といった。
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