テング 1981年 神奈川県 山の神をお祀りしてある山に天狗の住処といわれた大松があった。ある日美しい娘が行方不明になり天狗の仕業だということになった。松のところにさがしに行くと娘が座りこんでいて、話をきくと、やはり天狗にさらわれたということであった。
類似事例 |
|
テングイワ 1931年 宮城県 昔、北方岩木山からやってきた天狗が誤って杉の頂で目をついたため、その杉を切り取り、大石を乗せたという。これを天狗石という。
類似事例 |
|
テング 1933年 長野県 坊主岩に天狗が住んでいるといわれた。その岩の近くで草を刈っていたら、鈴や半鐘の音、鶏の鳴き声が聞こえてきた。不安になって帰った後、刈った草を馬にやったが、馬は食べなかった。里人たちは天狗の仕業だと語り合った。
類似事例 |
|
テング 1967年 福島県 姫の御前という山には天狗がいて、大きな音に驚かされることがある。ある女が栗拾いに行ってびくを隠されたこともある。ならの木などに房のように下がっているのは天狗の髪だろうとも言っている。
類似事例 |
|
テング 2001年 宮崎県 古墳の麓に古木があり、天狗が住んでいたため、天狗杉と呼ばれていた。天狗は山奥に住んでいて、人間に似ているが顔が赤く、鼻が高く、翼があって空中を飛び回れる。天狗は杉から飛び立って別の杉や松に宿ったという。
類似事例 |
|
テング 1970年 滋賀県 山の中の平洞というところには松があり、そこに天狗が住んでいた。そこで天狗岩という名がついた。
類似事例 |
|
テングイワ,テング 1938年 京都府 大昔、天狗岩と呼ばれる岩に天狗が座って棲息していた。
類似事例 |
|
テング 1991年 島根県 よそから来た木挽きが山に木を伐りに行って、首を抜かれて死んだ。その首はとうとう見つからなかった。天狗さまの仕業だろうと言われる。また、天狗の羽音をよく聞くことがある。大木の倒れる音がしたり、山に行って昼寝をしていると大きな岩のまくれる音がしたりするが、起きてみると何事もないということがよくある。
類似事例 |
|
テング 1919年 京都府 天狗がすんでいると噂の場所で、道の中央に突然出現した石灯籠をなぐりつけた男はその後気を失った。気付いてみると、見当もつかない場所に倒れておりつつじの切り株が額に刺さっていた。天狗に山上へほうりあげられたらしい。
類似事例 |
|
テング 1995年 群馬県 猟師が天狗岩で天狗に化かされ、格闘しているように思いこまされて朝まで木の根っこに抱きつかされた。天狗岩は、はしの沢にある。
類似事例 |
|
テング 1972年 千葉県 天狗の腰かけ松の下で草を刈っていた人が、天狗に攫われて大怪我をした。
類似事例 |
|
テングサマ 1936年 石川県 天狗が山を足場にして村々を遊び回った。天狗の爪がかかったため山は禿山になった。
類似事例 |
|
テング 1990年 岐阜県 夜遅く峠を歩くと天狗が出て人を追っかけたり、いたずらしたり、目に見えなくても、近くに天狗が現れると、髪の毛が逆立ったり、顔に怪我をしたりする。ある時若者たちが天狗を懲らしめようと松の木に腰掛けていた天狗を縛り上げた。すると貴船神社へ仕返しに現れ、池へ臼を投げ入れた。その臼は他の池から浮かび上がってきたという。
類似事例 |
|
オテングサマ 1969年 埼玉県 川狩り人夫はお天狗様に神酒を献じて身の安全を祈る習わしだったが、ある時、天狗の悪口を言った人夫がいた。この人夫は仕事中に転がり落ちた岩の下敷きになって、それきり姿が見えなくなった。
類似事例 |
|
テング,オンナギライ 1959年 天狗は女嫌いである。その上怪力を持つので、若い女が山に入ってゆくと、股から引き裂かれたこともあった。
類似事例 |
|
テング 1986年 愛媛県 用の山の山の神の祠の左に大きな石がある。その石を足なし天狗の足休めの岩というが、杣が山で木を切っていると、何かが頭を何度もフンバッタ(踏んだ)ので、ナゾッタ(払いのけた)。まだフンバルので、あつかましいと、斧を頭上で振ったところ、天狗の足を切ってしまった。天狗は人の心はだいたい読めるが、杣は無心でやったので、天狗にも分からなかったのである。それ以来足なし天狗と祀りしている。天狗は風の神様だという。
類似事例 |
|
テング 1990年 福島県 昔、天狗岩では、天狗が木を切っている音が聞こえた。
類似事例 |
|
テング 1976年 和歌山県 杉の木などが風もないのになびくのを天狗の風になるという。一の枝の東に向いたものは、天狗松という。昔、天狗にさらわれた男が、この松に引っ掛かっていたという。
類似事例 |
|
テング 1993年 福井県 大きな岩石があり、ここの天狗がいると恐れられていた。ある日この近くで三左衛門という人が炭を焼き始めた。天狗が現れ「ここはわしの庭だから、すぐ帰れ。笛を吹き、太鼓が鳴ったら下山しろ」という。無視していると数日後に天狗が現れ「もう一度合図するので、帰れ」という。風が強くなり、雨も降り出したので下山した。あまりの大嵐となり、三左衛門の家は倒れた。
類似事例 |
|
テング 1968年 埼玉県 腕のいい川狩り人夫がいた。ある大仕事をひかえた日、天狗様にお神酒を供えず、悪口を言っていた。仕事中、にわかに黒雲が出て雷鳴がとどろき、山程もある岩が人夫の上に飛んできて、材木は岩の下に埋められ、若者はいなくなった。天狗の仕返しといわれた。
類似事例 |
|