テングナメシ 1997年 岩手県 深山で小屋に泊っていると、大木が切り倒されるような音が聞こえることがある。この地方の幾人がそれを経験している。最初は斧の音がカキン、カキンと聞こえ、そして木がワリワリと倒れる音がする。その端風が人がいる所まで感じられるという。これを天狗ナメシといい、翌朝行ってみても倒された木は一本もない。
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テングノキダオシ 1986年 茨城県 杉の巨木が数多くある所では、夜半に音がして何かが飛ぶ。すると山奥から、斧で木を切る音と、木が倒れる音がして、風が吹く。これを天狗の木倒しという。
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オト,テングノキダオシ 1937年 福島県 夜中に斧の音が聞え、バリバリと大木の倒れる音がする。天狗の木倒しと呼ばれている。
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タヌキ 1981年 香川県 山を夜中に通ると、コーンコーンと音がして、やがてドドドーッと木が倒れる音がする。しかし見に行くとなにもなく、狸の仕業だという。
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キヲキルオト,タイボクノタオレルオト,テングノキキリ 1982年 新潟県 山小屋で仲間ととまっていて、雨の降る晩、夜なかに大木に斧をあててカシン、カシンと木を伐る音がしてくる。やがて、ワリワリ、ガシーンと大木が倒れる音がする。朝方に音のした方へ行ってみても大木などはいっこうに倒れていない。ただ音だけが気味悪く聞こえてくる。これは、天狗の木伐りだという。
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タヌキ 1973年 岩手県 狸は夜、鋸で木を切る音をさせる。倒れる音はしない。木を切る仕事をしていたおじいさんから聞いた話。
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テングノキタオシ,タイボクニオノヲアテルオト,タイボクノタオレルオト,カイオン 1982年 新潟県 長野県境の布目という山地に小屋を建てて木を伐りにいった。若い衆5人、御飯をする女衆2人でいった。小雨が降る晩の夜中に遠くからカーン、カチーンと大木に斧をあてる音がしてきて、音はだんだん近づき大きくなり、メリメリメリ、ザーッと大木の倒れる音がした。小屋にのしかかってくるような音で、おそろしかった。その音は小屋にいる全員が聞いたという。朝に外へ出てみると大木などは倒れていなかった。これは、天狗の木倒しという怪音だといわれている。
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テングノサンオノギリ,タイボクニオノヲアテルオト,キノタオレルオト,ヤマノカイオン 1982年 新潟県 昭和10年代に村の男衆が何人かで山の奥へ炭焼きにいった。炭焼き小屋にとまっていると、遠くから大木に斧をあてる音がカーン、カーン、カーンと3斧聞こえてくる。やがて、ビリビリビリ、ドサーンと木の倒れる音がする。天狗の三斧きりというもので、音だけなのだという。音のするほうへ行って見ると、木は倒れていなかった。山の夜にはそういう山の怪音がするもんだという。
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テングノサンオノギリ,ヤマノカイオン,テングノタカワライ,テングノタイコノオト 1982年 新潟県 山奥では夜になると、それぞれ天狗の三斧きり、天狗の高笑い、天狗の太鼓などとよばれ、音だけがする怪音が聞こえる。
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タヌキ 1987年 徳島県 昼に、切った木をバリバリドサーンと倒す音がするが、行ってみると何もない。狸の仕業だという。
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テングノキタオシ,タイボクニオノヲアテルオト,キノタオレルオト 1982年 新潟県 木挽の三吉という人が、夜なかに台島から藤沢へ帰るとき、山中で大木に斧をあてる音が、カーン、カーン、カーンとだんだん大きくなって聞こえてきた。やがて、メリメリ、ドーンと木の倒れる音がした。不気味だったので、そのほうへ行ってみたが、木などは倒れていなかった。昔から天狗の木倒しといっていた。
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フルソマ,フルソマ,タイボクノタオレルオト 1978年 高知県 フルソマとは、深山の中で日中、或いは深夜に聞かれるという怪異である。斧や鋸で大木を伐る音がし、杣の大きな呼び声が聞こえ、やがて大木の倒れる大音響が響くのであるが、夜が明けてからそれらの音がしたと思われる場所に行ってみても、何事もないのだという。これは、大木に打たれて死んだ者の霊によるものだとされている。
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イタチノキタオシ,タイボクニオノヲアテルオト,キノタオレルオト 1982年 新潟県 木挽の三吉という人が、夜なかに台島から藤沢へ帰るとき、山中で大木に斧をあてる音が、カーン、カーン、カーンとだんだん大きくなって聞こえてきた。やがて、メリメリ、ドーンと木の倒れる音がした。不気味だったので、そのほうへ行ってみたが、木などは倒れていなかった。これをイタチの木倒しという。イタチが木っぱ(木のきれはし)を尻尾にまいて、木にぶつけて音を出すのだともいわれている。
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タヌキ 1985年 高知県 炭焼き小屋では夜に木を倒す音が聞こえる。途切れ途切れに聞こえるこの音は、狸の仕業である。
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フルソマ,フルソマ,タイボクノタオレルオト 1978年 高知県 フルソマとは、深山の中で日中、或いは深夜に聞かれるという怪異である。斧や鋸で大木を伐る音がし、杣の大きな呼び声が聞こえ、やがて大木の倒れる大音響が響くのであるが、夜が明けてからそれらの音がしたと思われる場所に行ってみても、何事もないのだという。これは、昔盗伐中に死んだ者の霊によるものだと考えられている。
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コイノオドリ,キツネ,タヌキ 1981年 東京都 樵が鉈や斧で木を切る音が、夜中にすることがある。これはテンゴウの仕業といわれている。けれども実はテンゴウではなく、猿の仕業である。猿が人の真似をして木を叩くのが、木を切る音のように響くのである。
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フルソマ,フルソマ,タイボクノタオレルオト 1978年 高知県 フルソマとは、深山の中で日中、或いは深夜に聞かれるという怪異である。斧や鋸で大木を伐る音がし、杣の大きな呼び声が聞こえ、やがて大木の倒れる大音響が響くのであるが、夜が明けてからそれらの音がしたと思われる場所に行ってみても、何事もないのだという。これは、昔盗伐中に死んだ者の霊によるものだと考えられている。
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ヤマンバ 1977年 鹿児島県 深山で真昼に大木の倒れる音がする。しばらくすると、その大木の梢がうちふるえるようにして元に戻る。これは山ん姥の仕業であるといわれる。その気を切り倒すと、縦にひび割れしている。大正初年まで生きていた人が何度も体験した。
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タヌキ 1940年 京都府 深夜、松林の中から木を切る音が聞えるので不審に思っていると、風もないのに何かが上からパラパラと降ってきた。これを人に話すと、古い悪戯な狸の仕業だろうということになった。
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フルソマ 1915年 高知県 深山で「いくぞーいくぞー」という声が山に鳴り渡ると、やがて木の折れる音がして、すぐ近くに大木の倒れる音がする。けれどもそのほうに行ってみると何も無い。これを古杣と言い、むかし伐木の際に木に打たれて死んだ者の仕業だと言われている。
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