タヌキ,ヒ 1975年 愛知県 夜、ある人が手ぬぐいをした嫁が火を焚いている様子を見た。火がぼーっと見えるので、翌朝そこへ行ってみたが火の気はない。狸が火を点すのだという。
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ヒダマ 1929年 鹿児島県 夜中に用足しに起きて、手水を使おうとすると、手水鉢の辺を火玉がフワフワ浮き、水をかけると他所の方へ行ったという。
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ムジナ 1973年 岩手県 あるお爺さんのところに毎晩娘がやって来て火に当たる。不思議に思ってある晩、あくびした口に木を突っ込んだら娘はムジナの後姿を見せて逃げていった。
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キツネ 1985年 岩手県 田に火を入れた残り火を始末していると、狐にだまされてたくさん残り火があるように見え、そこらじゅう駆け回された。
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バカシソコネタキツネ 1956年 宮城県 後山に炭焼きの夫婦が住んでいた。夫が晩遅く帰ると、妻が鉤に鍋をかけて炉端にあぐらをかいてうたた寝をしている。「ガガ(妻)はいとこの家に泊ってくるはずだし、行儀が悪いし・・」と疑っていると、「あんた1人で淋しいと思って帰ってきて、小豆飯を炊いていた」と言う。妻はあぐらなどかいたことがなく、小豆飯など神仏にお供えするとき以外炊かないのでいよいよ不審に思い、小豆飯を強く勧められても食べず、今夜は寒いからとますます火を燃やした。そのうちまたうたた寝をしはじめた妻をよく見ると、両腕に毛が生えているので、これは狐だと思い、ますます火を焚くと、尻の方にも口があるようで、その口があくびをした。今だ、とそこめがけて焼火箸を刺そうとしたら正体をあらわして2匹の狐となって逃げた。1匹の狐が肩に脚をかけてもう1匹の狐の股に口がくるようにぶらさがっていたのだ。帰ってきた妻は「小豆御飯ではなくマン糞でも煮てたんだべな、気がついてよかった」と言った。
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ハイデン 1984年 香川県 12月31日のお歳の夜、神殿の前の拝殿で火を焚いて酒を飲んでいて、飲みすぎて家に帰れなくなり寝こんでしまうと、夜更けに誰ともしれない人が起こしにやって来る。
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カエン,カミ 1980年 ある家の下女が、夜に髪の毛を櫛でといていると、とく度に髪の中から火焔が落ちてきた。驚いて取ろうとすれば消えてしまう。それは蛍が多く集まって飛び散るかのようであった。この下女は主人に言うと、物の怪として追放されてしまったが、ある裕福な人の妻となり子孫は栄えたという。
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キツネビ 1979年 岐阜県 雨がショボショボ降る晩に、火がポッと見えてそれが段々増えた。狐の仕業。
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ヒ,タコ 1929年 長崎県 ある寡婦が磯漁りに行ったところ、蛸の足が石の上に出ていた。彼女は喜んでこれを切って持って帰り、夜の慰みに使った。このようなことを7度繰り返し、8度目に最後の足を切ろうとしたところ海に引きずりこまれて死んでしまった。それ以来山から原城の沖へ毎晩火が飛んでいくようになった。
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キツネ 1931年 長野県 夜遅く歩いていたら、道に迷い出るべき道に出られなくなった。そこで煙草に火をつけると、すぐ前の木立の向こうに道が見つかった。
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キツネノダマシ 1982年 三重県 夕方など、よく裏山に火がともっているのが見えた。居もしない犬のようなキツネのようなものが見えたりして、キツネのだましだろうといった。
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ヤナムン 1966年 沖縄県 何でもないのに体に発疹が出たときにヤナムン(魔物)に出会ったといって、アジマー(四つ辻)に連れて行き、そこでアダン葉を燃やし、藁ぞうりの裏をあぶり発疹の出たところをなでて、その火の上を超えさせる。
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タヌキ 1991年 愛媛県 炭焼きがお宮祭りの帰り、酒に酔って炭焼き釜へ寄ったら狸に引かれて、田んぼに入って稲を踏んで回ったりわけのわからないことを言ったりして、気づいたら夜明けになっていた。
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キツネビ 1975年 岐阜県 夜に光らない赤い気味の悪い火がよったり離れたりする。狐が馬の爪をくわえると狐火が見える。
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キツネ 1979年 岐阜県 炭焼きをしていたときの話。夜、山へ窯の火を止めに要ったら、手拭を被った女が立っているように見えた。狐の仕業。
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イジュウ 2000年 新潟県 山の中の小屋で、夜中、火にあたっていたら、赤い髪をして体は灰色のものが火にあたりに来た。
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カガリビ 1989年 長野県 ある男性のところにおたまという女性が通っていたが、男に見放されて淵に身を投げた。以来、雨が降りそうな晩には淵の回りをかがり火が回って歩くという。
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ヒノタマ 1938年 母が幼少の頃の話である。近所のお婆さんが帰り道、火の玉にあった。手で叩き落したら消えたが、手は非常に生臭かったと言う。
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キツネ 1975年 宮城県 夜水引きに行って焚き火をしていると、むこうにきれいな女が座っていて尻を出して気をひいていた。狐に違いないと思い、杖で女の頭を叩いた。狐が二匹、肩車をして女に化けていたのであった。二匹とも一目散に逃げた。
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クモ 2000年 高知県 歳の晩に大きな火を焚くのは、大晦日に火で蜘蛛をしりぞけたことによるのだという。
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