ニジュウゴニチノカミサマ,ヒイミサマ 1956年 東京都 1月13日に三味線や笛できれいな着物の者が来た。二十五日の神だった。「今こられたら島の者が餓死する。25日に来てくれ」と言ったら戻っていった。男は「お湯よこすなよ、わたしよこすなよ」と言って俵三表上げて寝てしまい、間もなく死んだ。
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カッパガミサマノミタラシイケ 1956年 宮城県 磯良神社,通称河童神様の御手洗池はどんな日照続きでも水の涸れることがなく,それが用水堀に続いていた。昔,近所の安彦甚之丞という者が,ある夏仲間と二人で用水堀をくぐって泳ぎ回っているといつのまにか水底から水の無い所に出た。そこには立派な家があり,窓から覗くと美しい娘が機織をしていた。「ここは人間の来る所ではない。早く帰りなさい。」「ここに来た事を三年経たぬうちは人に語るな。語れば必ず禍がある。」と言われたので,夢中で逃げ出すと何時の間にか元の用水堀に出ていた。一人はつい口を滑らせてしまい,原因不明の高熱で急死してしまったが,甚之丞はなかなか話さなかった。
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ガッパ,(カッパ) 1932年 熊本県 30年余り前、体を悪くした人がぶらぶらしていたと思ったら、そこにもここにもガッパがいると言い出して、谷の堤に飛び込んでしまった。この人はガッパに憑かれたと言われた。そのあと、堤の水が枯れた。池などでガッパが人を捕ると水が枯れるという伝承である。
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(ヤマノカミトウジガミノモンドウ) 1940年 和歌山県 ある巡礼が、山中で日が暮れたので山の神に願って野宿していると、夜中に山の神と氏神の問答を聞いた。氏神の呼びかけに山の神は客がいるから出られないと答え、山の神が尋ねると氏神は病気はあぶで年は18と答えた。巡礼は不思議に思って旅立ったが、18年後、その村で大工をしていた18の男子が、あぶをのみで追い払っているうちに喉をついて死んだ。巡礼はその子の寿命で仕方ないと諭したという。
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ヘビ 1978年 岐阜県 古ヶ池には3000年を経たへびがいた。野・川・山で千年づつを過ごし、昇天して神のお使いになる。
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タメミズチョウジャノゲジョノタタリ 1995年 宮城県 溜水長者が息子の結核を治すために、下女を殺してその肝を食べさせた。話者の夫の父が病気になったとき、祈祷師に拝んでもらうと、その下女が頼ってきたのだと言われた。祈祷師に言われて、下女を祀った山の中の地蔵様を拝んだ。
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タメミズチョウジャノゲジョノタタリ 1995年 宮城県 溜水長者が息子の結核を治すために、下女を殺してその肝を食べさせた。話者の夫の父が病気になったとき、祈祷師に拝んでもらうと、その下女が頼ってきたのだと言われた。祈祷師に言われて、下女を祀った山の中の地蔵様を拝んだ。
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タロウヤマノテング 1964年 長野県 太郎山神社で拝まなかった瓦屋さんが、中毒をおこして苦しんだ。お参りをしたらよくなった。これからはお宮の屋根を毎年掃除しにきますといって、1、2年実行したが若くして死んだ。
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ワカガエリノミズ 1934年 栃木県 昔、「もう1度子供のように若くなって見たいな」といっていたお爺さんが山で行方不明になり、お婆さんが村の人たちと探すと、お爺さんの着物にくるまった男の赤ん坊がいた。お爺さんが欲深く若返りの水を飲みすぎて赤ん坊になってしまったのだった。
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イケノヌシ 1991年 石川県 イバラ池という池の主が、ある人に取り憑いて熱をださせた。主の姿は不明。
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シロヘビ 1934年 香川県 言い伝えに、鎮守の森にある水瓶を洗うと、たちどころの大雨が降るが、洗った者は3年以内に瓶の中の白蛇の祟りで必ず死ぬという。或る年の夏、大旱魃になり、新吉という者が実行したところ、雨が降ったが、新吉はその年の瀬に死んでしまった。
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ロウジン 1922年 三重県 ある時少年が行方知れずになり、3日ぐらいしてから呆然と畦道に佇んでいるのを発見された。顔面蒼白で非常に疲労していた。大熱に浮かされて5日ばかり寝こみ、ようやく回復して少年が言うには、夕方老人が現れ、あちこち連れて行かれ、帰ってくる時に今までのことを言ってはならないといって消えたという。それ以来少年は痩せ青ざめ、神経質になり、小学校の算術が出来なくなったと言う。
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ダイジャ 1915年 鳥取県 昔、池に大蛇が住んでいて、時々人間に害をなした。領主の亀井家がこれを聞き、踏鞴師に命じて、池の水を熱湯に沸かさせた。その後大蛇は海岸に出て砂浜の上で死んだが、その祟りにより領主の亀井家は一家残らず疱瘡で死んで血筋が絶えたという。
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オンナ 1956年 東京都 明治の頃、新澪池を測量した技師が池の底で機を織る女を見た。口止めされたが病になり、喋ったら翌朝死んでいた。
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ユウレイ 1995年 愛知県 母と2人暮らしだった勘五郎という少年が田の水を盗んでいたのが噂になった。やがて勘五郎は殺され、母親は死んで幽霊になり、毎晩川端に出るようになった。
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ダイジャ 1991年 石川県 田の堤という池の奥の穴に大蛇が住んでいた。その大蛇を見てゾーッとして死んでしまった若い人がいた。田の堤もいまは干上がり、もうない。
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コイ 1936年 京都府 昔、水泳の得意な若者が千鳥ヶ淵にもぐっていくと、直径1尺ほどの眼をした大鯉が現われた。若者は逃げたが、それが原因で病死した。
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ダイジャ 1989年 長野県 善平次という村の老人がワルザワの池のほとりで急に眠くなって居眠りをしていた。すると突然大きな物音がして目を覚ますと、大蛇が鎌首をもたげていた。急いで帰ったが、発熱して死んでしまったという。
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ミヅキ 1941年 秋田県 怠け者の男が寝ていると、鴉が長者の病の原因が庭のミヅ木にあるという話をしていたのを聞き、これを切らせた。その後、塩水をかけると枯れることを楢から聞き、それを長者に教えた。長者は病が治り、男は大金を手に入れた。
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カミサマ,ウンサダメ 1967年 新潟県 昔、乞食が村のお宮に泊まっていると神々が村で生まれた男の子が20歳で蜂に刺されて死ぬと話しているのを聞いた。20年たって乞食が村に再び訪れると、そのとき生まれた子が鉢に刺され死んで葬式をしていた。
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