キツネ 1968年 茨城県 馬の所に辿り着けず足踏みをしていた人。山芋を掘りに行ったが芋だと思って枯れ木を持ち帰った人。便所に行くと言って山中を徘徊していた人。全てキツネに騙された人である。よく騙される人を、キツネかげんと呼ぶ。
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キツネ 1981年 長野県 話者の父が夜、娘の家に行くのに迷いに迷ってやっとたどり着いた。キツネの仕業。
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キツネ 1988年 茨城県 話者の祖母が夕方、塩辛を持って近所の山道を歩いていたら、方角がわからなくなった。草刈をしている女に尋ねたら、逆の方向を教えられた。歩いているとなんとなくゾッとし、腰につけた塩辛の瓶が重くなる。狐がついていると思った。そのうちドォーンと突き飛ばされた。いままで人気のない山中だと思っていたが、実は人家の近くだったと気付いた。
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キツネ 1989年 山梨県 昔、おばあさんがどっかいった帰り道に川のようなところにさしかかって、それを川だと思って着物をまくって渡って歩いたらしいが、あとで見たら、川ではなくて道だった。キツネ話である。
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キツネ 1989年 山梨県 今ダムになっているところに、昔は道があった。そこのオオクボザワのところを歩いていて、道ではないところに道が見えて下の方の道でもないところへ行ってしまった。キツネ話である。
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キツネ 1975年 岩手県 魚を持って歩いていると、急に暗くなって川が溢れ出したりする。ばかされたと思って、持っていたものを食べてしまうと川が無くなって道になった。キツネは取るものがなくなって戻って行った。
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キツネ 1983年 東京都 山の中を歩いていると、親戚によく似た人がいて、追いつこうとしたが、いなくなってしまった。キツネにだまされたらしい。
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キツネ 1979年 山梨県 夜遅くに魚を持って歩くと、キツネが魚をほしがって人を化かして道をまちがえさせる。
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キツネ 1980年 青森県 魚を買いに行った帰り、よくキツネに道を隠される。サカナを投げて帰ってきた。
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キツネ 1977年 秋田県 年をとり頭のぼけた人が山菜取りに行き、歩いているうちに川が逆流する感じがしたり、寒気を感じたり、木を伐り倒す音を聞いたりして、自分がどちらに歩いていくのかわからなくなり、山の中を夜通し歩いた。キツネが朝になったら離れて、帰ってこられた。
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キツネ 1983年 東京都 油揚げを背負って歩いていると、目に見えない何かがあとになり先になりする。あまりにこわいので途中の家に泊まって、迎えの2人と合流し、それでやっと安心して帰ってきた。キツネらしい。
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タヌキ 1979年 徳島県 ある魚屋が宍喰で捕れた魚を中山に売りに行った。地蔵堂が建っている峠を少し下りたところで道が3つに分かれており、通りなれた道なのにと思いながら、少し迷って中山にたどり着いた。すると、背負っていた魚の目玉がなくなっていた。分かれ道のところで狸に化かされたのだろうという。
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タヌキ 1975年 愛知県 昔、行商が風呂敷に魚を持って各家を回って歩いていた。峠にさしかかると、誰かがついてくる。足音に気を取られていると、そのうち魚を捕られてしまう。これは狸の仕業だという。
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ケツネ,キツネ 1986年 福井県 キツネをケツネという。昔は報恩講などに出ると、必ず油揚げが出たがそれを持って帰る途中に同じ道をぐるぐると回って、疲れて帰るとキツネにとられたという話をよく聞かされた。
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キツネ 1985年 山梨県 昔、山道を通るときに、よくキツネに騙されて、馬の糞をお饅頭だと思って拾って袂に入れて帰ってきたなんていった。
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キツネ 1983年 東京都 魚売りが残った魚をかついで山を歩いていると、狐に化かされて道がわからなくなり、一晩中山を歩いていた。最後には魚を全部とられてしまった。
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キツネ 1982年 宮城県 魚売りが山道を歩いていると急にあたりが暗くなって盛っていたフクベンが重くなり、道に迷った。狐の仕業。
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キツネ 1980年 青森県 行き慣れた山で戻れなくなることがある。キツネの仕業。
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キツネ 1985年 新潟県 話者の母が正月のニシンや油揚げを買っての帰り、急に道がなくなって違う方向に道が見え、そちらに向かうとまた道が消える、ということが続いた。気がついたら荷物はなくなっていた。狐の仕業。
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キツネヅギ 1952年 神奈川県 キツネヅキはあまり利口でない者に憑く。行者を頼んで落とす。行者に鮎の寿司を買って狐にやればいいと言われ、買って帰った所、狐はそのことを知っていた。
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