キツネ 1937年 新潟県 前方から汽車が近づく音がしたので、運転手が駅に戻ったが、汽車はやってこない。翌日も同じことがあったが、そのまま進んでいくと、正面がなにかに乗り上げた。そこには狐の死体があった。音を出していたのは狐であった。
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タヌキ,デンシャ 1939年 大阪府 線路の向うからやって来る電車があった。運転手は驚いてブレーキをかけたが、別に何も起こらなかった。再び同じ経験をし、今度はブレーキをかけずに電車と衝突したが、無事であった。翌朝、その場所で狸の死骸が見つかった。
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キツネノバケギシャ 1956年 宮城県 明治24(1892)年9月1日,東北本線が全通する前後数年間,狐の化け汽車の話が話題となった。朧月夜に汽車が走っていると,突如同じ線路の上を向うから汽笛を鳴らして列車が突っ込んでくる。機関手が急制動をかけると向うも止まり,静かに動き出すと向うでも動き出す。このために着駅が遅れたり,実際に障害が起こったりする事がしばしばあった。一人の機関手がある夜の乗務で同じ目に遇い,目をつぶって思い切って突っ込んでみた。すると激突すると思っていたのに何の手ごたえもなく,向うの機関車は消え失せてしまった。翌朝線路手が巡検に来ると,その場所に大きな古狐が数匹轢殺されていた。こういう実例は当時全国にあったという。
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タヌキ 1933年 秋田県 秋田の河辺・仙北の境の踏切を吹雪の夜に限って怪しい汽車が通った。ある夜、脱線した列車を迎えに行くために機関車が踏み切りに差し掛かったとき、また怪列車が現れて正面衝突したが、機関車はそのまま進み、あとには狸が一匹轢死していたという。
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キツネ 1966年 鳥取県 山で昼寝をして、友達に起こされたと思ったが、目がさめたら誰もいない。側に狐の足跡があった。
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キツネ 1978年 山梨県 夕方、皆で草取りをしていたらいい自動車が止まって、乗せてくれると言う。皆乗せてもらっていい気分でいたら、車内で持っていた鎌が触れ合って音を出した途端に車は消え、みな地面に座り込んでいるのに気がついた。狐の仕業。狐は金属の音が嫌いなので、夜道は鍋などを鳴らしながら歩けば化かされない。
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キツネ 1989年 長野県 ある人が飯田の方へ行ったとき、昼寝していた狐に石を投げたら当たった。狐は痛そうな泣き声を上げて山の方へ逃げた。帰路、狐の寝ていたところに来るとにわかに薄暗くなり、日が暮れた。困ったと思っていると、向こうから弔い行列が来る。怖くなって道端の木に登ると、木の回りを回って、根元に棺を置いて火を焚いて帰っていった。棺が焼け落ちると中から死人が出てきて、木を上ってきた。その人がてっぺんまで上ると枝が折れて落ちた。悲鳴を上げると、辺りは元通り明るく、その人は土手の下に落ちていた。
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キツネ 1938年 長野県 ある春の夕暮れ、女児が狐に化かされ、裏の木の根で眠っているのを夜中になって発見された。
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キツネ 1939年 青森県 狐が百姓をだまして、羊が小屋から出て行く音や、雨が降る音を聞かせた。見に行くと何もなかった。
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タヌキ 1962年 大阪府 明治43年京阪電車が開通した頃、雨の夜に電車を運行していると同じ線路をヘッドライトも明るく電車が突進してきた。急停車すると何もなかった。何人もの運転手が同様の事に遭遇した。ある時停車せずに突進したら幻は消えた。翌朝大きな狸が御殿山の下の線路沿いで死んでいた。
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キツネ 1958年 岩手県 山小屋に泊まっているとよく、狐が木を切る音を真似して出すのを聞く。夜、30間(90m)くらい先に聞こえたので、翌朝行って見たが、何もなかった。
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キツネ,タヌキ,チョウチン 1966年 栃木県 両毛線を走る夜行列車が思川にかかる鉄橋を渡ろうとすると、提灯を持った老人が鉄橋を歩いている。慌ててブレーキをかけると誰もいない。狸の仕業だった。また、鉄橋を渡ってから大きくカーブを切ると、提灯の明かりがいくつも現れた。離れたところから見ると線路の上に狐の嫁入りの火が揺れ動くのが見えたという。
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キツネ 1934年 兵庫県 夜更けに村境を通ると美女に誘われる。それは狐であり、目を覚ますと体の上に藁が置いてあって土産は全て取られている。
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キツネ 1983年 千葉県 夜遅くに魚をもって帰っていると、その匂いで狐が来てその人を化かし、家へ帰る道がわからないで同じところをぐるぐる廻っていた。
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キツネ 1928年 福岡県 ある人が、葬式の帰りに狐に誑かされて2日2晩帰ってこなかったことがある。近所の人たちが集まって鐘や太鼓を鳴らしながら探した。
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ジャンポンソウシキ 1943年 福島県 ある夜、男が水田で鴨獲りをして、土手で休んでいると、はるか向うから葬列が近づいてくる。見る見るうちに鼻先まで迫ってきたので立ち退くと、獲ったはずの鴨がどこかに行ってしまい、葬式も消えてしまった。そこではじめて、狐に化かされたことに気が付いた。
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キツネ 1955年 静岡県 ある人が夜、小屋にいると火振りで鮎を捕る音がする。河原に行っても誰もいない。いったりきたりしていたら屋根の上に狐がいて、音を出していた。それでその狐を捕えた。
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キツネ 1983年 千葉県 夜遅くに魚をもって帰っていると、その匂いで狐が来てその人を化かし、その魚を食べてしまう。
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キツネ 1974年 栃木県 山奥で炭焼きをしている人が、狐が縁の下で「夜が明けるよ、夜が明けるよ」と言うのを聞いた。
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キツネ 1960年 三重県 ある夜、便所に行ったら狐がいたので、頭を棒で叩いた。翌朝、すでに稲刈りをして積んでおいた稲の所に行ってみると、一夜のうちに狐の糞が1個ずつ盛られていた。
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