バケツバキ 1956年 古墳に椿の老木があり、夜、人がその下を通ると、美人に化けて路傍に立っている。この古墳は、以前村人が発掘して祟りを受けたので、供養のため椿を植えたものであるという。
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タヌキ,ツルベコカシ 1939年 京都府 園部城東濠の不明門の傍の古井戸の井戸端にある椿の古木には狸がいて、夜になると釣瓶コカシが出ると言われた。また、不明門のあたりで狸に化かされ、その後2、3日寝込んだものがいた。
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ツバキジョロウ 1938年 福井県 弓形の坂がある。その頂上に何百年もある椿の古木がたくさん生茂っていたので、昔から椿女郎という化物が毎晩出てきて、道行く人の袖を引くといわれている。
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タケダグサ,ツヤヒメグサ,オンナ 1931年 山梨県 天正年間、武田勝頼は城を織田信長に攻められた。その時、武田の家来だった男と、恋仲だった艶姫は離れ離れになり、姫は捕らえられた。その後、姫は脱走に失敗し、自害して堀に身を沈めた。その次の春から、その堀には見慣れぬ水草が生えるようになった。里の者は艶姫の精だとして、武田草、艶姫草と呼んだ。4月29日の祭りは毎年雨であるが、何年かに一度晴れることがあり、その日の早朝堀に行くと水面が二つに裂け、美しい女が玉手箱や鏡や宝剣を持って現れる。この女を笑わせれば、その宝が手に入るという。
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キシンボウ 1938年 熊本県 椿の木を檑木に使うと木心坊になるといわれている。
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バンシュウサラヤシキ 1964年 高知県 お菊が飛び渡って自殺したという語り草を由緒とするお菊の滝がある。
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カラステング,カラス 1982年 新潟県 春に、山の奥にゼンマイなどの青物をとりにいくと、遠くで誰かがクダクダといっている声がする。これは、カラスが話をしながら、山をおりるのだという。
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キシンボウ 1956年 椿の木を檑木(擂木:すりこぎ)として用いると、後に木心坊というものになって怪をなすといわれた。
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シバテング 1941年 徳島県 山奥で木が倒れるような音を立てて人をおどろかすという。
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〔フルツバキノネ〕 1938年 京都府 古い椿の根が、光って飛んだという話があったという。
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(ヤマノカイ) 2001年 長野県 汗馬山に入った木伐りを誰かが大声で呼ぶ。返事をするが姿が見えなく、その内に大声で笑い出した。気味が悪くなり木伐りは逃げ帰った。
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ヤマンバ 1991年 香川県 米を運んでいる途中、馬が動かなくなったので不思議に思った馬方が周りを見ると、松の枝に何かがいて声がするので答えると、馬鍬の歯のような口をした大きなものが木の枝で笑っていたという。
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サクラ 1935年 栃木県 桔梗城の茂木氏が滅んだ時、援軍の宇都宮氏の将が、間に合わなかった悔しさに鞭を投げ捨てたところ、その鞭が根付き、いつしか桜の木となった。残念桜と呼ばれている。
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カエル 1974年 静岡県 駿府城の門内には一切蛙が棲んでいないが、たまたま居ても鳴かない。門の外では多くの蛙が鳴くという。
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クマ 1977年 山形県 あるとき穴に入った熊を捕った人が、椿の葉にくるみ藤蔓でしばって持ってきた。それから飯豊山には椿と藤蔓はなくなった。
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ヘビ 1995年 山形県 観音堂の神木の杉には、昔、穴が2つあり、生臭いものを食べて観音堂へ行くと、その穴から蛇が出てきて「通るなー」と言う、といわれていた。
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(ワラウコエ) 2002年 山口県 盆月に海士に行くと、カーンという鐘の音がしてヘタヘタ笑う声がする。姿は見えぬが昼でも話し声がする。
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テング 1976年 和歌山県 山仕事で山奥に行くと天狗の笑い声を聞くことがある。谷の奥の千畳の森の山道に三角石を幾度直しても逆に立てておく者がおり、これも天狗の仕業だという。
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タヌキ 1937年 大阪府 大阪城内に誰も手入れを引き受けない松の木がある。その松材で作った角櫓の一つに、夜中、必ず何かが出るという噂があり、単独でそこへ行くのを皆怖れているという。
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ミコシニュウドウ 1937年 長崎県 夜中に歩いていると、頭の上からワラワラワラと笹の音がして、黙って通ろうとすれば竹が倒れて死ぬ。この時「ミコシ入道見抜いた」と言えば消え去るという。
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