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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

チマタノカゼ,ヤマイヌ
1942年 高知県
昭和初期頃、妻に子供が生まれた主人が急いで帰ると、山犬がつけてきた。山犬に袖を引かれて飛び降りると、大きな音がして真紅の焔が飛んでいった。これをチマタの風と言い、赤ん坊が生まれたり、人が死んだりすると、肉親のものが出会う。これに触れるとそこが赤くなる。

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ヤマノイヌ
1935年 愛知県
山に山犬がたくさん住んでいた。ある年、山の犬が岩の間に仔を産んだのをある人が見て帰った。その人の妻が隣近所と相談して、産見舞として重箱に入れた赤飯を岩の間に置いておいた。それから参拝に行き、帰りに重箱を受け取りに行くと、重箱の中は空で元のように風呂敷に包まれていた。
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ヤマノカミ
1935年 岩手県
妊婦が産気付いても一向に生まれないとき、山の口に向かって馬を引いていく。山の神をお迎えする為で、途中で馬が身震いするか、耳を震わせると、神が乗られたと解釈して、馬首を帰す。帰ると赤ん坊が生まれるという。
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ヤマイヌ
1983年 愛媛県
お産があってから三日の火の明けないうちにその家で飲み食いすると山犬がつく。その時は「産火を食べたら夜道を歩くな」と言う。山犬は血を好むので赤火(月経中)の婦人によく憑く。眼は大きく、人に噛み付くことはないし、悪さもしない。
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ヤマイヌ
1943年 山梨県
昔の話に、ある人が山で山犬と遭遇し、樹上に避難していると、山犬はオモリ(女行者)の死骸を運んできた。咳をすると山犬は驚いて死骸を背に負ぶって運び去った。
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アカゴイシ
1984年 長野県
旅をしていた女が途中で産気づいたが、難産の為産まれた赤ん坊を残して死んでしまった。赤ん坊は近くの石の上を這っていて、その跡がまだ残っている。赤子石と呼ばれている。夜になると泣き声が聞こえてきた。
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ショウジョウ
1976年 大分県
とせという女が山に入って仕事をしていると、時々気を失うことが多くなり、しばらくして妊娠した。生まれた子どもは猩寿といい、髪の毛が赤く猩々に似ていた。年がたって、また同じ事があり、猩美という子が生まれた。この2人は猩々の子である。
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ツメタテ
1956年 岐阜県
ツメタテの取り付いた人は身体に獣の爪を立てられたような傷痕ができる。ツメタテスジの人が取り付いたときに爪を立てるからだという。クダギツネは背に筋があって、尻尾が大きく、天上を逆に歩くことが出来る。30年ほど前、老女が赤子「ああ可愛い」言った後、3月で赤子は死んだ。人の爪で掴んだような跡があり、老女の生霊の仕業だと言われた。
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(ヤマノセイ),(ヤマオニ)
1983年
猟師善助の妻くにが、ある日山に入って薪を取り帰ろうとすると人事不覚に陥った。やがて気が付いて自宅に戻ると懐妊しており、そして岩八を生み、数年後同じ事があって喜八を生んだ。これは山精や山鬼と交合したためだという。生まれた岩八や喜八はどちらも髪の毛が真っ赤であった。
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カラス
1934年 奈良県
烏がコカコカと鳴くと人が産まれ、カワイカワイと鳴くと人が死んだことである。産まれる時は家の雨だれに血の流れるのが見え、産まれる時には白い矢がたつのが見えるからだという。また棺は背に負わない。湯棺した晩には風呂をたかない。
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ヤマノカミ
1933年 岩手県
山の神様がお出にならないとお産ができぬという信仰がある。そこで妊婦が産室に入ったら夫か家族の男が山の神を迎えに行く。馬の自然に歩む方角へ従い行き、馬が急に止まって身震いして嘶き声を出すと神様が馬の背にお乗りになられたことになるので、今度は馬の口をとって家にお連れして、山の神様がお出になった由を告げる。即ちお産があるのである。
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ヤマイヌ
1957年 愛知県
大正初年ごろ、山犬に送られたことがある。人が死んで知らせに出て、帰りに山で後から山犬がついてきている。転ぶと食われるので落ち着いて歩き、村近くで「ご苦労だった、もう送らなくてよい」と言って神社に逃げ込んで朝まで泊まった。
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テング
1995年 静岡県
若夫婦が赤子を小屋に置いて畑仕事をしていたら、大鷲が赤子をさらって岩岳山に飛び去った。若夫婦は大鷲を追って山に行き、2度と戻ってこなかった。それから50年程して、乞食の老婆が小屋の近くで息絶えていた。村人は赤子と老婆の墓を並べて作った。赤子を持ち去った大鷲は、岩岳山の天狗の使い。
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キツネ
1987年 長野県
昔,長門町(現長和市)と丸子町の境,鳥羽山に尻尾の先が白い狐が棲んでおり,よく人を化かした。あるとき,仙石原の方から子供達が大勢やってくると,犬たちが揃って吠え始めた。するとその中の一人が今やってきた道をまっしぐらに駆け出し,四つんばいになって山の中へ走りこんでいった。村人が一晩中探したがその子は見つからず,翌朝,村から10数メートルも離れた隣村の山中で発見された。子供は疲れていたが元気で,着物には白と茶色の狐の毛がびっしりつき,地面には生物の血が転々と落ちていた。狐の毛も沢山散っていた。以後件の狐を見たものはいない。
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キツネ
1966年 静岡県
話者の祖父が家の外に出たとき、赤犬が隣の家の屋根に飛び移ろうとしていた。「ハチ、ハチ」と呼ぶと、犬は振り返ったがそのまま隣の家に行った。その家にいた重病人が、治ってから、「自分が苦しんでいたとき、隣のお爺が「ハチ、ハチ」と呼んだ」と言った。赤犬と見えたのはキツネだったのだろう。
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ヤマノカミ,ウマ,(ウマレルコドモノセイベツウラナイ)
1967年 福島県
お産のとき主人が馬を引いて山の神の境内にお迎えに行くが、境内に着くまで馬が止まらないと産が重いという。帰る途中で会う人が男なら男が、女なら女が生まれる。あとでお散米をもってお礼に参る。神さまの乗った馬はたいそう汗を流すという。
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タマ,ホウモンダマ
1952年 兵庫県
大正の終わり頃、若い嫁が夕方洗濯物を取り込んでいると表から青とも黄色ともいえない尾を引いたものが飛び込んできたので悲鳴を上げて卒倒した。ちょうどその頃外出していた夫は出先で脳溢血をおこして死んでいた。
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オンナ
1990年 秋田県
梅津忠兵衛という侍が丑三つ時に山道を歩いていると女が現れ赤子をたくされた。女は消え、赤子は次第に重くなった。念仏を唱えると赤子は消え女が現れ、「私は山の氏神であり、赤子は氏子の胎児である。助力により無事生れた」といい、礼に怪力を授けられた。
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テング,アカイキモノヲキタハナノタカイヒト
1958年 岐阜県
昭和30年頃の事。ある家が火事になったとき、子供が「赤い着物を着た鼻の高い人が来て火を焚けと言った」と言った。それが天狗だろうということになった。
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ヤマイヌ
1975年 高知県
お産のあった家で飲食すると「産火をまぜる」と忌み嫌うものだが、寿太郎という人は平気で、お産のあった親戚を見舞ってご馳走になった帰り二匹の山犬に襲われたが、たいまつを振り上げ大声で「天下の御用」と叫んで通り抜けた。山犬は引き下がったという。
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クサッコ
1958年 岩手県
山で転がった婆さんが、クサッコという、手足が犬のような子を産んだ。
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