シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきは川や道で不時に死んで弔うものがいない亡霊がさ迷っているうちに、同じような亡霊が集まって一つになったものである。正面から行き逢うと死ぬ。取り憑かれると高熱を出す。祈祷して払わないと家族の者が3人死ぬとも言われる。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 外出して急に原因不明の発熱にかかって帰宅すると七人みさきにいきあったという。自宅に入る前に蓑をもって本人をさびる風習があり、そうすると翌日に全快する。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきには川や山で体の弱っているときや、産火(サンビ)や死火(シニビ)などを食べているときに憑かれる。急に熱が出て、腹が痛くなったりする。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきにであうのは船に乗っているときや磯にいるときで、天候の悪い日である。目には見えないが体がぞっとして、熱が出る。沖で遭難したものや、横死した者の亡霊が祟っているためで、人ひとり殺すと、ひとつの亡霊が正しい仏になれるため、常に人間に取り憑こうとしている。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきには海や、川、山道、四辻などで逢う。夏に多く、冬には少ない。正面からぶつかると即死する。急に悪寒がして、熱が下がらなくなる。山や川で熱が出たら、坊さんや太夫さんに祈ってもらい、お札をもらい貼る。それでも治らなければ呪文を唱えたりして送ってもらう。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきは松原や川、海辺でいきあう。盆の16日に水浴びをするとみさきが食いついてくる。これに憑かれると、震えがきて熱を出す。強く憑かれると急死する。不意死したとか、首をくくって死んだとか、遍路が死んだとかいう者の、祀り手のない7人の霊が禍するのだという。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきは山でも川でも食いつく。取り付かれると熱が出る。一時の精神錯乱を起こしたりするという。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきには夏に行きあうことが多い。川端や人の不意死したところや、五輪塔のあるところが悪いという。憑かれると頭が痛くなる。病人を入り口に立たせて、後から箕で仰ぐと治るという。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 四辻で急に寒気がして死んだ者がいる。強いみさきに取り憑かれるとこういうことがある。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 川仕事で七人みさきに時々憑かれるという。
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シチニンミサキ 1943年 山口県 七人みさきに行き逢うと、7人くらいの僧形の亡霊を見るという。帰宅して、高熱を出す。昔、由緒ある刀・鎧の類を埋葬して、地蔵などを祀っているところで行き逢うといい、お経を唱えて祓いの呪禁とする。
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ワルイカゼ 1943年 高知県 七人みさきということはあまりきかないが、同様の病気になったとき、「悪い風にふけた」と言って、箕をもってさびる風習がある。
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シチニンミサキ,ユキアタリ 1943年 兵庫県 川でわけのわからぬ熱病に憑かれると七人みさきが憑いたという。田植えに出て「震いが来た」というのもこの類のもので、神様のユキアタリなどとも言った。
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シチニンミサキ,サンニンミサキ,シチリコッパイ 1943年 高知県 七人みさきには盆の16日に川や田、芋畑の中で必ず出会う。空気のじめじめした梅雨期に憑かれることが多く、憑かれると熱病になる。溺死した子供のみさきが別の子供を溺死させた実例がある。類例に三人みさき、シチリコツバイなどがある。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 部落の川に入ったりして七人みさきに憑かれることがある。昔、川で死んで祀るものがない亡霊が取り憑くものだと言っている。
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ヒノタマ,シチニンミサキ 1965年 高知県 七人みさきは海で遭難した7人の霊が無縁仏となって浮遊しているもの。沖で火の玉を見せたり、敷けでもないのに山鳴りや山崩れの音を出したりする。それを見ると病になるので、信仰者に拝んで貰う。信仰者は茶を欲しがり、湯飲みで七杯飲むと病人の体を離れて出て行く。死んだ人の家で茶を出してくれないので、うかばれないのだという。
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カワミサキ,ヤマミサキ,ドウロクジン 1943年 徳島県 七人みさきは一種の霊魂と考えられていて、川ではカワミサキ、山ではヤマミサキ、道ではドウロクジンだともいう。あるいは、鳥のように飛ぶ神だともいう。川へ行って急に疲労を覚えたりするとカワミサキにつけられたという。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 遠くまで人家がなくさびしいところで七人みさきに行き逢うことがあると恐れられた。
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ミサキ 1943年 高知県 七人みさきとは言わずに単にみさきと呼ぶ。頂上から川に連なっている山のうねにいるものであるという。
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シチニンミサキ 1943年 高知県 七人みさきに限らず、戸外で病気になって帰ってきたときには、病人を戸口に立たせておいて、後ろから蓑で仰いで入れる。家に入るときに本人が後ろを振り向くのを禁忌としている。
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