カネダマ 1935年 千葉県 この地方では人魂をタマセと呼ぶ。これは人体内に宿り、死ぬと体外に出て去る。タマセは丸い黄色の光球で、青い尾を十尺余りも長引かせる。家の棟や樹梢をすれすれにとぶ。若い人のタマセは飛び方が早く、老人のは遅いという。但し、青い尾が無くて、高く飛ぶものはカネダマ(金玉)であり、カネダマが飛んでいった方向の家は、縁起が良くて金持ちになるという。
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ヒトダマ,タマセ 1935年 千葉県 この地方では人魂をタマセと呼ぶ。これは人体内に宿り、死ぬと体外に出て去る。病人が死ぬ2~3日前から、あるいは死ぬ時にタマセは体内から出て、縁故の深い人や寺に行って死を告げる。それは必ず夜で、縁故の深い人の家の雨戸を強くたたいたり、庭のどこかで大きな音を立てる。その音は縁故の深い人にしか聞こえない。
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ヒトダマ 1935年 千葉県 この地方では人魂をタマセと呼ぶ。これは人体内に宿り、死ぬと体外に出て去る。タマセは誰でもそこにいた人には見ることができる。しかし28歳になるまでの間にタマセを見なかった人は、寂しい夜道にタマセが「会いませふ、会いませふ」とやってくるといい、それを嫌って嘘を付くときがある。
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タマセ 1986年 埼玉県 タマセが屋根の上を飛ぶと死人が出る。タマセは人魂のようなもので空を低く飛ぶ。また、人が死んだ夜は、ドーンという音がするときがある。これは一度死人の体から抜け出たタマセが帰ってきたのだろうといわれる。
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タマセ 1981年 茨城県 日暮れ時に、北から南へタマセ(人魂)が飛んだ。青いノロを引き、風邪が吹くような音がした。近所の人もこの音で、タマセが来たことを知る。
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(ゾクシン) 1984年 新潟県 死んだ者の魂に関する俗信。死ぬ前にはタマセが近親者の所へ出歩く。
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ヒトダマ,ヒノタマ,オニビ,ヒカリダマ 1982年 群馬県 人が死ぬとき、魂が人魂になって出て行く。3日前に出て寺に行く事もあるという。長さ3m、幅15㎝程度。色は青、赤、赤い玉で尾は青、お月様のような色などという。波のように上下しながら飛ぶ、ノロシを曳いてすーっと飛ぶ、ふらふら飛ぶ、などという。
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タマセ 1981年 茨城県 寒い夜にタマセ(魂)を見た。青みがかり、尾をもっていて低い所を弧を描いて飛んでいた。気持ちは良くないものだった。
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ヒトダマ 1944年 山梨県 人が死ぬ前には大抵ヒトダマがその家から抜け出していく。大きさは2寸から5、6寸で魂の部分は黄色に光り、尾は青光りする。飛んでいく方向はお寺の方とも墓地の方ともいうが一定していない。多くは夜見えるが、昼間見ると白い煙の玉のようだったと言う。
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タマシ 1938年 秋田県 臨終時に身体を抜け出た亡魂のことをタマシと呼ぶ。男のタマシは錠の口から、女のそれは水屋から入ると言われ、水屋で膳椀を鳴らす音等がすると、家人は親戚の女性の死を予感する。タマシが鳥になって思う人の頭上で鳴き回った、火の玉になったという話もある。
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ショウネンダマ,ヒトダマ 1952年 兵庫県 人魂は、青白く細長い尾を引いているというのが一番多いが、燈色や赤色、マグネシウムを焚いたような光、中央が紫色で周りが赤色、蛍の光のように淡く小さなものがあるともいわれる。形は丸く尾は太く短いものや、飛行しながら縮んだり膨れたりするものがある。人魂の発する音に関しては、病室の押し入れで異様な物音がしているときに、戸外で壁の隙間から人魂が飛び出したという話もある。
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(ヒトタマ) 1980年 俗説に、青く赤い形状をした、火の玉が揺らめいたような人魂が飛べば、その家の中の人は程なく死んでしまうという。また数年ののちに死ぬこともあるという。形色は青く赤い火の玉がゆらめくという。
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ショウネンダマ,ヒトダマ 1952年 兵庫県 人魂は、普通はフワフワと飛ぶというが、軒から出てきて音をたてながら勢いよく飛び上がり、それからフワフワと飛行するという話もある。
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タマセ 1977年 茨城県 青白い火の玉で尾を引いて飛んでいるのが、たませ(人魂)である。人の肉体から抜けた魂で、死ぬ直前に近親者などに会いに行く。
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ヒトダマ 1992年 奈良県 近くの家から人魂が出てきた。10センチメートルぐらいの青い火の玉で、尾を引きながら4・5メートル飛んだ。半月ほど後、その家の人が死んだ。
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ヒトダマ 1983年 神奈川県 人魂はゴムまりの大きなようなもので、尻尾も何もなく、後光がさしたような光があり月のような色をしてふわふわ横に走って行く。それが飛ぶと人が死ぬとよくいわれた。
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ヒトダマ 1960年 三重県 人が死ぬ前夜または2、3日前に必ず魂が抜け出してゆく。昼間は見えないが、夜間には10cm位の赤い火の玉になって上空7、8mを時速20kmほどの速さで、尾を引いて墓場に飛んで行き自然に消えてしまう。
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トビタマシ 1956年 宙を飛びまわる夢をよく見るような人は、死ぬときに、「飛びタマシ」(魂)になっていくとか、鳥になって近親者の頭上を鳴きまわるという。
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ヒノタマ 1949年 和歌山県 死期が近い人の家からは必ずヒノタマ(人魂)が出て、出ると必ずその人は死ぬ。ヒノタマは青みのある火の玉で、ゆらゆらと飛び、寺の本堂に突き当たって消える。そこで和尚は死者が出るのを知る。それで、近隣にヒノタマが出たら教えてほしいと頼む家もある。
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ヒトダマ 1973年 香川県 人魂は、晩方早いうちはスーと飛ぶが、夜遅くなってくるとユラユラ飛ぶという。家で死者が出るときは、その家の人には人魂が見えないが、他の人には見えるという。
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