キツネ 1999年 宮崎県 日照り雨を狐の嫁入り日という。昔、男が山の畝を通っていたら美しい娘が来る。後をつけると狐の仲間が出てきて、嫁入り行列が始まった。行列は山の奥の大きな家に入ったので、家の周りを探して覗けるところを見つけて覗いていた。立派な祝儀に感心し、煙草をすって一服したら正気に戻った。お宮の石燈籠の丸い穴を覗かされていた。
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キツネノヨメイリ 1985年 和歌山県 話者が子供のころのこと。大久保集落から中畑集落のほうを見たら、道のない所にキツネが提燈行列をして、5つ6つ並べてテッテッと歩いていた。キツネの嫁入りだという。
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キツネノヨメイリ 1984年 山梨県 キツネの嫁入りといって、提灯の灯が向こうの山に灯ることがあった。
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キツネノヨメイリ 1978年 山梨県 白山神社に向かう山道に狐の嫁入りが出る。雨の夕方か夜に提燈が点いたり消えたりし、綿帽子を被ったお嫁さんのようなものが見える。
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キツネノヨメイリ 1979年 岐阜県 水車のある細い道に、夜中の12時に提燈を2,3つ灯して歩く2,3人の人が見かけられる。狐の嫁入り。
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ヒガシネノナナフシギ,ハナヨメ 1956年 宮城県 夜更け、小川の堰場の近くに花嫁姿の女性が現れた。
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タヌキノヨメイリ 1996年 香川県 鷹ノ子池や玉池の堤では狸の嫁入りがよくあった。提灯の火を連ね、「よいさよいさ」と賑やかだった。
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ヤマノカミ,オイタアマ,ロウバ,イケノヌシ 1983年 岡山県 尼ヶ山の山頂には池があり、その池の主でもある山の神は、老いた尼の姿をしているという。ある年、日照りが続いて稲がみな枯れそうになり村中で心配していたところ、一人の老婆が現れて、自分を祀れば雨を降らしてやろうと言った。村人がその老婆の姿が見えなくなった池に祈ったところ、大雨が降った。今でも、日照りが続くとこの池に雨乞いをするのだという。
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テンニョ 1935年 沖縄県 奥間大親(おくまおおや)という男が、天女が水浴びをしているのを見て、衣を隠し騙して妻にしたが、子どもが生まれて、衣の在り処を母に教えたので、天女は天に帰った。
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タヌキ 1991年 香川県 雨気の多い夜、ちらちらと青い灯が見え、一列に並んで歩く様子は嫁入り行列の灯のようである。向かいの谷から、「どこぞ嫁さんが来たのか」と叫ぶ声がするが、祝い事はない。狸の仕業と言われる。
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キツネ,シジュウダイノオトコ 1959年 宮城県 お産婆さんが夜寝ようとしていたら、提灯を持った40代の男が迎えに来て立派な家に連れて行かれた。難産だったが無事に済ませると大変喜ばれお礼を貰って帰った。翌朝障子の外に魚が積まれていた。お礼は木の葉になっていた。その家に良いことが続いた。
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キツネ,オオミズ 1982年 新潟県 村の尼さんが托鉢の途中、川端の麦畑の道を歩いていると、急に大水が出てきて水かさがどんどん増してきた。尼さんはたまげて着物をまくりあげ、しまいには着物や腰巻を笠の上に上げはだかになって「おうここ、深い、おうここ、深い」といって、あいんでいた。村のおととが、見ていると、川ばたで狐が川水のしずくをタクンタクンたらしているのが大水になって見えるのだという。「キツ、やめれ」とどなったら、水がひいて、もとの麦畑になった。
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キツネノヨメイリ 1987年 岐阜県 嫁入りがあった後、川向こうの山に提灯が灯り、竹が燃えて裂ける音が聞こえるなどのことが数日続けて起こる。確かめてもそんな跡はない。狐の嫁入りという。狐が人の後ろについて化かしている。
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テンニョ,ハゴロモ 1967年 福島県 葉山権現の傍に大池で、ある暑い日のこと数人の天女が水浴びしていると、1人の漁夫が通りかかった。天女は驚き昇天したが、1人の天女が気付かず水浴びを続けたので、漁夫は羽衣を見つけ、家宝にしようと持ち帰り、庭先に埋めた。天女は昇天することができず、漁夫が羽衣を持っていることを知り、卑しい女に化けて男の家に行き、とうとう夫婦となり1人の子をもうけた。この子が3才の時、庭先から羽衣を見つけ、母にそれをつげたところ、天女は喜びすぐに昇天した。残された子は非常に仏好きで、4才のとき落髪し、後には高僧になった。
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ヤシャガイケ,ダイジャ,アマゴイ 2002年 滋賀県,岐阜県,福井県 いまでも美濃の人々は、夜叉ケ池で雨乞い祭りをする際、大蛇の妻となったお里の喜びそうな白粉、縫い針を笹の葉舟に乗せて池の水に浮かべて扇であおぎ、沈めば望みの雨が降り、吹き返せば願いが叶わないという。
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オビンヅリサン 1932年 石川県 妙観院というお寺に、おびんづりさんという仏像がある。ある娘が嫁入りするのが嫌で姿を隠したが、婚礼はちゃんと行われていた。その後、誰ともなくおびんづりさんが身代わりになったと言うようになった。
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ダイジャ,イケノヌシ 1971年 福井県 ある爺さんが田が乾いて困り、蛇ヶ池の主に、雨を降らせてくれたら3人の娘のうち1人を嫁に差し上げると約束した。はたして雨が降り、主は娘を迎えに来た。末の娘が嫁入りすることになり、針の袋を持って出た。男が池に入ろうとしたところを突き落とし、針の袋を投げ入れたら水が騒ぎ出した。数日して爺さんの家が火事になった。すると2匹の大蛇が出て来て家に巻きつき、水をくれと言ったが、村人は驚いて逃げてしまったので、蛇は焼け死んでしまった。
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ダイジャ 1928年 奈良県 お亀という百姓の妻が、毎日化粧をして家の傍らの井戸に映してみていた。次第に人間ではない姿になり、亀山の池に入ってしまった。その池はお亀池という。
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キツネ 1949年 福島県 一人の男が田圃を耕していると、きれいな女性が来て腹が痛いといって泊り込み、ついに夫婦となった。三人の女の子が出来た。あるとき、油断をして白い尻尾を見られて、悲しんで山に逃げ帰った。夫が小さい子を連れて乳を貰いに山にいき、家に帰るように懇願した。しかし、家には帰れないが、稲と鉏を田圃に置いておけば手伝いをしてあげようといった。そのとおりにすると、苗の植付けは終わっており、秋にはよく実って、男は金持ちになった。
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イケノヌシ,ダイジャ 1984年 新潟県 長福寺のおとわという下女が奥山に蕗を採りに行き、腰巻を汚す。それを洗っていると、池の主が現れ、池で腰巻を洗った者は自分の女房になる掟だから3日後に迎えにいくという。おとわは床についてしまうが、主の大蛇がやってきて、おとわを渡さなければ大水を出すといい、とうとう池の主に嫁ぐ。数日後に池の中央に浮島ができており、それはおとわが池に住み着いたしるしだといってその池を「おとわ池」とよぶようになり、旧6月23日はおとわが嫁いだ日だといって、村人は池に供物をする。
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