ヒノタマ 1975年 京都府 まだ暗い明け方、川面に光るものがあった。よく見たら直径2尺程の火の玉が浮かんでいた。狸や狐の火の玉や人魂ではないようだった。附近に住む人に尋ねると竜神だろうと答えた。
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セイタムジナ,ヒノタマ 1991年 石川県 清太という者が夜遅くカイケという昼なお暗い場所を通ったら、火の玉が出ては消え、そこから女が現れて清太を見つめた。脇差で切りつけると石にあたった音がして、火の玉も女も消えた。脇差は三寸から先が折れていた。
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ヒノタマ,ムジナ 1977年 茨城県 厠の途中にある柿の木の下に、2つの赤い火の玉が転がっていた。近づくと消えてなくなった。両親に聞くとムジナが化けたのだろうと言われた。祖母も不動様の松の木に火の玉を見つけた。祖母もムジナが化けたと言っていた。
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ヒノタマ 1959年 長野県 坂を登っていると、上の家の方が急に明るくなった。驚いて見上げると、長桂寺の方へ赤い火の玉が流れてお寺の森に消えていった。
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ムジナ 1974年 茨城県 明神様の杉の木の上に月がかかっていた。月の無い夜のはずなのにおかしいと思い、落ち着くために煙草を吸うために火をつけると、その月は消えてしまっていた。むじなが人間がいることに感づいたのであろう。
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ヒノタマ 1933年 大阪府 火の玉が出て通行人の前を転がって行くと噂される場所がある。これを見た時、ふと後ろを見遣ると更に大きな火の玉が現れて転がり出すと言われている。
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ヒノタマ,カイイ 1978年 1月6日の夜丑三つ時に家に帰り戸の前でふと後ろを見ると月も無いのに影が出ていた。不思議に思い道に出て空を見ると西側に火の玉があった。音も無くどこかへ飛んで行った。
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ムジナ,ヒノタマ 1957年 富山県 チャンチャンコを着たムジナらしき動物が、火の玉とともに現れ、道端の石を投げたところ消えうせた。
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ヒノタマ 1982年 広島県 明治30年頃のこと。雨がしとしと降る夏の夜、薬師の方で火の玉が3つ転がっており、川通を通って海岸まで行き沖の宮で消えた。薬師と明神を合祀したので、明神だろうと村人はいった。
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ヒノタマ 1983年 山梨県 火の玉は宵のうちでなければ通らない。火の玉が柿の木にぶつかってはね返った。
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ヒノタマ 1992年 島根県 火の玉を見たことがある。夜火の玉に遭うと、目が眩んで歩けなくなる。火の玉は大概、拝む者のない古い墓から出る。苔の生えた石塔で、リンが骨から上がって光る。腐った木や葉が光るのと同じ。
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ヒカリ 1968年 栃木県 数年前のある夜、老人が歩いていたら、烏権現様の下あたりから、青い光り玉に付き纏われた。大声を出しても急いでも振り切りことが出来ず、通りがかりの家を起こして救いを求め、そこからは送られて帰宅した。
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キツネ 1933年 長野県 夜遅く村の中の道を歩いていると、ピカピカ光る綺麗な玉が転がっていた。拾うとその拍子に額に喰いついてきた。仰天して尻餅をつき気づいてみれば山の洞にいた。
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キツネ,ヒノタマ 1976年 山形県 夜遅く歩いていると狐に化かされる。夜道を歩いていたら、狐が現れて逃げていった。少し歩いていたら、提灯のような火の玉が現れた。驚いて逃げ、それからは村の人たちは夜遅く歩かないようになった。
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タヌキ 1998年 奈良県 男が3・4人で晩に歩いていたら、向こうで狸が娘さんに化けて、糸をつむぐ格好をしており、火の玉が赤く灯っていた。男たちは相談してから、娘に化けた狸を撃ったが、効き目はなかった。そこで火の玉を打ったら、いっぺんに消えた。狸は火の玉に変わっているのだという。翌朝行ってみたら、狸が死んでいた。
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バケモノ 1975年 東京都 法眼坂に住む小十人組の家の下女が雨の日暮に火の玉を見たというが誰も信じない。次の日の雨の日暮に同家の二男が長1丈程で白髪、金のような眼をして手に火の玉を持ち腰切の衣を着た化物と格闘した。家を建てた時に埋めた狐の仕業だろう。
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オスギオタマノヒ 1957年 長野県 10代の時に旧道で2つの火の玉を見た。近寄っては離れて浮遊していた。後でこれはお杉お玉の火ということを知った。芸人が思った人と連れ添う事ができず、殺されてしまった亡霊であるという。近寄ると遠くに見える。
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ヒノタマ 1933年 鹿児島県 ある夜、大きな火の玉が村中の空を飛んだ。光が明るく、見ている人の影が地に映ったほどだった。
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ヒノタマ 1935年 長崎県 城下のある人が夜中に火の玉を見た。その火の玉を追いかけていくと、ある家の垣根を越えて窓から中に入った。様子をうかがうと、窓が開いていて、爺さんと婆さんが寝ていた。うなされていた爺さんが、婆さんを起こして、「今見た夢で変な男に追いかけられた」と話した。
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キツネ 1964年 福島県 晩方、馬車にのっていてうとうとし、気づくと墓へ行く道だけが電気がついたように見え、本当の道が真っ暗に見える。狐だと思い、「馬頭観音様」と念じたら、道が見えてきた。
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