トビモノ,ヒカリモノ,テンピ,ヒトダマ,ワタリビシャク 1956年 夜空を飛ぶ流星や、もっと近いところを飛ぶ火のこと。地方によってはコンニャク玉が光ってとぶといわれ、また山鳥が夜飛ぶと光るといわれた。丹波の山村では、光り物にはこのテンピ、次にヒトダマ、次に蒼白い杓子形のものがふわふわ飛ぶワタリビシャクがあるという。
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ヒカリモノ 1938年 中世には、様々な怪火のことを光り物と呼んだ。その中には、流星あるいはもっと近くを飛ぶ火も含まれていたという。
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ヒカリダマ 1974年 山梨県 夜、空を光り玉が飛ぶことがある。
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ブラ,ヒノタマ 1962年 千葉県 夜、田に行くと、地面から3、4間のところを、赤い火の玉がふらふら浮かんでいるのをよく見るという。
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ヒトダマ,ヒノタマ 1983年 新潟県 人玉は多くの人が見ている。間違いやすい玉に火の玉は小鳥であるという。両者とも空を飛ぶ青火であるが、火の玉は飛ぶ時跡を引くが、人玉は引かず、丸い青火の玉が夜空を横切ってどこかへ消える。
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ヒノタマ,ムジナダマ 1981年 茨城県 竹薮から大きな火の玉が飛んで来た。急に周囲が明るくなり、火の玉は赤黄色でその周りは青みがかっていた。波打って飛び、上に行くと光は広がった。近くの人はむじな玉だと言う。
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ヒダマ 1978年 茨城県 火の玉の色は青色で統一されがちである。ある夜、「アッ火玉」と叫んだ人がいたので、見てみると、木から空に向かって光りの玉が走って消えた。その色は青色ではなく、橙色であった。
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テンピ 1956年 正体の知れない怪火で、大きさは提灯ほど。人玉のように尾を曳かない。熊本県玉名郡地方では、これが屋根に落ちると火事を起こすといわれる。
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ヒノタマ 1987年 富山県 山鳥が火の玉になって見えるときがある。
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ヒノタマ 1991年 山形県 火の玉には、高速で飛ぶものとゆっくり飛ぶものとがある。赤かオレンジ色をしており、雨の日以外にも出現する。夜だけでなく白昼にも出現し、知らずに近寄って大火傷を負った、という話もある。
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タヌキノヒ 1975年 高知県 夜、暗い山に青い火がポッと光るのをタヌキの火という。おしっこをして振りまくとなくなる。タヌキのよだれが光るとも、眼が光るともいう。
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ワタリビシャク 1938年 京都府 光り物が三種類あり、テンビと人ダマとワタリビシャクである。ワタリビシャクは蒼白い杓子形のもので、ふわふわと飛ぶという。名前の起こりはほぼ明らかになっているが、何がこれになるのかは知られていない。
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ヒノタマ 1986年 愛媛県 夜の10時ころに火の玉が山のほうに飛ぶのを見たことがあるという。
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ヒトダマ,ヒノタマ 1941年 徳島県 人が死ぬ瞬間にヒトダマが飛ぶという。また、夜中に動く火の玉もヒトダマであるという。
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ヒカリモノ,オウビ,アオカササギ,(アオサギ) 1976年 京都府 京の宇多野では、夏になると闇夜に光物がいくつも飛ぶ。また比叡山の麓を大徳寺の方丈より見れば逢火と言う。色々と無理に関係づけることがあるけれど、ともに青鵲である。この羽毛は夜は光るものである。この鳥の飛び通う光である。
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テンビ 1938年 熊本県 天火はほとんど得体の知れない怪火である。大きさは提灯ほどだが、人玉のように尾を引かない。屋根の上に落ちてくると、火事を起こすといわれている。
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カワテング 1977年 神奈川県 夜中に川へ行くと、真っ暗な中を火の玉が転がってくることがあるが、これは川天狗というものである。これが出た時には、河原の石の上を洗い清めて、取れた魚を供えると消えるのだという。また、投網をしているときに少し離れた辺りを同じく投網しながら行くもの、或いは、大勢の人の声がして松明の灯があるにも拘らず、その実何もないようなとき、それらも川天狗の仕業だという。
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ヤマドリ 1957年 山形県 夜、山鳥(雉)が光って飛ぶことがある。蜜柑色みたいな淋しい色だという。
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ノビ 1936年 高知県 野火は怪しい火のことで、傘ほどの大きさの火が砕けて数十の星になり、時には地上4、5尺の高さを数百間も走る。草履に唾を吐いたもので招くと、いきなり頭上にきて煌煌と空中を舞う。
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キツネッピ 1990年 福島県 狐っ火は山の峰等に出る。狐が魔力か呪力で、人の目を紛らわすために火を出す。
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