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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

タヌキ
1960年 三重県
1920年前後のこと。狸に連れて行かれた人がいた。朝、ものも言わずにあいさつもせずにどんどん行き過ぎて、海岸の岩の所でサンマ網船の出入りを見ていた。知人が何人も通ったが、どうしても「自分はここだ」と声を出せなかったと言う。

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タヌキ
1971年 高知県
山に向かって歩く狸を始めて見た。後ろから呼びかける者がいたが、誰かと聞いても返事をしない。一人で歩いていると、マントを着て前を歩く大きな人がいた。いくら歩いても追いつかなかったが、急に姿が見えなくなった。すべて狸の仕業だろう。
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タヌキ
1970年 高知県
沖を見ていると機械船が止まっていたので、これを助けてあげて欲しいと近くの人に声をかけてから、商売に出かけた。後で聞くと、機械船などはなく、おそらく狸に化かされていたのだろうと言われた。
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タヌキ
1976年 新潟県
1925年ごろのこと。材木を筏に組んで津川まで運んでいき、酒を飲んで帰る途中、夜道を行くと今まで無人だったところに、急にかすりの着物の女が現れた。これは化かしに来たんだと思い、少し行ったところの坂を下るときに、4mくらいある筏竿を道路にぶつけて脅した。すると狸がおどろいて田んぼに逃げ込んだので、それを捕まえたという。
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タヌキ
1992年 奈良県
綱を引っ張って渡る渡し舟があった。上にいたら、船を一生懸命に引っ張るような音がしたので、下ってみると誰もいない。そんなふうにして狸に騙された話を子供の頃はよく聞いた。
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タヌキ
2002年 香川県
昔、花折の岸に女性がべったりと座り込んで白足袋を履いた足を出していた。通りかかった人が「帰らないのですか」と二度尋ねても返事がないのでハマ下駄で足を踏むと、キャッと声を上げて消えてしまった。これは狸だという。
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タヌキ,マツヤタヌキ
1985年 愛媛県
120年前に松屋という廻船問屋があった。松屋の裏の雑木林の松に狸が住みつき人をだました。松屋のおばあさんがある日の夕方、松の木に目をぎらぎらさせているものを見つけた。大声で叱ると、怪物は山を鳴らして逃げたという。
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オンナ,タヌキ
1929年 長崎県
老人が隣村からの帰りに、前からやってくる女と会った。知り合いの女だったので声をかけたが、女は笑うだけだった。狸だと気づいた老人は、女の行く手を阻んだ。キャンといって飛び上がると、女の姿は消えていた。後日、老人がまたこの道を通って目的地に行こうとした。全く着かないのでおかしいと思っていると、正反対の方向に進んでいて、山の頂上に座っていた。
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タヌキ
1924年 奈良県
十津川で狸のいたずらを受けた人の話。夕方石や砂を投げかけるものがあるので「おのれ、打ち殺すぞ」と言ったら何もいなかった。また、昼間に斧で木を切る音がしたので見ると人でなく、狸が手でさわっているだけだった。
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タヌキ
1991年 愛媛県
60年前、話者が20歳のときのこと。化け物が出るというタカノコ坂で眠ってしまって、起きて、見えていた道をまっすぐいったが着かない。峠まで行って宿毛港の軍艦が見えて、やっと間違えたと気づいた。こういうのを狸に化かされたという人もいるのだろう。
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タヌキ
1975年 高知県
船にのろうとした娘はまだ船が十分近づいていない所から飛び乗ってきた。これは狸だと分かった船頭は、娘の脳天を打ちつけた。夜が明けてくると、娘の正体は額の真っ白な大きな狸であった。
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キツネ
1974年 栃木県
1910年頃の話。ある人が酒を飲んで帰る途中、店がたくさん出て賑やかに商いをしているのが見えたので、家に帰って家人を誘って見に出たが、家人には何も見えず、本人も落ち着いてきたら何も見えなくなった。狐の仕業。
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タヌキ
1933年 大阪府
明治の頃、深夜、車夫が客を乗せて走っている。ところが、橋もないのに渡ろうとして、そのまま川へ転落するということが多々あった。車夫は口を揃えて、橋があるように見えたと言うので、これはきっと狸がだましているのだということになった。
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キツネ
1956年 宮城県
気仙沼出身の実業家三田某氏の実見談。明治40(1907)年頃の7月5日午前4時頃,三田青年が峠で一休みしていると,橋向うに50がらみの男が一人,草叢に座って酒盃の献酬をしているような格好である。その時顔の右半分に軽い痙攣を感じ,その方に目を向けると杉の木の下に赭毛の大狐がいて,親爺の方に尻と顔を向けている。太い尾を水平に伸ばし,その先をくるくると小さい輪を描くように回しており,まるで尾の先で人間を操縦しているかのようであった。三田氏が石を投げつけると,狐は茂みの中に逃げてしまったが,その時親爺もその方向に引かれるようにうつぶせに倒れた。親爺は正気付くと今いる場所も日時もわかっていなかった。親爺は「自分は高田の先の大船渡の者で,二日前の夕刻,塩鮭を土産に大槌の親戚の家に出かけてきたのだ」といってそこら辺を探し回ったが見つからない。「自分は今まで確かにその婚礼の席で挨拶をしたりしていたのだが」と不思議そうであった。
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キツネ
1956年 宮城県
小泉川の熊堂渕の辺にはよく狐が出没した。大正の頃(1912~1926),一人の男が日中に川の中を行ったり来たりしているので声をかけたが返事がない。様子がおかしいので近付いて大声で呼びかけると,我に返って「私は何で川の中を歩いていたんだろう」と首をかしげている。しばらく考えた後,「私が先ほど幣掛への細道を行くと,美しい娘が鮎を沢山皿に載せてきてこの渕におりたと思うと見えなくなってしまった。それ以後の記憶はまったくない。私は狐に騙されていたんでしょうか」と言った。
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タヌキ
1990年 香川県
昔、夜中の3時頃ばくちを打っての帰り道で菅生橋にさしかかったとき、てぬぐいで姉さんかぶりをした娘さんに出会った。声をかけても返事がない。ふりむくと娘の姿はなく、青い目が光っていた。村の人に話すと狸の仕業だと言った。
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タヌキ
1992年 奈良県
ある人が夜に網を持って魚を捕りに行った。そうしたら帰りに狸が若い男に化けて現れて格闘した。気がついたら魚はみんな取られてしまい、着ていた半纏もぼろぼろになった。そんなことが2回ほどあったという。
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タヌキ
1921年 徳島県
明治10年頃、ある美しい娘に狸が魅入り、美少年になって娘の許に通った。娘は歓待し、家族に挨拶させようとしても他の者には見えない。接合するときは娘は浅黄色の泡を吐く。父が切り払おうとしても手ごたえはなく、神仏に祈祷してもききめはない。そのうち狸の子を産んだとの評判であったが、その子を見たものはいない。
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タヌキ,ボウズ
1981年 京都府
春の早朝に山中に入ると先行者がいた。悪い狸が棲むので有名な岩門という場所まで来ると、友人が狂ったように走り回っていて、坊主を追いかけていると言った。友人は声をかけると我に返ったが、その坊主はついに見えなかったという。
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タヌキ
1935年 兵庫県
茶巾餅の餡の粕を食べて暮らす狸がいた。偽物の橋を作って人を川に落としたり、人の荷物を重くしたりと大変悪戯が好きであった。しかし、その悪戯が過ぎてしまい、ふとしたことから海へ没してしまった。そのまま行方不明となり、消息は誰も知らない。
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テング,テンゴーサマ
1922年 神奈川県
夜、渡船場付近には天狗が出るという忠告を無視して、そんなもの出るものか大言を吐いて渡船場への坂道にかかると、風もないのに路傍の楢の木が、両側から道をはさんで動き出した。通ることができず、天狗の仕業かと恐れて先の大言を詫びた所、幾分収まったので、この間に通り抜けたが、坂を登り始めると何物かに息を吹きかけられた。老人は天狗をテンゴーサマと尊称する。
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