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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

クダン
1921年 和歌山県
26、7年前三輪崎の村外れの漁村の家で、件を檻に入れて養っていた。それはその家に生まれた子で、成長しても白痴で、獣のように這うだけだった。顔は牛のようで、体は人であった。この者の言うことに偽りが無いので証文に件の如しと書く。

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クダン
1986年 和歌山県
件は頭は人間で体は牛である。件は生まれたら一言何かしゃべって死んでしまう。二度と何も言わない。それで約束事をするとき、言い直しはしないとい意味で、約束事を言った後に「よって件の如し」という。薬の広告で件の絵を見たが、薬の効き目も件の言葉同様きっと約束するということなのだろう。
類似事例

クダン
1976年 京都府
顔が人間で胴体が牛という、件という化け物がいた。「件が今年どういうた」などと言う。
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イドウ
1983年
下総国香取郡佐原新田向ウ津の百姓長吉の子・寅次郎6歳は、頭が蛸のように大きく、目は黒目くぼんで白目にかぶり、眉毛がなく、歯は上下2本ずつある。また背中に産毛が渦巻き、全身に薄毛が生えている。身体の色は鼠色で臭みがあり、手足共に赤子のようで胴は青筋張って水ぶくれのようであった。物事を言う事は無いが、人の言う事は聞いているようである。
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イギョウノコ
1982年 京都府
享保17年4月17日、福知山長町のある女が異形の子を産んだ。頭は犬に似て羽根、甲羅があり、手足には水かき、額に角があり牙2枚が生えていた。
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オニオドリ,フルダヌキ
1916年 静岡県
昔、毎年祭りの夜に1人の処女を人身御供として白木の櫃に入れて神前に供えた。供えた娘は神の生贄になって帰ってこなかった。ある時、訪れた六部が怪物の仕業だろうと怪しみ、白木の櫃の中に犬を入れて供えた。果たして、古狸の仕業であり、古狸は犬に噛み殺されてしまったという。
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イケイノモノ,キドウ
1974年 京都府・大阪府
攝州茨木村のある民家で男児が生まれた。その子は生まれてすぐに這い回り、髪や歯もすでに生えており3歳児くらいに見えた。母親はこれを見て驚き死んだ。父親はそこ子を山中に捨てたのだが、30年程後、父が病を患うと、成長した子が現れ父を看取った。その後親族に羅城門に住んでいると告げ出て行った。世に言う茨木童子である。
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シシ
1961年 岩手県
ある花嫁が1晩しし(年とった猿)に奪われ、胤をつけられて翌日婚家に帰ってきた。2箇月位して胎内を見ると毛の生えたきたないものがあった。10箇月経っても生まれず、母胎は死んでしまった。
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(フコウ)
1976年 長野県
慮平という不孝甚だしいものがいた。その父親が死ぬ時、必ず近くに変事があるだろうと言い残したが、当年に及び、母親が発狂して慮平の不孝ばかりを口走った。その声や所作は父親のようであった。その内、母親の体に鱗のようなものができ、天竜川に連れて行けと言うようになったので、牢を造り閉じ込めた。すると慮平も発狂し、牢に向かって得も知れぬことをいって苦しむようになった。
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ガワラ
1983年 愛媛県
入野村の庄屋の家で一匹の馬を飼っていた。入野の原で走らせていると、この原より少し南にある淵からがわらが出てきて馬の綱を身に巻き付けて淵に引き入れようとする。馬は引きずり込まれて頭も隠れるほどになった時、驚いて一目散にかけて庄屋の家に帰った。がわらは綱にからまったまま力なくうずくまっていた。5、6歳の子供のようで頭には皿のようなものがあった。農民はそれを打ち殺して埋めた。その塚をがわら塚という。
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(ウマレカワリ)
1982年 群馬県
大正年間の話。ある家で飼っていた太郎という犬が、若い衆にえらいしうちをうけて殺された。その若い衆が自分の子供に太郎と言う名前をつけた。その子の脇の下に、犬と同じ痣があった。酷い事をしたから、生まれ変わったという。
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イギョウノモノ
1982年 山梨県
正徳5年8月15日、教安寺裏川通御小人町の藤巻逸平の女房が女子を出産した後、2時ほど過ぎた後に異形の者を産み落とした。頭はひょうたんのようで鉄のように固く、耳は木くらげのようであり、腰にたこの足のような物が7筋あり、尾は狐のようであった。手足は人間と同じであったが、鳴き声はかえるのようであった。懺悔のためにそれを諸人へ見せた。
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メドチ,カッパ
2001年 青森県
馬がめどちの子を孕んだ。生まれた子馬は、体は馬だが、顔はめどちそっくりであった。その子馬は間もなくして死んだので、野原に捨てておいたのだが、その死体はいつの間にかなくなっていた。母馬も死んでしまった。
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フウ,カッパ
1975年
河中に住んで人や牛馬をとる。形は3才の子供のようで顔は猿に似て体に毛が生えている。頭頂のくぼみに水があれば力が強く、なくなれば弱くなる。ある人が捕らえて殺そうとしたが、麻をけずったものでなければ刺せなかった。
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(チョウジャガウマレカワッタイヌ)
1950年 岐阜市
昔、美濃の多治見に住む長者が死んだ。周囲の人たちは、この長者は次はどの家に生まれ変わるのだろうと思い入字をして葬った。ちょうど向かいの家に子犬が生まれたが、1匹だけ白くその体にははっきりと長者に施した入字があった。家の人は先代の生まれ変わりといってその子犬を引き取り手厚く養ったが、ある日旅の尼僧に、犬は犬らしく飼うことが先代の供養になると諭され、過保護を止めた。
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〔オンビョウオオテンバ〕,ネコ
1956年 宮城県
儀八郎の老母おさんがある時から急に敏捷になり生臭物を好むようになった。猫踊りのような踊りを見せることもあった。その頃鶏などが攫われる事件があったので,近所には恐ろしい噂が広がっていた。その頃のある日の夕方,六部が一人浜街道をやってくると杉並木の辺りで突然頭上から怪物が襲い掛かってきた。斬りつけると手応えがあったが,怪物は逃げ去ってしまった。その夜六部が儀八郎の家に宿を乞うと,急病人が出たということで一旦断わられたが納戸の一間を借りることができた。夜更けに隣室の物音で六部が目を醒まし,そっと窺うと子猫たちが遊び戯れており,犬程もある虎猫が後肢で立って行灯の油皿を舐めている。翌朝六部は主人に昨夜来の事情を話し,その夜二人で老女の部屋に飛び込んだ。ようやく怪物を仕留めてみると老母の姿であったが,朝日に照らしてみると骸はやはり古猫であることが判明した。この怪猫は松崎の猫渕に棲んだ古猫で,その死骸を埋めたのが猫石だと言われている。儀八郎はその後六部に金塊を贈り,六部はこれを観音像にした。その後観音像と由来書は儀八郎の子孫の家に届けられ,今も保存されている。
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エンコ
1965年 高知県
ある男が隣村の女に通い、女の親がそれを許さずに、家に閉じ込めた。娘はひそかに男に通って一緒になったが、男が漁に出ている間にエンコが男に化けて女と契り、女はエンコの子を産んだ。エンコの子はタライをかぶせて殺してしまった。
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ヒヒ
1934年 長野県 熊本県
山犬から生まれた早太郎がいた。あるとき娘が人身御供となり、六部が身代わりに籠の中に入っていると、早太郎には知らせるなと怪物が出てきた。早太郎を呼んで身代わりになってもらうと、中で怪物を噛み殺した。その正体は狒々であった。
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イギョウ,カイイ,キカイ
1974年
ある夏の暑い日、疲れて仕事から家に帰ったところ妻や下女の顔が馬に、子の顔が鬼に見えた。斬り殺そうと思ったが思いとどまりしばらく横になり休んでから再び見たらもとに戻っていた。
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キツネ
1938年 福井県
前からきた娘に牡丹餅をもらって食べると、それは馬糞であった。翌日、やって来た母親を馬に乗せて縛り付けると、正体を現したのは狐であった。吊るされた狐が命乞いをするので、尻に焼印を押して放した。以来、狐が出なくなった。
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(ダンジョヘンジョウ)
1974年 徳島県
阿波国定方村に住む綱という娘は15、6歳の時に変じて男子となった。
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