ヤマネコ 1955年 高知県 婆が仕事に行って山小屋で泊まった晩、家の猫が茶の間で踊った。爺は気味が悪いから殺してしまった。あくる日、山小屋へ行ってみると、婆が猫に食われて死んでいた。
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ネコ 1993年 埼玉県 お爺さんが猫と住んでいた。猫はよく遊びに出て行くのだが、その晩に限って出て行かなかった。すると、お爺さんを踊りに誘う人が来た。お爺さんは飼っている猫が化けて騙しているのだと考え、猫を追い出した。そうしたら、猫は帰ってこなかった
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ネコノレイ 1982年 山形県 昔、死んだ人の霊が抜けた後に猫の霊が入って死体が立ち上がったのを無理に棍棒でおさえて寝かせたことがある。
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ネコマタ 1976年 香川県 昔、病気で長いこと寝ていたおばあさんが飼っていた古い猫が猫又になり、おばあさんを食べた。そして猫又は昼はおばあさんに化けて寝て、夜はお宮に行って相撲をとっていた。
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ネコ 1973年 飼い猫の姿が見えなくなって以来、その家の老母の行動がおかしくなった。猫が化けたのかと弓で射殺したが姿を現さない。早まったかと思い腹を切ろうとしたが、翌日には死体が飼い猫の姿になっていた。その後、畳をあげてみると老母の骨と思われる人骨が出てきた。
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ネコ 1976年 16,7歳の娘が厠に行く時、必ず昔から飼っている猫がついていった。怪しく思い娘に尋ねると、何もせずに側にいるだけだという。ある時厠について行こうとした猫の首を斬ったところ、首が厠に飛び込んだ。見に行くと首が厠の中で蛇を食い殺していた。蛇が娘に想いを寄せているのを知っていたのだろう。
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ネコ 1973年 岩手県 京津畑集落のある家で、お婆さんが一人で留守番をしていたら猫がやって来て義太夫を語り、このことは人に漏らすなと口止めして出て行った。あまりにも面白いのでつい人に話してしまったら、猫が怒ってお婆さんを食い殺した。
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ロウバ,ロウビョウ 1976年 本所で30数年間猫を飼っている老婆がいた。猫が死んだら行李に入れて棚に上げて、毎日取り出して見ていた。この老婆は白髪の猫のような顔であった。後に人に殺されたが、半日ほどしたら老猫になった。
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ネコ 1987年 山形県 1955年ごろ、話者が新庄で女中をしていたころのこと。猫を殺してしまってかわいそうだと思ったら、何日も寝るとき枕元にその猫が出た。生き物をかわいそうと思って殺すと、出る。
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ヤマネコ 1955年 高知県 山小屋で泊まった晩、山猫が来たので、明日家に来るように言った。翌晩、戸を叩くものがあり、主人が戸を開けようとしたら、妻は山猫かもしれないから気をつけなさいと言った。山猫を口にしたのがいけなかったのか、主人は殺されてしまった。
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ネコ 1987年 岐阜県 昔、寺で飼われていた猫が遺体を越えてこの死体をくれといったため、お坊さんが数珠で頭を叩いた。それから家に帰ると猫が頭を割られていたという。
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ネコ 1982年 宮城県 皆が祭文語りを聞きに出て、目の見えないお婆さんと猫だけが残されたとき、猫がおばあさんに祭文を語った。猫は口止めしたがおばあさんが家人に問い詰められて喋ってしまい、猫はお婆さんの咽喉に咬みついて咬み殺した。以来その家では猫を飼わず、猫塚を祀っている。
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ネコ 1937年 石川県 ある夏、毎晩竿にかけた手拭がぬれているので不思議に思っていると、その家の老婆が猫がかぶって踊りに行くのを発見した。次の朝、老婆が何気なくそれを話題にすると、猫が喉を食いやぶって老婆を殺した。
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ネコ 1954年 山形県 富山の薬売りが馴染みの農家に滞在していたが、毎晩ご馳走が消えてしまう。薬売りが見張ると、同家の年経た飼猫が食べていた。家人に知らせて猫を殺し庭に埋めた。翌年、薬売りに庭先の南瓜を食わせると急死してしまった。南瓜の根は猫の骸骨の眼窩から出ていた。
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ネコゲタ 1961年 鳥取県 ネコゲタという一種の精神病がある。猫を殺すとこの病気になるといわれ、ネコゲタが憑くというふうに表現する。
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ネコ,ソウシキ 1940年 大阪府 臨終の間際、ある老人が苦しんでなかなか息を引き取らないのを不思議に思った家人が、床下を覗いたところ、飼い猫が力んでおり、追い払うと老人は安らかに往生した。
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レイノアシオト,フルキネコマ 1980年 自分の弟が薬を作らせている時に、夜な夜な或るモノが家に入ってきて、足音をひしひしとさせているのが聞こえた。家の者らがいくら見ても何なのかは分からず、不気味に思って過ぎていった。或る夜に霊の足音がして、妙な声でさけんでいたので見てみると、古猫がこけいいつの上に倒れていた。
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ネコ 1986年 大分県 猫は魔性の生き物であるから猫を殺すと憑かれる。
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ネコアシイシ 1956年 宮城県 昔,この地に大芝居の巡業がやってきたので,金持ちの呉服屋が老母一人を留守番に残して芝居見物に出かけた。老母が一人で芝居のことを色々想像していると,その家の古猫が「おばあさん,お芝居をして見せようか。その代わり,人に告げたら生きていられなくなるよ」と言う。老母が承知すると,猫は後肢で立って巧みに忠臣蔵を演じて見せた。さて,老婆は家人の話に釣り込まれて猫の見せてくれた芝居の筋を語ってしまう。それは家人が見たものと同じであった。わけを尋ねられた老母が,トラ子(飼い猫の名)が見せてくれたことを告げたので,家人が気味悪がって明日飼い猫を殺すことになった。ところが,翌朝になると老母が床の中で死んでおり,傍らにいた老猫は一足跳びに7,8間も跳ねのいて逃げ去った。その時の足跡が石の上に残り,「猫足石」といわれている。
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ネコマタ 1931年 香川県 老婆がかわいがっていた猫が年を経て猫またになった。猫または老婆を食い殺し、自分が老婆に化けていた。猫または老婆の息子に斬り殺されると、元の姿に戻った。
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