ヤマノカミサマ 1928年 鹿児島県 勝浦というところで、美しい娘が行方不明になった。娘の着ていたものはみつかったが、その姿を見つけることはできなかった。3年後、父親が山の中で娘とであった。そのとき娘は「山の神様と結婚して幸せに暮らしています。それで永久に村へ帰ることはできません」と言い、走り去ったといわれている。
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ヌマノヌシ 1977年 福島県 炭焼きに行った美しい娘が、毎晩沼で水浴びをしていた。沼の主が娘に惚れ、あるとき娘の足を引っ張って持って行った。主が食ってしまったという。沼には何かしら主がいるというが、沼が乾いてしまったので、主は後ろの山を越えて行ってしまったという。
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ホトケ 1941年 不明 心中しようとした家族の息子を、通りかかった人が不憫に思い連れて帰って自分の娘と添わせるために育てた。するとその息子は他に女をこしらえてしまったので、娘は家を出た。母は娘を探し出し、どうか家に戻ってくれと頼んだ。そこへ娘の言い交わした男も一緒になってくれといいに来た。娘はどっちに行けばいいかわからず、橋から身を投げた。娘の体は二、三間流れたあと仏になって緋の衣を着た姿になり、わきへ上がっていった。
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ムスメ,ヘビ 1941年 大阪府 娘が嫁入りの途中、最後の名残に池の側まで行ったが、水中に没してしまって浮かんではこなかった。両親は嘆き悲しんだ。すると、その夜、蛇体となった娘が母親の前に現れ、今までの感謝の言葉を告げると共に、今生の別れを遂げて去って行った。
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ジャタイ,ヌマノヌシ 1941年 秋田県 爺さんが日照りで困っていると「娘を嫁にくれたら雨を降らせてやる」と沼の主が現われる。娘は約束どおり嫁に行くが、機転をきかせて沼の主を退治した。
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ヌマノカイイ 1938年 青森県 昔、ダイヘンボウという家老が明神沼の沼頭に屋敷を構えていた。綺麗な娘がいたが、ある日その娘が白鳥を抱いて、底無しの淵に沈んだ。今でもそこに誤って泳ぎこんだら、絶対帰ってこられないと言う。また、旱魃の時はこの明神池で雨乞いをする。
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ヨメコフチ,ジャタイ 1939年 秋田県 ある嫁の一行が淵の近くを通ったとき、大嵐が起こって嫁が淵に引きずり込まれた。親が娘を捜すと、水底に半ば蛇体となった娘がいて、主の妻になったといい、夫に見つからぬうちに父を帰した。
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チョウジャガハラ 1956年 宮城県 化女沼の西に長者がいて、美しい一人娘を土地の地頭から嫁に望まれたが、断ったので不法な圧迫を受け、長者は最上に移ることに決める。奉公人を街道に立たせ、財宝を手送りにして運び、娘は金の機を沼に沈めて去った。沼の魚もみな一緒に最上へ移り、その跡が点々と小池や水溜りとなった。漆万杯と朱万杯は運びかねて残していったので、沼の近くの原を馬が歩くと蹄に漆や朱がつくという。
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ダイジャ,イケノヌシ 1971年 福井県 ある爺さんが田が乾いて困り、蛇ヶ池の主に、雨を降らせてくれたら3人の娘のうち1人を嫁に差し上げると約束した。はたして雨が降り、主は娘を迎えに来た。末の娘が嫁入りすることになり、針の袋を持って出た。男が池に入ろうとしたところを突き落とし、針の袋を投げ入れたら水が騒ぎ出した。数日して爺さんの家が火事になった。すると2匹の大蛇が出て来て家に巻きつき、水をくれと言ったが、村人は驚いて逃げてしまったので、蛇は焼け死んでしまった。
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カッパ 1976年 長崎県 河童は田に水を入れた見返りとして庄屋に娘を嫁にくれるよう要求するが、嫁入り道具の瓢箪が水に沈まず、娘は嫁に行かずにすむ。
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オンナ 1921年 岩手県 美しい娘が桑の葉を摘みに裏山へ行ったまま、行方不明になった。旅の行者は、娘は水性の主に嫁ぐ運命で、閉伊川の岸にある腹帯の淵の主の許へ行き、女王になり、1年に1回は会いに来るだろうと言っていた。この家は、大天馬という氏神を祀る祠がある。九月の祭日の前夜には必ずこの娘が戻ってくるという。
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ハタヲオルオト 1923年 茨城県 昔嫁いで機織りのすべを知らないため織機を背負って里へ帰された娘が沼に身を投げて死んだ。それ以来この沼の底からは夕方になると機を織る音が聞こえる。それ以来この沼ははたおり沼と言われる。
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ヤマノカミ,ヤマビト 1915年 青森県 農家の娘の気が変になり、山の神へ嫁に行くのだと言うようになった。用心していたが、ある日家人の目を盗んで家を出た。追いかけたが、ついに田代岳に入って見えなくなった。
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ダイジャ 1977年 和歌山県 小女郎という娘が夜どこかに行き、朝帰ってくるので、親がある晩、あとをつけてみると、娘は池の中で大蛇に抱かれていた。娘は蛇体であらわれ、親にこの池の主に嫁入りすることを告げると姿を消した。
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ホトケ 1982年 新潟県 木沢の村の六郎右衛門の娘が他の村へ用事にいった帰りに池に落ちて死んだ。次の日に村中で探したがわからない。マンチ(巫女)に仏の口を開いてもらったら、タンスの2番目の引き出しに、だきあわせの帯があるから池へ投げてくれいう。その通りにすると娘の遺体が浮いてきた。
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ウマ,カイコ 1940年 中国 頼みごとを叶えてくれたら妻となることを、飼っていた馬と約束した女がいた。ところが、望みが叶っても実行に移さないばかりか、父親がその馬を殺して皮を巻中に晒した。すると、その皮が女を取り巻き、桑樹に飛び去った。女は蚕にされてしまったのであった。
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リュウ,ムスメ 1929年 富山県 八幡社のそばに粕塚があり、この場所に長者がいた。この長者の美しい娘が箱根の長者のひとり息子に嫁した。娘の嫁入りの時に、地面を踏まないようにと、一里余りに餅を敷き詰めて、その上を歩かせた。しかしこの夫婦は離縁し、悲しんだ娘は、投身して死亡した。娘は悪龍となり、洪水を起こして人も家も流してしまった。
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ヘビ 1955年 青森県 母子の家に美しい娘がきて嫁になり、子供ができる。ある日寝入った嫁が夫に蛇体の本性を見られてしまい、目の玉をオシャブリ代わりに置いて沼に去ってしまう。この玉が評判になり、殿様に取られてしまう。沼に行って相談すると、蛇がもう1つの目玉を与えてくれた。
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ヌマノヌシ 1928年 福岡県 昔、姑が嫁の虐待に耐えかねて、嫁を憎んで沼に身を投げて死んだ。その怨霊が嫁を取り殺し、沼の主になって道行く人にまで祟るようになった。
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コジョロウ,ヘビ,メガミ 1978年 和歌山県 小女郎は男神を求めて船戸池へ通う。両親は木綿糸をつけてそれをたどりついていく。思うような恋を果たせない小女郎は入水自殺し、男神もあとを追う。峠に墓がある。小女郎は長くて美しい黒髪の美人で、腰から脚部は鮫肌であった。
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