キツネ,キツネノタタリ 1988年 茨城県 赤ん坊が泣くのは狐の祟りだという。ある人が雪の日、狐の足跡を追って狐の巣に行って「今度子どもを泣かせに来たら巣を壊すぞ」と脅したら、翌日から狐はこなくなったという。
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(ゾクシン),キツネ,ネコ,イタチ 1933年 福島県 狐や古猫、イタチは子供を夜泣きさせる。夜中、刀を持って家の周囲を回るか、木槌を持って屋敷内を回り、家の背戸に馬沓を吊るし、曲尺を枕元に置くと夜泣きが治まる。
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キツネ 1937年 大阪府 狐を虐待した日の晩、しきりに家の雨戸を叩く音が聞こえた。きっと、狐が仕返しに来たのだと思って家内騒然となった。
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ヨナキノマジナイ,(ゾクシン) 1960年 愛媛県 乳児が夜泣きをしたら、「天竺の猿沢の池の子狐は、昼は泣ことも夜は泣くな」と言うといわれている。
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オミシャケサン 1955年 長野県 子供が夜泣きするので雨戸を開けてみると、白狐が尻尾で雨戸を叩いていた。「オミシャケサン、どうか子供を泣かせぬようにお願い申しやす」と祈ると、狐が帰って子供は泣き止んだ。明朝、飯と油げをオミシャケサンの棲んでいる大石の下の穴の前に供えた。
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キツネ 1955年 静岡県 夜泣きは狐に騙されている。夜泣きの呪いには狐という字を決まっただけ書いて梅の木の枝につけ、枕元に置く。
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キツネ 1921年 兵庫県 昔、田舎では子供が狐につままれて行方不明になる事があった。村人が夕方から「おらばおおらばお」と呼びながら探す。この時、一人だけ桝の底を叩きながら後ろからついていくと、狐は桝を叩いている者の側へ子供を放り出す。
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ヤコ,タタリ 1923年 山形県 赤子の夜泣きは野狐(ヤコ)の精がたたっているためだといって「奥山の池のほとりに泣く狐 おのれ泣けどもこの子泣かさぬ」という歌を半紙にかきつけ、赤子の部屋の床柱の裏にはりつける。それでも泣き止まないときは、この歌を三度書くまねをして夜泣きを止める。
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ビャッコ,オミシャケサン 1956年 山梨県 耕念寺のすぐ下手にある家で、子供が夜鳴きをするので家人が雨戸を開けると、一匹の白狐が背を向けて太い尻尾でしきりに雨戸を叩いていた。急いで仏壇に線香をあげて「オミシャケサン、どうか子供を泣かさぬようにお願いします」と祈ると狐が帰ったものと見えて子は泣き止んだ。それで明朝飯と油揚げをオミシャケサンの棲む大石下の穴に進ぜた。
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キツネ 1972年 山形県 昔、狐が男の女房に化けてツトコに入れた賄の残りをせしめようとしたが自分の持っていた鴨を男に取られてしまった。狐は悔しがって男の家の戸を叩きながら「鴨よこせ」と2晩も3晩も叫んだ。
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タヌキ 1993年 香川県 孫が小さいとき、親に怒られて泣いて外に出た、すると狸が私の声で孫を呼んだという。小学校のときも、帰りが6時過ぎになると、私そっくりの声で孫の名前を呼んだ。
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キツネ 1955年 山形県 子どもの夜鳴きは狐が尾を振るため起こる。キツネナガシという。拝んでもらった紙に歌を書き、子どもに貼る、または藁ぶち石に縄を結び、家の周りをまわるとよい。
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キツネ,イタチ 1986年 奈良県 キツネやイタチが赤ん坊に夜泣きをさせるので、呪文を書いて呪いをする。「篠田の森の白狐、昼は泣くとも夜泣くな」と書いてアンドンに貼ったり、「野中の狐、昼は泣くとも夜泣かず」と書いて枕に貼ったりする。
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タヌキ 1983年 香川県 昔、夜になると用水の所に子供が出て「お父はん殺すわ、お母はん殺すわ」と言って泣いたという。狸の仕業だという。
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キツネ 1963年 福島県 埋平では夜泣きをすると狐につかれたといい、みのを逆さにして裏戸につるすとよいといわれる。
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キツネ 1959年 宮城県 母が子供の頃、庭先の藪で、狐が長い尾でパタパタと調子を取って赤子の泣きまねをするのを聞いたという。また、原吉という男が、道で会った美しい女を叔母の家に泊まらせると、原吉に狐が取り憑いた。家の護り神としてやって来たが、75年間、誰も顧みないからだと狐は言った。毎年1月15日に祭ることを約束すると、狐は離れ、原吉も快復したという。
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キツネ 1939年 岩手県 男が家に帰る途中、夕立が降ってきたので杉の木の下で雨宿りして煙草を吸っていた。そのとき、男は狐を見つけて煙管で叩いた。すると、狐は逃げ、過ぎも夕立もなくなった。
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キツネ 1939年 長崎県 爺さんが畑仕事をしていると、狐がそれをからかいに来た。怒った爺さんが狐をトリモチでつかまえ、皮をはいでしまった。
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キツネニョウボウ 1949年 山梨県 子供まで生んだ狐女房が、太い尻尾を出して台所を掃いているところを見られその正体を知られたために、歌を残し、泣く泣く子供を夫のもとにおいて去った。それから、子供が泣いて困る時には、森に連れて行き呼ぶとこの女房が出てきて乳をくれた。田植えの際、子供を抱えた夫が困っていると、狐女房が人間に化けた手下の狐を大勢連れてきて手伝ってくれた。秋になるといつもの倍米がとれた。
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キツネ 1972年 奈良県 子供が行方不明になる。おばあさんが「あんまり見つからんようやったら、犬を連れてくる」という。途端に子供が泣きながら出てきた。狐にだまされたらしい。
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