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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

キツネ
1972年 千葉県
いたずら小僧をお使いに出した。小僧は川原で昼寝していた狐を脅かしたら、川に落ちた。その帰り道突然暗くなり、近くに民家の明かりが見えた。そこに行くとお婆さんと寝ているお爺さんがいたので、ロウソクをねだると、お婆さんは、ロウソクをとりに行っている間、お爺さんに返事をしてくれと言う。お爺さんが「ばばあいたかな」と呼ぶのに答えていたが、だんだん大声になるので、驚いて逃げ出した。すると川に落ちてしまった。気付くとまだ昼間で、狐に仕返しされていた。

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ヤマンバ
1973年 長野県
小僧が山に行く時、和尚が3枚のお札をくれた。山で仕事をしていたら夜になったので、年寄りの婆の家に泊めてもらった。ところが婆は実は山姥で、小僧を食べようとした。小僧は3枚のお札の力で、寺に帰ることができた。追いかけてきた山姥を和尚は騙し、池に落として殺した。
類似事例

キツネ
1993年 岩手県 
夕方、抜けたお爺さんが山道を行くと、だんだん明るくなってきた。変だなと思いながら明るいところに出て、着物のまま川の中を歩いて、水浴びもした。人に声をかけられて戻った。狐に騙されていた。
類似事例

フルヤノムリ
1956年 宮城県
老夫婦が冬の雨の晩、「古家のむりは狼よりもおっかねえ」というのを軒の下で聞いた狼が馬小屋の中で雨宿りしていた。そこへ泥棒が馬を盗みにやってきて馬と間違えて狼に飛び乗った。狼はそれを「古家のむり」だと勘違いして振り払おうとするが、泥棒はしがみつくので、狼は走り出し、林の中で泥棒は振り落とされる。泥棒が一休みしたお堂の中で神様が出てきて「今から悪いことすんでねえぞ」というので、改心して謝った。狼から話を聞いた猿は笑い飛ばして仇を取りに行ってやると泥棒の寝ているところへ尻尾をいれていたずらしていたが、寝たふりをしている泥棒に腕を切られた。帰ってきた猿から話を聞いた狼は「やっぱり古家のむりはおっかない」と、猿と一緒に海を渡ることにしたが、猿の方は傷口が傷んでしかたなく帰ってきたが狼は遠くにいった。だからここらには猿はいるが、狼はめったにいない。
類似事例

キツネ
1989年 長野県
ある人が飯田の方へ行ったとき、昼寝していた狐に石を投げたら当たった。狐は痛そうな泣き声を上げて山の方へ逃げた。帰路、狐の寝ていたところに来るとにわかに薄暗くなり、日が暮れた。困ったと思っていると、向こうから弔い行列が来る。怖くなって道端の木に登ると、木の回りを回って、根元に棺を置いて火を焚いて帰っていった。棺が焼け落ちると中から死人が出てきて、木を上ってきた。その人がてっぺんまで上ると枝が折れて落ちた。悲鳴を上げると、辺りは元通り明るく、その人は土手の下に落ちていた。
類似事例

キツネツキ
1922年 岡山県
幼少の頃、落合村付近の某村に縁辺があり、そこに60前後の好人物な婆さんがいた。ある日婆さんが川に入り歩いていく。狐憑で、主人が引っ張ってきて寝かし、法印の錫杖を持ち出して念仏をやりだした。なぜ憑いたと問うと、食べ物がなくなり、婆さんが小便をかけたので憑いたという。揚げ豆腐、赤豆飯などを食べた後、婆さんは倒れ、狐は落ちた。
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ホシノタマ
1956年 宮城県
元気な爺さまがいて、「俺は絶対に騙されない」といばっていた。あるとき山に木を切りに行くと、林の中にいた狐が爺を見て逃げていった。なおもそれを気をつけて見ていると、美しい娘になって爺をだまそうとするので、「化かすのもたいがいにしろ」と怒ると、狐の娘は涙を流しながら「言うことは何でも聞く」と許しを請うた。爺は「狐が持っているというさまざまなホシ(宝珠)の玉のうち、金の出るホシの玉をくれたら許す」というと狐は口の中から玉を出し、「3べん撫でると小判が一枚ずつ出る」と言った。試すとやっぱり出たのでのこぎりをしょって山を駆け下り、村の酒屋に行って五升も飲んだ。「今までの分もとっとけ」とホシの玉から小判を出して番頭に渡すと、ナラの葉っぱであり、ホシの玉もよく見るとナラの葉をまるめたものだった。いくらいばってもこの爺もうまく騙されたということだ。
類似事例

キツネ
1972年 新潟県
昼寝をしていた狐に、ほら貝を鳴らして驚かしたら、狐は逃げていった。夜になって宿泊地を探していると一軒の家を見つけた。そこで火をおこそうとしたがなかなか点かない。辺りを見回すとそこは川で、草原の中にいた。狐に悪戯をしたから騙されたのだろう。
類似事例

タヌキ
1970年 岐阜県
ぼっかさんが歩いていると、日が暮れない頃に真っ暗になった。明りがあるところを見つけたので「泊めてくれ」というと、今爺さんが死んだばかりなので、寺へ言ってくるから死人の番をしてくれと頼まれる。すると死んだ人がぼっかさんの方へいざってくるので入り口まで逃げた。すると目がさめて、まだ昼間であった。狸に化かされたのだと言う。
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キツネ
1954年 神奈川県
大下の爺様が釣りに行き、山道で昼寝する狐の頭の先をとんとんと叩いて通った。するとあたりが真っ暗になり、近くの家の宿を借りたが、ずっと先に行って寝てくれ言われたので先へ行くと、本宿の池に落ちたという。また、昼寝する狐を嚇して畑を打っていると、遠くから葬式が来て棺をおいていった。木に登って見ていると、棺から化け物が出て来たという。
類似事例

キツネ
1938年 長野県
昔、お湯に入りに行った帰り、大川のそばに小さい小屋があった。月夜であったのに大雨になったので、皆あわてて小屋に入った。傘を持って近所の人が来てくれたが、一番年取ったお婆さんが下駄ではたくと「キャン」といって消えた。それは狐で、いい月夜のままだった。
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ヤマウバ
1984年 長野県
小僧が3枚の護符をもらって山へ行ったが道に迷った。山姥に出会い、尻の肉を食べられそうになったが、護符を投げて山や川や火を出して小僧は逃げた。寺の井戸の側の木に隠れたところ、井戸の水に映った小僧の姿を見た山姥が井戸に飛び込んだので、和尚と小僧は石を投げ込んで殺してしまった。
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オニ
1939年 長崎県
よいお爺さんが夜中に鬼が集まっているのを見かけ、鶏の真似をすると、鬼は夜明けだと思って逃げ出し、残された宝物を手に入れた。これを聞いた悪いお爺さんが同じようにするが、うれしくて笑ってしまい、鬼に見つかって喰われてしまった。
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キツネ
1995年 山形県 
道の下の沢のおまんきつね、小学校の下のおしんきつね、西側のおよねきつね、という3匹のきつねがいた。おかんばあさんという人は気丈で「狐になんか化かされない」と言っていた。鮎貝に行くとき、道にあったゴミ袋を「騙されないぞ」と蹴っ飛ばしたら、袋が逃げ出した。橋の下の鴨の群れにも「騙されないぞ」と石を投げたら、鴨は一度に消えてしまった。買物して帰り道、橋の所でばあさんの家の人が提灯を持って迎えにきた。ところがこれがきつねで、ばあさんはとうとう騙されて、尻尾で顔を叩かれて、びっくりして気絶してしまった。
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ヒトツメコゾウ
1962年 山梨県
昔、さかね沢というところの山小屋に太郎助という若い衆が大勢の村の人たちと木こりをして寝泊りしていた。その頃は12月13日には仕事を休んで家に帰ることになっていたが、太郎助だけが残る。夜中に山小屋の外の音で目が覚め、入口を見ると一つ目小僧がじっと太郎助を見ていた。一つ目小僧が「今夜の酒のさかなは何だあ」とどなるが、「お前のまなこ玉だあ」とどなり返すと一つ目小僧は逃げ出した。太郎助は夜が明けると家に帰ったが、それが元で死んでしまった。それから沓沢では鰯をもみやからたちの枝に刺して門口におくようになった。それは小僧がのぞいた時にその目を刺すからだという。
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コゾウトオニババ
1956年 宮城県
ある寺の和尚さんが、小僧に4枚の札を与えて、修行の旅に出した。それぞれ赤は火、青は水、黄は山、が投げると出て、白い札は人の話に返事をする札だった。旅の途中、ある老婆の家に泊った。夜中に小便に行こうと起きたら、老婆は寝ずに包丁とぎをしていた。小僧が小便に行きたいというと、腰に細引をつけられたので、白い札と細引を便所の柱に結びつけて逃げた。しばらくは白い札が老婆に返事していたが、小僧が逃げたのがばれ、老婆が追いかけてきた。小僧は赤札を投げて火を出したり、黄札を出して山を出したりするが、老婆はものともせず追ってくる。最後に「海になれっ」と青札を投げると、さすがの鬼婆も海には負けて死んでしまい、小僧は逃げ帰ることが出来た。
類似事例

テングノシッパイ
1956年 宮城県
旭山の鼻高か天狗が箆岳山の方に飛んで、小僧を1人さらってきた。鳥矢坂のところを飛ぶ途中、もう1人幼い子が泣いてるのを見つけ、これもさらおうと下ばかり見ているうちに、手が緩んで小僧を落としてしまった。降りてまたさらおうとしたが、山道で羽がつかえるので、一本足の下駄をはき羽の団扇を持って追いかけた。追いつかれそうになった小僧は道端のモダ林に隠れた。天狗はひとつかみにしようとしたが、バラがいっぱいあって鼻に刺さって痛いので、「おまえは世の中で何が一番おっかないか」と聞くと、小僧は「大福餅だ」と言った。天狗が大福餅をいっぱい持ってきて投げると、小僧はかたっぱしからむしゃくしゃ食ってみせた。さすがの天狗も小僧には一っぱい食わせられたという話。
類似事例

ヤマノババ
1933年 岩手県
和尚さんに言われて、小僧が山へ薪をとりに行った昼に味噌の入った握り飯を食べるとき、味噌を一粒落としてしまった。帰りに小僧は山の婆に襲われた。小僧は和尚さんからもらったお札の力で寺まで逃げ戻った。寺まできた鬼婆を和尚は一粒の味噌に化けさせ、小僧に食べさせた。婆は味噌が化けたものだった。
類似事例

タヌキ
1932年 愛媛県
昔、猟師が狸を捕えようと狸穴の前で青松葉を燃やし燻していたところ、高僧が従者を従えて現れ、殺生すれば仏罰が下ると戒めたので、猟師はその言葉を信じ火を消した。するとたちまち穴から古狸が飛び出して山深く分け入ると同時に、高僧も従者も消え失せたという。
類似事例

タヌキ
1992年 奈良県
大雨が降ったので、お婆さんが川につけてある楮を提灯をもって取りに行った。けれどもいつまでたっても帰ってこない。怖くなり、川に行ってみたがお婆さんはいなかった。お婆さんは、狸に騙されて道を間違えていたのだった。
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キツネ,トビサカイナリ
1922年 東京都
東京のある氏族が、小間使いを雇い、ある日使いに出したところ帰ってこなくなったので探すと、富坂稲荷の祠の前で踞っていた。狐に憑かれ顔つきも変わり、大食いになり、正気を失った。主家では小間使いを家に返したが、今度は主家の妻が狐に憑かれ、以前の小間使いのようになった。場所が悪いのかと転居したが、今度は長女が狐憑きとなった。家は没落し、次女は大変な苦労をした。二人の狐憑きは白昼提灯を下げて歩く等の奇行をするので、あらゆる加持祈祷を行ない、医者にもかけたが、一生正気に戻ることはなかった。
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