シャミガフチ 1987年 長野県 三味脇にある。昔,座頭が道に迷って三味線を持ったままこの淵に落ちて死んだ。以来,夕方になると淵の底から三味の音が聞こえてくるという。
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シャミセンノオト 1988年 奈良県 橿原市今井と五井の間のぴんぴん橋と言う橋で、昔、1人の盲女が落ちて死んだ。以来この橋を渡る者があると、川の中から三味線の音がする。音が止んでも、手を叩けばます音がするという。盲女の妄念がするという。
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バケモノ 2000年 山形県 昔々、旅人が化け物寺と噂される寺に泊まった。天井のほうでがさがさ音がして目が覚めると、生臭いにおいがする。見ると、天井の穴から三味線のつながった白い糸が降りてきた。三味線を弾こうと思って触ると、体がくっついて離れなくなった。その後、和尚がやってきて化け物を退治した。天井裏からは化物に食われた人の骨が出てきた。化物は5升鍋の蓋ほどの大きさで、毛むくじゃらで、3尺ほどの大きさであったという。
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モウジン 1978年 京都府 洛西鳴滝に城松という盲人がおり、笙が上手であった。滝に向かって吹くと滝の音は聞こえず笙の音のみが聞こえ、人々は不思議がっていた。ある日突然その盲人が、風水に異声がある、里に何か禍事があるといい、愛宕山に止宿した。その夜大地震が起こった。
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ミズ 1977年 鹿児島県 小さい滝のほとりの山小屋で下駄作りをしていると、丑三ツ時に滝の水の音がしなくなった。昔から、真夜中には水も眠るという伝承があり、「水眠の歌」がある。
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ヨウカイ,ヤマノカミ,アヤシイコエ 1977年 鹿児島県 月の夜の12時を過ぎた頃、山の麓の部落から三味線の音が聞えてきた。丑三ツ時にはワァイ、ワァイという、男か女かわからない声がした。近くへ降りてくるような気配がしたが姿は見えない。山には恐ろしい声をかける山の神というものがいるらしい。
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カミヲユイタルドウジ 1989年 兵庫県 岩の下にある大穴から人の嘆き悲しむ声がする。法道仙人がこれを聞いて哀れみ、法華経を読み念仏三昧を修した。すると童子が出現し、岩上で遊んだ後昇天した。この岩に小石を投げると、善人の投石はそのまま乗り、悪人の投石は転げ落ちるという。
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ミミキレダンイチ,ビワホウシ 1914年 徳島県 団一という盲目の琵琶法師が、女に誘われてから毎晩御殿に琵琶を弾きに行った。ある旅の僧が墓地を通りかかると、やせ衰えた琵琶法師が一心不乱に琵琶を弾いていた。旅の僧は話を聞き、琵琶法師の体中にまじないを書いたが耳だけ書き忘れた。翌晩、女が来て団一を連れて行こうとしたが、まじないがあるから連れて行けず、耳だけを持って行ってしまった。
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テングノキキリ 1982年 新潟県 小雨の降る晩などに、山小屋に泊まっていた村人が、はじめは、カシンカシンと斧をあてる音が聞こえて、ワリワリガシーンと大木の倒れる怪音をきいた。朝方見に行っても、木は倒れていない。これは天狗ノ木キリといわれる。
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ヒノハカマノオンナ,ボウレイ 1916年 東京都 雨の降る夜、緋の袴の女が現れる岩がある。かつて男と女が漂着し、男が食糧を求めに出たまま帰らなかったため女が餓死した。その亡霊が現れるのだという。
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ウバキリイシ,オンナノレイ 1986年 岐阜県 昔、石の傍らで悶死した女の霊が石に乗り移った。夜中になると石は人肌ほどに暖かくなり、奇声を発した。京都の高僧が歌を詠み、喝を入れるとそうならなくなった。その石は姥切石と呼ばれた。
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テングノキキリ 1982年 新潟県 小雨の降る晩などに、山小屋に泊まっていた村人が、大木の倒れる怪音をきいた。朝方見に行っても、木は倒れていない。各地の山林で同じことを聞く。
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シャミガフチ 1987年 長野県 昔,座頭が村人に諏訪へ行く道を尋ねたが,村人が嘘を言ったため座頭は道に迷ってしまった。泣きながら坂をさまよい続けたが遂に日が暮れてしまい,途方にくれた座頭は三味線を持ったまま淵に飛び込んでしまったという。今でもその淵からは,三味線の音が聞こえてくるという。泣きながらさまよった坂を「泣き坂」と呼んでいる。
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アヤシイオト 1955年 秋田県 坑内で不慮の災害に遭った人々の執念はその場所に残り、雨や曇りの日にはその妄念が槌の音や支柱を打つ音、鉱石をもっこで運ぶ音などとして聞こえるという。
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アナモリイナリ 1982年 東京都 どこからともなく「助けてくれ、助けてくれ」という声がする。そばへ行ってみると穴ができて落ちてしまった。目がなれてあたりを見ると、切り石が六尺四方につんであって、人骨と金のお椀があった。泥棒が金のお椀を盗んで目が見えなくなったので穴に返したのであった。
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コクウダイコ 1956年 旧6月頃、何処からともしれず太鼓の音が聞こえる。昔、軽業師の一行がここで難船して死んでからのことだという。
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ヨナキイシ,ブシ 1984年 長野県 旅の武士がやってきて一夜の宿を求めたが、村人は誰も貸さなかった。武士は石に腰掛け、村人の無情を思い、涙で一夜を明かした。翌日姿はなかったが、毎晩悲しい泣き声が聞こえる。村人は宿を貸さなかったことを悔やみ、その石を供養すると声はおさまった。
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フエ,ヨコブエ,シャミセン 1931年 愛媛県 侍が夜、森の中で、鼻の高い怪物が大勢車座になって管弦を奏しているのに行き会った。一喝すると怪物は消えた。翌朝行ってみると、笛、横笛、三味線が残っていた。これを「妖怪の三調」として、城主代々の宝物としている。
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キツネノキタオシ 1982年 新潟県 小雨の降る晩などに、山小屋に泊まっていた村人が、はじめは、カシンカシンと斧をあてる音が聞こえて、ワリワリガシーンと大木の倒れる怪音をきいた。朝方見に行っても、木は倒れていない。これをキツネノ木倒シという。
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オコロイシ,ワカザムライノシリョウ 1997年 長野県 下條さまの身内の若侍が病にかかって大変苦しんでいた。熱にうなされ石の上に身を横たえて亡くなった。人々はこの石には若侍の霊が宿っていると信じて、石を粗末にすると祟ると言い伝えた。
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