イウナリジゾウ,(ユメノオツゲ) 1990年 長野県 言成地蔵という地蔵堂の前は、馬で通る人も必ず降りて通る習わしになっていた。ある時、侍が馬で通りかかったので馬子が下馬するように言ったが、侍はそのまま通り過ぎようとし、地蔵の前で落馬した。怒った侍は地蔵を袈裟懸けに切った。
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イウナリジゾウ,(ユメノオツゲ),(タタリ) 1990年 長野県 言成地蔵という地蔵堂の前は、馬で通る人も必ず降りて通る習わしになっていた。ある時、侍が馬で通りかかったので馬子が下馬するように言ったが、侍はそのまま通り過ぎようとし、地蔵の前で落馬した。怒った侍は地蔵を袈裟懸けに切った。切られた地蔵は新福寺の和尚の夢枕に立って傷口を布で巻いてくれと頼んだ。今でも地蔵は袈裟でしっかりと巻かれているが、これを見たものは目が潰れるという。斬りつけた侍は、病死した。
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ダイジャ 1939年 新潟県 大蛇を切り殺した侍が、馬に乗って祭りを見物に行った。馬が途中で暴れだし、侍を振り落として、それを咥えて引き摺り回した。侍は死んでしまった。大蛇が龍になる直前に殺されたので、馬に化けて復讐したといわれた。
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ウマヅカ 1956年 宮城県 藤原実方が、笠島道祖神の前を乗り打ちして神罰により落馬死亡した。その乗馬も同様に死んだのを葬る。
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ロクジゾウ 1984年 島根県 昔、金原から大志戸へ向かう街道を馬に乗った1人の侍がいた。ちょうど大志戸の入口付近にある六地蔵(円柱の石に六地蔵を彫っている)の前を通りかかったところ、地蔵の力で落馬してしまったので、侍は怒って刀で六地蔵を縦に3つに切ってしまった。道路拡張のため、今は観音像とともに大志戸の入口付近の道の脇に祭っている。
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サカヅキ 1955年 静岡県 虎の御前の滝の傍の木を切ったら、うろから盃が出てきた。侍の盃だった。木を切った人は死んだ。
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タタリ 1971年 静岡県 不良の源太が、悪さが高じて村人に殺され、村人はそれを喜んだ。村人が病気になり、源太の祟りだとわかる。地蔵様をまつったら病が治った。
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キツネ 1959年 神奈川県 向原の人が尻無沢の化地蔵の前で、落ち葉を頭にのせ美女に化けた狐に出会った男がその美女を殴り倒したところ原因不明の病気になった。百万遍念仏を催して平癒祈願をした。
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キツネ 1934年 兵庫県 野施行の自分に諏訪山のほうまで行った人が、病気で死ぬ時になって狐が憑いて、狐のことを口走りながら死んだ。
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(ムクヒ) 1974年 東京都 武蔵の八王子千人衆の頭である原半左衛門は、馬の尾筋や前筋を切り、焼鉄を当てるのを好んだ。ある年の元旦に子の権十郎と氏神参詣をしたところ、鳥居の前が馬の血で満たされており、神前まで行けないと言った。しかし供の者はそのような光景は見えなかった。半左衛門は鳥居の前で額ずいて帰ったが病にかかり、馬のいななく真似をしたという。7日目に正気になって言うには、親が馬を苦しめた罪障が自分に報い、畜生道に墜ちるとのこと。その夜に死んだという。
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オンネン 1974年 ある人を討ち殺した者が連れとその場を通ったところ、ある人はあわただしく馬から下りて刀を抜いて切り払った。そして気を失い倒れた。薬で蘇ったので聞いてみると、現場の塚から殺された人が現れ斬り合いになったと言う。その時受けた傷が原因でその者は死んだ。
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チカタショウグン,キシン 1977年 三重県,滋賀県 千方将軍が鬼神を使役して旅人を悩ましていたために田村麻呂に討たれた。
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スイジン,オニ 1974年 宮崎県 肥前国で誤って銃で水神を撃った後、何事もなかったが、そのことを話したら病になって死んだ。
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タタリ 1971年 石川県 気性の激しい当主が侍女を斬って井戸に投じたところ2,3代にわたって目を患う者が出、殺された侍女の祟りとして、供養のため邸内に地蔵堂を建立するに至ったという。
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モノミイワノオニ 1976年 長野県 作物を盗むなどの悪事を働いていた物見岩の鬼が、八面大王を征伐した坂上田村麻呂に殺される。
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タロウヤマノテング,テングサン 1964年 長野県 太郎山神社造営の際に、その用材を載せることを拒んだ船頭に天狗さんの罰があり、太郎山に参拝のために登ったところ、落ちてきた石にあたって死んだ。
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ボウレイ,ウラミ 1972年 茨城県 昔、50歳ぐらいの侍は、正室と側室を持っていた。お互いに仲良くなかったが、ある時、正室が井戸に落ちて死んでしまった。100年も過ぎた頃、この付近で50歳位の男が次々と死んでいった。これは正室の恨みであろう。
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ヘイケノオチウド 1991年 愛媛県 ある家が平家の落人をかくまったが、密告されて役人が来て、斬り合いになって死んだ。その落人が死ぬ直前、「この家は庭に植物を絶やさねば食うに困らなくなる」と言い残した。はたしてそのとおりになった。
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ヤマノカミ 1989年 鹿児島県 昔、イノシシを射ろうとしてあやまって山の神を射てしまった人が病気になって死んでしまったという。
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キツネ 1922年 茨城県 治郎兵衛という農夫が山林中で死んだ雉子を見つけ、持ち帰った。夜になって治郎兵衛の家の周りを1匹の狐が鳴きながら何回となく回った。「そんなに欲しくば返してやる」と、治郎兵衛が戸を開けると狐はすでに絶命していた。それから間もなく治郎兵衛の家の前の石橋が破裂し、家は全焼し、治郎兵衛一家は離散した。雉の持ち主は狐で、眷属の大宴会に雉を出す予定だったが、治郎兵衛に取られ、多くの賓客に合わせる顔がなく、帰ることも出来ず治郎兵衛の家の周りを泣き明かしつつ死んだという。
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