ウナギ,フチノヌシ 1982年 宮城県 熊ん堂淵には主の鰻がいて、泉沢堤の主の女鰻に通ったので、熊ん堂は深く掘り下げられた。
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ジョチュウ 1982年 新潟県 生駒六郎左衛門の女中は家宝の皿を五十嵐川で洗っていて落として割り、それを拾おうと水に入って死んだ。そこを女中の名を取ってお今の淵と呼ぶ。
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リュウグ,リュウグフチ,(シンジョ) 2003年 山梨県 桂川の杵岩近くの深い淵を竜宮淵とよばれ、あそこに落ちてしまった1人の百姓が、淵の底に神女に会って、「何でも欲しい物の名を紙に書いて淵に投げいれるが良い」と神女にいわれたという。
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ウナギ,クモ 1982年 宮城県 熊ん堂という岩穴の主の鰻と蜘蛛が喧嘩をし、蜘蛛に胴体を切られた鰻が淵をせき止めたので、熊ん堂淵は底なしになった。
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ワンカシブチ 1971年 岐阜県 宇藤橋の滝の淵を椀貸淵と言う。拝むとお椀やお盆を貸してくれたが、欲深な人が盆を返さなかった。その人はボンジュウというあだ名になった。
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(サラヲカシテクレルフチ) 1990年 長野県 観音堂の下に東山の淵があり、皿が足りないときに淵の主に貸してくれと頼むと貸してくれたが、ある人が借りた皿を割ってそのまま返したので、以来、いくら頼んでも貸して貰えなくなったという。
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カッパ 1979年 岐阜県 殿様の小姓が水浴びをしていて河童にとられて死んだので、その淵をコジョウ淵というようになった。
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フチ,ワンガシデンセツ 2003年 山梨県 鹿留川と桂川が合流する直前に瀑布があり、その下はオンナンガフチとよばれている淵がある。 その名は底に身を投げた下女オナンに由来する。その後、村人が淵にお願いすれば、必要な数の膳椀を貸してくれたが、ある時、借りた膳椀の半分しか返さずして、貸してくれなくなったという。
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カナシブチ 1979年 岐阜県 かなし淵に椀が浮いていたので、借りていって返さなかった。それから貸す椀がなくなったのでかなし淵と言うようになった。
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カッパ 1959年 埼玉県 瞽女ヶ淵は、昔通りかかった瞽女が溺死した所だという。また、瞽女を曼荼羅淵の河童が引き込んだともいう。
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オナンガブチ 1991年 山梨県 昔、おなんという下女が粗相をして主人に叱られ、桂川の支流に身を投げた。これをおなんガ淵と呼ぶ。その後、村人が膳椀何人前と書いて、付近の岩の上に置いて頼むと、翌朝その数だけ用意された。ところがある時、10人前借りて5人前しか返さぬ人がいて、その後は貸さなくなった。その膳が淵の近くの神戸和彦氏方と都留市夏狩町の宝鏡寺に保管されているが、それは黒い漆塗りで、それに朱で稲の蒔絵が描いてあるという。
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フチノヌシ 1931年 長野県 昔、嫁さんが白馬に乗って淵を通りかかったとき、白馬は嫁さんを乗せたまま淵に入り沈んでしまった。それから年月が流れ、また百姓の白馬が淵に飛びこんでしまった。村人は淵の主が白馬を引きこむためだと言い、白馬ケ淵と呼ぶようになった。
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(ワンカシブチ),カッパ 1991年 山梨県 お地蔵淵は別名巴淵ともいい、底の岩の根に河童が住んでいた。村の人寄りの時には膳椀を貸してくれたが、ある時、お膳を返さない人がいて河童は怒ってそれ以来貸さなくなった。その人は謝罪のためにその膳に商売道具のノミを1丁載せて返したがききめがなかった。
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ゲジョ 1982年 富山県 ヨウマン長者の下女が家宝の皿を割り、その責めを問われて池に身を投げた。この池をヨウマン池と呼び、池の端で女が皿を数えているのを見ることがある。
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ヘビ,ババ 1940年 新潟県 味噌樽の上にいた蛇を傷付けると、婆にも傷がついた。婆は逃げて淵の中に入り、蛇体となって淵の主となった。
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(ワンカシブチ),オヒメサマ 1991年 山梨県 ある男が、あやまってかま淵に斧を落とし水をくぐって取りに行くと、淵の中でお姫様が機を織っていた。落とした斧のほかに1本の木管を持って帰り、それをもって淵の岸に立ってほしい物の名前を言って頼むと何でも貸してくれた。この淵は膳椀も貸してくれたが、お姫様から鶏の声をさせてくれるなといわれたのを忘れ、鶏を飼ったためにその後は貸してくれなくなった。
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カワコ 1961年 島根県 カワコ(河童)は頭に皿があり、その皿に物を載せる。皿を取ると力を失ってしまう。森里の淵にいたカワコが馬に悪戯して逆に引きずられ、皮と骨だけになってしまった。それで、その場所をカワボネと言う。
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ダイジャ,ミズノカミ 1991年 石川県 五十洲川の上流の雨乞いをする深い淵に、水の神の大蛇がいた。その大蛇がある美しい娘を欲しがったので、娘の両親は人形を作って中に毒を入れ、淵に沈めた。水の神の大蛇はその人形を娘と思って呑みこみ、死んだ。
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オオゴイ,(フチノヌシ) 1975年 愛知県 祐福寺下にある淵の主は、元庄屋をしていた家に、姿を変えて手伝いをしにきていた。タカキビ団子は嫌いだから食べさせないでくれと言っていたが、誤って食べさせてしまった。それから来なくなったが、淵に大鯉が死んでいて、その腹からタカキビ団子が出てきたという。
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ワミブチ 1989年 長野県 葬式やお祝いの時に膳や椀を貸してくれと書いたものを和見淵に放り込むと、淵に椀が浮かんで貸してくれた。ところがあるとき壊した椀をそのまま返した。以来、淵は椀を貸してくれなくなったという。
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