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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

アズキトギ
1974年 京都府
明治32年12月の雨の夜、某が久美浜町の金谷にある土橋にさしかかると、橋の下でシャゴ、シャゴという音がする。帰り道も同じ場所で人の声や提灯の火が消え、手の上を二、三度ぬるっとしたものが横切り、同じような音がした。

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アズキトギ
1987年 長野県
昔,部落の真中を流れる川に「すくじの橋」という木の橋がかかっていた。秋の夕暮れの頃,ある村人が橋を渡ろうとすると橋の下から女のすすり泣くような声と,ショキショキと小豆をとぐような音が聞こえてくる。他にも聞いたという者があり,2,3人の若者が正体を見届けるため橋の傍の物陰に隠れることになった。夕暮れ時になると音がするので橋の下を捜したが何もいない。その後しばらく音はしなかったが,また耳にする者が増えだした。不思議なことに橋を渡ろうとすると泣声や音はやむのだが,通り抜けてしまうとまた始まる。振り返るとまた物音がやむ。いつの間にか「あずきとぎの女」と呼ぶようになった。
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コエ
1937年 岐阜県
明治30年秋の末に、吹雪で避難小屋に逃げ込んだ人々が夜更けに鈴の音や人の声、読経の声などを聞いた。
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オト
1964年 福島県
明治34,5年ころ、三人でたぬきとりに古峰神社のある山に登った。賽銭があったので拾い集めていると、発動機船のような「どどどど」という音が遠くから聞こえ、だんだん近づいて「どどーっ」と雪の落ちるような大音がきこえたという。驚いて逃げ帰ったが、神様のいましめであろうということである。
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ウシオニ
1974年 京都府
久美浜湾で夜釣りをしていると、向こう岸から呼ぶ声がするが、舟をつけても誰もいない。陸にあがって声の主を探している間に、鯛とその餌がなくなっていた。帰路も迷ってなかなかたどりつけなかった。うしおににつけられたからだという。
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タヌキ
1933年 大阪府
明治の頃、深夜、車夫が客を乗せて走っている。ところが、橋もないのに渡ろうとして、そのまま川へ転落するということが多々あった。車夫は口を揃えて、橋があるように見えたと言うので、これはきっと狸がだましているのだということになった。
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コエ
1937年 福島県
明治44年のまだ暑い頃の夜11時ごろ、ホーイという人の声がした。何の姿も見えなかったが、3回目がすぐ頭の上でして、同時に周囲の樹が張り裂けたかと思うほど激しい音がした。バタバタと小山に上るようだったが、何も変わったことはなかった。
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キツネ
1938年 長野県
祭礼の帰りにおじいさんと2人で提灯をつけて歩いていると、橋のところで提灯をばりばりひっかくような気がするが、おじいさんが気のせいだというのでそのまま行くと、火が消え、草薮の中にいた。音が聞えたのでおばあさん(音を聞いた人)が犬年だったからだ。
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イシノフルイエ
1956年 宮城県
明治初年頃,荒町下区上久保に化け物屋敷と呼ばれた古家があった。夜になると屋根に石を投げつけられる音がするが,出てみると何もない。あるときはその家が火事のように見えるので人々が駆けつけてみたが,何事もなかった。
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ホイホイ,オト
1964年 福島県
明治44年の暑いころ、沢の辺で「ほーい」と呼ぶ人の声がした。何の姿も見えず不審に思っていると3声めがすぐ頭の上でし、周囲の木が張り裂けるような激しい音がした。「ばた、ばた」と小山に上がるような音がしたのですぐ上がってみたが何もない。
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テングサマノイサミ
1997年 愛知県
明治初年頃、よく凪いだ静かな夜には「天狗様のいさみ」が聞こえた。氏神の松や山の神の松のてっぺんから、きれいな笛の音が聞こえてくるのをこう呼んだ。複数の人間が同時に耳にすることもあった。大抵の者はこれを聞くと急いで家に逃げ込んだ。
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ホオカムリヲシタチイサナオトコ,タヌキ
1985年 愛媛県
大正の終り頃、志津川のばあさんが拝志村へ所用で出かけ、帰りが遅くなってしまった。重信川の丸木橋を渡り、もう一息という所で橋のたもとに仕事着を着た男がうずくまっていた。子供みたいに小さく、頬被りをしていた。橋を渡って男の顔をのぞき込むと黒いチンのような顔で目だけが光っていた。婆さんは狸だったと語っている。
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(オクリビ)
1938年 愛知県
夜、人が通ると提灯のような火が出て送ってくるという所があったという。ある村の古い榎の木の下まで来ると消えるので、その古木を切ってしまったら、出なくなったという。
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カハウソ
1976年 東京都
本所の辺りで、市川幸蔵という役者が風雨の強い夜更けに下水の側を通ると急に傘が重くなり提灯の火は風で消えてしまった。掛け声と共に宙返りをすると、その声に気づいた人が提灯を持って出て来た。見ると4,5間程向こうにかわうそが1匹地面に叩き付けられ死んでいた。
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オクリビ
1937年 愛知県
人がその辺を通ると提灯らしき火が前後ろに来たりして離れない。金沢村の某家の前まで来ると榎へ消え去るが、その木が切られてから出なくなったという。
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アズキアライ
1978年 愛媛県
橋の下で雨の晩には小豆を研ぐ音がしたという。「一升ごん合シャーリシャリ」と言っているようで、恐れられた。他所の橋の下にもこのような小豆洗いが出たという。
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チョウチン,コエ
1953年 福井県
江戸時代に処刑された人が雨の晩に提灯を灯して現れるといわれる場所で昭和の初期、ある冬の日の夜、提灯を腰に付け藪の雪を払っていると急に提灯の火が消えた。それを見ていた父親がおまえでそんな目に会うのは3代目であるといった。
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カワソ
1985年 愛媛県
明治30年頃、坂戸の老人のところへ小原に嫁いでいる娘が急病との使いが来た。使いは急いで帰ったので老人は後から出かけたが、清沢の橋を渡って少し行くと、また清沢の橋の処へ戻っている。かわそに化かされたと思い、たばこを吸っていると製糸工場の汽笛が鳴り、今度は大丈夫だろうと思って行くと小原に着いた。
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ササヤキバシ
1967年 福島県
夜中になると橋の上でぼそぼそささやく声がするが、行ってみると誰もいないのでささやき橋といわれる。昔この橋をかけようとして、大きな杉の木を切ったが一夜で切り口がふさがってしまう。やっとのことで切り倒して運ぼうとしても動かない。占い師の言うとおり、木の精と通じた婦人を連れてきて木に別れをささやかせると動いたという。
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タヌキ
1985年 新潟県
話者の家の前の坂を下ったところの橋では、坂を下って水遊びする音や小豆を研ぐ音、また坂を登る音がしたり、提燈が点いたり消えたりする様子が見える。狸の仕業。
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ワカ,ムシ
1976年 静岡県
昔、当国に流された人がいた。その人は老母を伴い、紡績をして生活していた。その人はこれを見るのにしのびず、自ら遠くに出て資を求めた。しかし月を経て帰らず、ついには老母が死んだ。それからほどなくその人は家に帰り、悲嘆した。蓄えた金は大工に与え橋を造り老母を追善した。ある夜、虫がこの橋の柱を喰い、その跡が一首の和歌になった。その後この橋は偽りの橋と呼ばれた。
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