タヌキ 1922年 京都府 夜遅くいくと小川にかかっている土橋がない。狸が隠したなと思ってマッチをすると、橋ぎわにいた狸が驚いてやぶの中へ逃げ込んだ。すると橋がはっきりあらわれた。
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タヌキ 1919年 京都府 京都府庁の前にある西側から3本目の柳には狸がいて、この柳にお願いして歯痛をなおすという。
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ヤスベエタヌキ,オタヌキサン 1981年 京都府 祇園の辰巳橋のお稲荷さんは、祇園の芸者がよく参るが、実は狸が祀られているらしい。また京都には町々に安兵衛狸など名前のついた狸が住んでいたらしい。柳馬場に住んでいたある人は、床の下でカンカンと音がしたり、原因不明の現象があったりすると、「狸の何々さんや」といっていた。
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マメダヌキ 1996年 香川県 奥条川の曲がり所に、古くより豆狸が出たという。青木神社の南玉川橋のしたに部落狸が出ると言う。時折、女性の幽霊も見るという。
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タヌキノヨメイリ 1996年 香川県 鷹ノ子池や玉池の堤では狸の嫁入りがよくあった。提灯の火を連ね、「よいさよいさ」と賑やかだった。
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タヌキ 2002年 香川県 太田のお宮の森に、お梅さんという名の狸がいた。裏宮の橋あたりを晩に通りかかると、頭にモバをかぶり松葉のかんざしをさして女に化けていたという。
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オマンタヌキ 2002年 香川県 二ノ坂の入り口の東側の山にはお万狸という狸が住んでいた。下から見ると狸がすんでいるところで火を炊いているように見えたが、灯が見えると必ず雨が降ったという。また、小蓑下所の猟師がよく狸を捕ったといって木のホタを吊って帰るのを見かけたという。お万狸は後に屋島に嫁に行ったという。
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オサイザンギツネ、キツネノヒノタマ 1997年 福井県 加茂神社の岩の上にはおさいざん狐がいる。泰山府君の守り神で、白狐。狐の火の玉が泰山府君の天壇から加茂神社に飛ぶという。
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タヌキ 1981年 和歌山県 狸は年を取ると白くなる。さぶかせ峠の古狸は、全身真っ白だった。
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ツマジロシャ,タヌキ,(ゾクシン) 1961年 愛媛県 褄白社はツマジロ狸という狸を祭った社であるという。失せ物・棄ものなどのときに、願掛けをするとそれが出てくるといわれている。たくさんの赤いのぼりが上げられていて、遠方から願掛けにくるという。
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タヌキ 1938年 兵庫県 「ゴメン橋」という土橋には狸が出て、遊郭帰りの若い衆や馬力挽などがひどい目にあって川に投げ込まれた。これは通行時に「御免」と言わねばならないのを言わなかったためと伝えられていた。
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タヌキ 1933年 京都府 化ける動物は古来色々あるが、特に狐狸が有名で、建仁寺の山門に化けた狸の話がある。
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ハチベエ,タヌキ 1920年 京都府 建仁寺の八兵衛狸はよく人の下駄を片方だけ取った。蕎麦屋に沢山の注文を出して一晩溝の中をうろつかせたり、床屋の亭主が美しい娘と出会ってそれを狸だと見破り家に連れて帰ると竹箒に変わっていたりした。明治30年頃桶屋の主人が捕らえて加茂川に捨てたらしい。
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タヌキ 1936年 京都府 薮に狸が多く住む場所がある。人に美しい女を見せたり、砂を振りかけたり、障害物を作って通行の邪魔をしたりする。
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ハゲダヌキ 1977年 高知県 ジョウノオキという谷にハゲ狸が住んでいた。今度屋島に棲家をかわるので、寺に挨拶に行き、和尚にいつも御世話になったからといって源平合戦を見せてやると言い、和尚に本物そっくりの源平の戦を見せた。この狸は讃岐の寺に行き仲間を集めて腹鼓を打っているという。高松市のある寺にも狸がいて、和尚が旅行するとどんなに混んでいても汽車の座席をひとつ確保してくれるという。
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タヌキ 1935年 兵庫県 茶巾餅の餡の粕を食べて暮らす狸がいた。偽物の橋を作って人を川に落としたり、人の荷物を重くしたりと大変悪戯が好きであった。しかし、その悪戯が過ぎてしまい、ふとしたことから海へ没してしまった。そのまま行方不明となり、消息は誰も知らない。
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タカボウズ,タヌキ 1998年 奈良県 日が暮れた帰り道、何気なく川の方を見たら、真っ黒な高坊主が2人立っていた。狸が高坊主に化けて立っていたのである。
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タヌキ,アシマガリ 1943年 香川県 話者(広瀬)のうちの東隣のおじいさんが、田石の神様に参って帰る途中、日が暮れてしまった。見ると一間ほど前に白い狸がいる。その狸は足まがりといって、人の足の前にまとわりついてなかなか歩けない。おじいさんは足で前をけると、「キャッ」といって姿を消した。家に帰ったのはすでに12時であった。
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スナマキダヌキ 1938年 青森県 筑後久留米、三井郡宮陣村などには砂撒狸というものがいる。利根川中流の堤防の木の上に、川砂を身にまぶした狸が登っていて、人が通ると体を振って砂を落としたという話が残っている。
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シロボウズ 1938年 大阪府 夜、道の上で白坊主にあうという。狸が化けたものだとも言うが、定かではない。狐は藍縞の着物を着て出るというので、白坊主とは別物である。
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