| キツネ,タバコ 1989年 長野県
 話者の祖父が夜道を歩いていると、本当に真っ暗になって何も見えなくなった。きつねに化かされたかと思い、土手に座って、きつねは火が嫌いなので煙草に火を付けて一服していた。すると周囲が明るくなったという。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | ヒノタマ 1930年 長野県
 夜明けまだ暗いうちに一軒家の屋根から真っ白い煙がのぼって青い火の玉がのぼるのがみえた。その後人焼場をみると、青い火の玉が二つとんでいた。通りがかりの人に尋ねると、下の家で夕べ死んだ人を焼き場にかけておいたのでお骨を拾いに行くところだと言った。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネビ 1994年 鳥取県
 きつね火は今でも出る。夜、電気工場への道で、ずっと火が続いているのを見た。きつねが人骨をくわえて走ると火がついてきつね火になるという。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1990年 長野県
 仕事で山へ行った帰りに暗くなってしまい、いくら歩いても山から出られず同じ道を歩いていたことがあった。きつねに化かされたのだろうという。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1982年 宮城県
 話者が夜、亡くなった父に呼ばれて浜の方に歩いていった。杉の葉に刺されて気がつくと、月夜のように思っていた夜が闇夜だった。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1995年 山形県
 仙蔵院がお寺に行くとき、きつねをおどかした。帰りの夜道で葬式に出会い、避けても寄ってきて、死んだ人が上がってきた。逃げたらまだ昼間だった。きつねに化かされていた。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1972年 千葉県
 話者の家族が使いから帰るとき、夜道で狐が葉っぱを取ってチョンチョンとしているのを見た。そうしたら狐が消え、提灯の火も消えて、朧月夜だったのが闇夜になった。化かされると動いてはいけないと言うので、その場から動かずまた火をつけた。しばらくすると、滝の音がしてまた元の朧月夜に戻った。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ,タヌキ 1930年 兵庫県
 ある人が幼少の頃、葬式に行った父の帰りを迎え出たとき、向こうの谷で提灯をたくさんともした葬列を見た。父が言うには、今しがたの葬列と全く同じだった。狐や狸が化けたのだろう。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | オンナノコエ 1931年 石川県
 関町というところに半兵衛という町人がいた。ある晩、火葬場の横を通ると火の中から女の声がする。恐ろしいのを我慢して聞いていると、「自分は敷地村の肝煎の娘である」と聞こえた。敷地村の肝煎の家に立ち寄ってこの話をすると、ちょうどその日に娘が死んで火葬にしたということであった。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | タヌキ,キツネ 1985年 愛媛県
 筆者の母の墓に、祖母と子守と共に行く途中に子守が突然「向こうから火をつけていっぱい来る」と叫び、「タヌキに馬鹿された」といって坂を駆け降りた。確かに、行列のように灯がうごめいていた。祖母は若くして死んだ娘の魂が燃えたのだと死ぬまで言っていた。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1971年 岐阜県
 あるお爺さんが春先、油揚げを買っての帰り道に狐に化かされた。法明の山道で迷わされて、墓場で一晩中墓石をなでてさせられていた。明るくなってから、一人で戻ってきた。油揚げは取られなかった。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | シシャ 1985年 新潟県
 戦前のこと。話者の家は冬場にリアカーで雑貨屋をやっていて、そのリアカーの下のほうに仮眠できる設備があった。ある晩そのスペースに、縞の着物を着た60歳くらいのお婆さんの姿が見えたので、その集落の人に「死んだ人がいるのか」と尋ねたら、そこで死んで焼かれたお婆さんがいた、と言われた。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | タマシイ 1933年 鹿児島県
 葬式から6日までの夕方は墓前で盛んに火を焚く。その煙に乗って死者の魂が空へ昇る。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1990年 長野県
 朝、ある人が野良仕事に行くと、男が裸で四つんばいになっていた。声をかけても覚めないので、背中を叩いて正気に返した。「何をしていたのか」と問うと、「夜這いに行った」と答えた。きつねに化かされたのである。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | ムジナ 1994年 富山県
 家族を連れて山に行くと、父親が雑木林の中にどんどん入っていった。おそらくむじなに化かされているというのは、こういう事だろう。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1931年 長野県
 夜遅く歩いていたら、道に迷い出るべき道に出られなくなった。そこで煙草に火をつけると、すぐ前の木立の向こうに道が見つかった。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1976年 山口県
 夜歩いていると急に目の前の山が崩れてきた。明日もう一度同じ道を歩いても、山は元通りだった。きつねに化かされた。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | (ヒ) 1963年 岡山県
 夜、墓地一帯が燃えているのを見たが、翌朝行ってみると何でもなかった。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | キツネ 1971年 茨城県
 死んだお父さん狐に化かされたことがある。お正月が終わり、苗床を作るためにくいをとりに山へ行って帰れなくなってしまい、気がついたら田んぼの中を歩いていた。
 
   類似事例 | 
                  | 
 | 
                  
                    | タヌキ 1970年 岐阜県
 ぼっかさんが歩いていると、日が暮れない頃に真っ暗になった。明りがあるところを見つけたので「泊めてくれ」というと、今爺さんが死んだばかりなので、寺へ言ってくるから死人の番をしてくれと頼まれる。すると死んだ人がぼっかさんの方へいざってくるので入り口まで逃げた。すると目がさめて、まだ昼間であった。狸に化かされたのだと言う。
 
   類似事例 | 
                  | 
 |