ボンテンタイシャクテン,オニ 1929年 広島県 備後の帝釈山には、梵天帝釈が天から降りてきて、眷属の鬼と共に一夜のうちに橋をかけた。ここは菩提心のない人には渡れない橋である。
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オニ 1975年 広島県 備後国帝釈山の谷川に鬼橋という名の橋がある。神代の昔帝釈天が眷属の鬼に一晩でかけさせたといわれている。昔はこの橋を渡れたら浄土に、渡れなかったら地獄へ行くと言われていたが今は渡る人もいない。
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メイドウ 1975年 和歌山県 太閤秀吉が高野山に観世太夫を連れてゆき、笛を吹く事が禁じられているのに笛を吹かせたら、晴天が急に曇り、大風、大雨、雷が鳴り、山谷が鳴動した。
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リュウ 1986年 茨城県 猿島郡総和町を弘法大師が通りかかった時、橋が無くて川を渡れず困っていると、老人が出現し、柳の枝を折って橋とした。老人は龍と化して昇天したという。
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キツネ 1973年 岩手県 橋を渡ろうとしてもどうしてもだめで考え込んでいた。通りがかりの知人に声をかけられて、やっと気がついた。狐の仕業。
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シロヘビ 1967年 福島県 ある盲人が、小浜川に橋を掛けたいと水垢離をし、塩松慈現大明神に祈願をした。満願の日、神のお告げがあり、汝の死なんときこそ望みはかのうべし、といい1匹の白蛇が盲人の体を回り消えた。翌日、川に盲人が現れ、川の中に入った。浮かんできたので人々が駆け寄り引き上げたが着物だけであった。その着物を振ると一匹の盲目の白蛇が出てきて川向こうの土手へ這い上がり、人々を一瞥すると明神山へ消えた。盲人の息子が着物を受け取り、遺志を継ぎ10年後に架橋が実現した。渡橋式の日、盲目の白蛇が欄干を行き来していた。
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ムジナ,ジゾウ,アマノジャク 1982年 福島県 地蔵様は、嫁に来手の無い小男の庄太のことを心配し、良縁をまとめてやった。嫁入りの夜、地蔵は輩下の貉を挑発し、川に橋をかけて箪笥と長持ちを渡そうとしたが、アマノジャクのせいで橋は完成しなかった。
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ヒトコトヌシ 1976年 奈良県 役小角が山神たちを使って、金峰山と葛城山の間に石橋を架けようとした。しかし作業ははかどらなかったので、役小角が理由を聞いたところ、一言主が自分の醜い容貌を気にして夜にしか働かないためであるという。役小角は怒って一言主を呪縛して深谷に繋いだという。
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ダイジャ,ミョウケンボサツノオンツカイ 2001年 岩手県 前妻が姿を消し、長者が新しく妻を迎えようとすると、川上に相応しい娘が居るとのことだった。さっそく向かおうとしたが、そこへ行き着く為には、前妻が姿を変えたところの大虵が住む滝の橋を渡らなければならなかった。困っていると、妙見菩薩の使いと名乗る童子が現れ、菩薩が守るとの旨を伝えて飛び去っていったので、長者はその橋を渡ることが出来た。
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キジン,ヒトコトヌシノカミ,アラシノカミ 1988年 奈良県 役行者が葛城山で修行の際、鬼人に水汲みや薪拾いをさせていた。吉野の金峰山までの岩橋を掛けさせようとしたが、一言主の神が逆らったので、谷間に縛り付けた。行者が印を結んで橋を掛けようとしたら、嵐の神が邪魔をして法力が弱まり、橋は掛からなかった。当麻の岩橋はそのなごり。
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ウシノヨウナモノ 1990年 香川県 岡馬次郎という人が水車小屋に行くとき、菅生のトキというところの山の神さんさしかかったら、牛のようなものがすうっと通った。すると地ゆすりがして、山の上へとかけ登った。帰ってきて、村の人に聞いても地ゆすりはなかったといい、誰も相手にしなかった。
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ユメシラセ 1983年 香川県 宇田津からの金比羅道に天狗橋という石橋があったが、橋を架けた石屋が行方不明になった。ある夜、子供に夢の知らせがあって「剣山で百姓をしているから心配するな」と言って家をガタガタ揺すぶったという。金比羅山のおかげで殺されずに助かったのだという。
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イケノヌシ,ダイジャ 1976年 京都府 深泥池の近くに道を横切るように太い丸太が横たわっていたのを若者が蹴飛ばそうとしたところ、丸太はずーっと動いて池に入って行った。池の主だったと気づき若者たちは恐れおののいたという。
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ガラッパ 1982年 鹿児島県 夜になると、橋の上にガラッパが現れ、通行人に相撲を挑むので、その橋を夜一人で渡る人はいなくなった。
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ノリワラ 1964年 福島県 高橋某というのりわらは、すぐれた人で、ろくに祈らなくても威勢で神がついた。すわったまま1.5メートルぐらいとびあがったりした。泥酔して騒いだ者がきたとき、のりわらが幣をふりたてると、その男がひっくり返って口から泡を吹いて気を失った。
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カッパ 1986年 滋賀県 日吉神社の横の広場を抜けると藤田川が交差する所に架かっている「トコボの橋」を渡るとカッパに足をつかまれるといって人は寄りつかなかった。
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ミサキザル,ガラッパ 1992年 宮崎県 仮谷の御崎神社の御崎猿と、長田のガラッパは不倶戴天の敵同士で、村人が一本橋を渡るときにはついて来た猿を背負って目隠しをし、ガラッパと喧嘩しないようにした。
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メイドウ,タタリ,オノノケヒト,オニビ 1974年 和歌山県 紀伊国高野川の北に非常に険しい山があった。この山に人が登る事があると忽ち鳴動し、樵夫が木を伐ると祟りをなして病気になるという。ある至孝の農民が、病床の母に頼まれた山鳥を狩りに山に入り、鳥は得たが道を失った。杉の陰に燐火と思うものが燃え農民を呼ぶ声がした。見ると貴人がいて、自分が祟りをなしていた、地面の下を探って寺に移してほしいと言う。山を下りて後、法師と山を探ると骨があり、それは小野毛人のものであった。
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ライジュウ 1967年 福島県 享保年中、大聖寺の門内の小社で、天に登れなくなった雷獣を、院主が竿を地面に差してやり登らせた。建廟がこれを聞き、奇異のことだとして社領1石を与えた。
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ホトケサマ,バス 1995年 福島県 一回目の巡礼のときには歩いて登るしかなかった険しい山に、二回目の時は頂上までバスが運行されていた。和尚は仏様と心が通ったのだと驚いた。
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