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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

キツネ
1931年 奈良県
昔、柳3丁目の綿帽子屋にある男が綿帽子を買いにきた。言われたとおり、月末に源九郎稲荷社へ代金を取りに行ったが、社の人たちはそんなものは買っていないという。綿帽子屋と社の人が押し問答をしていると、お狐さんが眷属を連れてズラリとあらわれた。見ると、みんな綿帽子をかぶっていたという。

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ゲンクロウイナリ,キツネ
1988年 奈良県
柳町の綿帽子屋に男が来て綿帽子を買い、「代金は月末、洞泉寺の源九郎稲荷に」と言って立ち去った。受取に行くと、社人は知らないという。問答していると、お狐さんが綿帽子を被って、眷族をズラリと連れて現れた。
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キツネ
1977年 東京都
元禄の頃、本所小梅の稲荷の社に狐が住んでいた。近所の茶屋の老婆が呼ぶと姿を現すが、他の人が呼んでも出てこなかった。
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キツネ
1976年 東京都
増上寺内の寮舎に狐の祠があったのだが、初午に近隣の僧を招いて酒販などを行い、祠にも供え物をした。しかし次の日、寮中の僧が玄関にいた時に、烏帽子装束の人が来て頼みがあるという。聞いてみれば、長年住んでいた祠に弁天が影向されたので別に祠を造って欲しいと言う。寮主に報告したところ、寮主は怪しんで初午の日に祠へ供え物をした者に何を念じながら供え物をしたのか問うた。すると弁天を念じたという。そうであればと、別の祠を近くに構えた。すると程なく烏帽子装束の人が現れ礼を述べた。
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マンジュロウギツネ
1976年 宮城県
馬橋坂というところに万寿郎という狐が住んでいた。宗作爺が親類の家の屋根替えの手伝いに行き、月形餅や撒餅をもらって帰途についた。途中学校の前に来ると、子供達が爺を見つけ寄って来て、土産をくれとじゃれついてきた。爺は嬉しくなって子供に包みの中のものを全てくれてやったが、気がつくと子供の姿はなく、万寿郎狐にだまされたのだった。
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ゲンクロウ
1936年 大阪府
昔、源九郎という狐がいた。冬、食物を探しに出た時、ある家の竈の下で寝ていたら、火を焚かれて焼け死んでしまった。その魂が、その家の百姓にのりうつった。見てもらったところ、狐がついているというので、食物をやったら治った。
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キツネ
1929年 東京都
大和源五郎狐の妻狐は、十三、四位の少女に化けて寺の手伝いをしていた。町へ買い物に行くと、子供達は狐であることを知っており、小女郎、小女郎とはやし立てたが怒りもせず、振り向いてにこにこ笑っていた。4、5年ばかり平和な日が続いたが妻狐は源五郎が恋しくなったのかいつの間にやらいなくなった。
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キツネ,ダンクロウ
1935年 新潟県
関屋浜の松林に団九郎という狐がいた。変幻自在の技を心得ており、男気のある狐で、貧乏人が祝儀の折などに膳椀類がなくて困っていると、必要な数だけ揃えて届けてくれるといった調子だった。
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キツネ
1998年 奈良県
冬の寒かった時、お祖母さんが身ごもった狐の巣に綿を持っていった。翌春、きれいな娘さんがお祖母さんに家を訪ねてきた。けれども、お祖母さんが玄関に出てみると誰もいなかった。不思議に思っていると、玄関の入り口にお盆に載ったお餅が置いてあることに気づいた。狐がお礼に来たのである。
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キツネ
1961年 岩手県
ある爺さまが狐を化かしてやると言って出かけた。爺さまは3匹の狐を美しい娘に化けさせ、茶屋に高く売って帰った。狐は1週間後に落ち合う約束をしたがその場所には行かず、まんまと狐を化かし、ひとり得をした。
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キツネモチ
1922年 島根県
ある茶屋の婆さんは、昔ある家から狐を買い求めたといわれており、その婆さんに妬まれると狐に憑かれる。憑かれた家は祈祷や呪いをしてもらったりするが、それでも落ちなければ持ち主の婆さんを迎えに来させる。余り難儀をかけるので家族がその狐を封じてもらったといい、近頃はその話を聞かなくなった。
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キツネ
1995年 長野県
稲荷神社から狐を借りると、その狐が蚕を運んでくる。
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クロギツネ
1931年 北海道
殿様の行列の前を怪しげな男が通り、家臣がこれを無礼打にしたが、よく見ると1匹の黒狐だった。その家臣が短刀でその皮を剥いで襟巻きにでもしようかと思っていると、彼の子供が病気になり、巫女に口寄せを頼むと狐が祟っているという。家臣は驚いてその皮を祀り、祠を建てて皮を剥いだ短刀を松前神社に奉献したという。
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キツネ
1982年 東京都
元禄16年5月、三囲稲荷社内に1匹の狐がおり、参詣の者が菓子などを供えると狐が姿をあらわした。
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キツネ
1981年 京都府
招善寺の下辺りで豆腐屋がよく狐にだまされていたのを畑仕事の農夫たちがよく見たという。畑の端に狐が座っていて、立てた尾を左右へ振ると豆腐屋も「豆腐。豆腐」と言いながら右往左往していたという。
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キツネ,タロウジャドン
1935年 熊本県
太郎じゃどんという有名な狐が、村の者4・5人と共に参宮した。無事に戻ってくることができたので、狐が村の者を招いて同行祝いをした。村の者はご馳走を食べ酒を飲んだ。帰りに小雨が降っていたので、狐は傘を貸してくれた。村の者が傘をさしながら歩いていると、子供たちが笑う。気がつくと雨など降っておらず、さしていた傘は芋の葉っぱだった。
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キツネモチ
1922年 島根県
ある狐持ちの家で家の修繕のため近所の人を頼んでいたところ、その中の一人が仕事中に不意に倒れて狂気の如くなった。狐持ちの家の事をおおきな声で喋り、狐が今何匹いるなどという。狐がさわったのであるといって品物を持って狐持の家へ御機嫌伺いに行ったら、狂気は治った。
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キツネ,イナリ
1973年
文化6年冬、ある人の夢に狐が現れて言うには、私は本郷4丁目糀屋裏の稲荷の子であるがわけあって帰れない。居所もないので下女を借りたい、と。翌日からその下女は5人分の働きをし、普段はできない針仕事までし、天気や来客の有無も当てるようになった。
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キツネ
1982年 宮城県
田植えの手伝いを頼む人が見つからずに困っていた人が、山中で「人が足りず困った」と言いながら通ったら、以前助けてやった狐が田植えをしてくれ、その年は豊作になった。
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オハマジョロウ,キツネ
1930年 千葉県
明治の初年頃、字太田と字木之子に通じる山間の路傍の社に年を取った1匹の狐が棲んでいて、綺麗な女に化けてここを通る人々の持ち物を奪って食べていた。わかっていても奪われてしまうので、ここを通る人は食べ物を持っているときは一部分を社に供えるようになった。この狐は常に美人に化けたので、おはま女郎と呼ばれて評判になった。
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キツネ,ケンゾクキツネ
1959年 山口県
貧乏な楮買いの男がいた。男は、けんぞく狐の助けにより金持ちになり、楮問屋にまでなった。けれども、けんぞく狐の子や孫にもお供えをしなければならなくなり、その負担に耐え切れなくなった。男はお祓いをしてもらい、もとの貧乏な生活に戻った。
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