クジャク 1992年 三重県 孔雀が飛んできて岩の上で激しく鳴く。村人は不思議がり、孔雀の声を追って走ると濁流が村を襲う。洪水が去ったあと、孔雀は岩の上で息途絶えた。村人はその岩を孔雀石として祀る。
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オオテング 1932年 長野県 科野村赤いわの中尾根にある飛石の由来。昔大天狗が飛び下りた時に、片足をこの岩に踏まえたといい、岩の面には人間の右足の形に似た凹みができている。天狗が一と飛びに飛んで抱きついたときの両手の跡が見える抱石という石もある。
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テングノイシコロガシ,イシガコロガッテクルオト 1982年 新潟県 春の山へゼンマイトリにいって、山小屋にとまっていた。夜中に山の上から小屋へ、石がゴロゴロゴロゴロところがってくる音が聞こえる。音だけで石はころがってこない。これを天狗の石ころがしと、昔から伝えている。
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オニ 1961年 和歌山県 百姓が雨がなくて嘆いていると、鬼が雨を降らし、かわりに一人娘をさらって行った。娘は鬼の家で鬼の子を産み、鬼の子がお爺さんに会いたいというので、鬼の留守に鬼の車に乗って逃げ出した。鬼が追いかけてきたが、笑わせて逃げ切った。お爺さんの家に行き、鬼が怖いと言っていた青い剣と青いヒルに似た菖蒲とヨモギを軒端に下げて鬼を退散させた。それが五月節供の由来。
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カイブツ 1930年 北海道 安永4年の4月末の昼過ぎに野草を摘みに行ったときの話である。石の上に身長が人よりも2丈余も高く、飛行する怪物を見たという。怪物を見たときは5月節句の粽を食べるとよいと言われる。
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タメトモ,オニ 1929年 東京都 為朝石(血石)は、昔、為朝が青ヶ島から鬼を連れて帰り、この石の下に埋めたところである。通行人によって石が掻かれて失われた時、世に出るべしと誓ったと『園翁交語』に書かれている。
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キンノニワトリ 1968年 鳥取県 昔上司南条という殿様が尼子晴久に攻められ、この地に逃げてきた。城の宝物である金の鶏を持っていたが、追っ手の追及が激しく、熊谷という谷川の滝壷に金の鶏を投げ込んだ。この渕を鶏渕または丸渕と呼ぶ。この金の鶏は今も渕の底に沈んでおり、毎年大晦日の夜高く鳴いて新年を告げると言う。鶏渕に石を投げ込むと雨が降るという。
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テングイワ 1931年 宮城県 昔、北方岩木山からやってきた天狗が誤って杉の頂で目をついたため、その杉を切り取り、大石を乗せたという。これを天狗石という。
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ショウキ 1967年 北海道 5月には鍾馗が山から火を背負って下りてくる。もし節句の祭りをしないと暴れるので祭るという。また、上記の理由で、火に気をつけなければならない。
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カッパ 1914年 鹿児島県 春の彼岸の頃、雨のそぼ降る夜にヒョウヒョウと鳴く声がする。水から上がって山に登る河童の声だという。秋の彼岸の頃に、また鳴き声がし、河童が山から里に下るのだと言っている。
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ヨナキイシ 1985年 愛媛県 袖もぎ坂の上の法寿院墓地にある夜泣き石は、ある庄屋の庭へ据えられたが、夜な夜な鳴き声がするのでもとの場所へ返されたと言われている。この石は向かいの山の部落から見ると、きらきら光り輝くように見えたという。
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オニ 1966年 新潟県 昔、鬼が人間を山にさらった。人間は抜け出して菖蒲と蓬の原に逃げ込み、探しにきた鬼は菖蒲の葉で目を突いて盲目になり、人間は逃げ切ることができた。それが5月5日だったので、以来五月節供には、菖蒲と蓬を飾る。
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ネコイシ 1967年 福島県 猫鳴き山の頂上には猫石と呼ばれる大石がある。昔磐城判官の娘が戦に破れて落ち延びる際にここで連れてきた猫を捨てていった。猫は鳴きながら石になってしまったので、猫鳴き山と呼び、石を猫石というようになった。
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カミシマノナナフシギ 1973年 三重県 岩に花が咲くこと。松の切株から芽が出た事。おんぶ石。鏡石。潮の干満を知る岩。白長明神。五里の浜について。
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ナナフシギ 1984年 長野県 粒良脇の七不思議。空が見えないぐらい鳥が集まる所がある。鉄分の多い塊が金くそと呼ばれている。いつも白い雪がかかった山がある。通ると音がする林がある。狐火が見える。燃える石がある。馬が荒れる滝がある。
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ジガミ 1984年 新潟県 ある日、牛を連れて山へ草刈りに出かけ、帰ろうとするが、牛が暴れて荷を落としてしまい、何回繰り返してもうまくゆかない。そこで、付近にあった石に鞍をくくりつけたら、牛がおとなしくなって、帰ることができたために、この石を大きな杉の根元に地神としてまつるようになったという。
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オトワモリ 1956年 宮城県 この山は一夜で生い出たという。昔この山の麓に住む音羽という娘が、夜中に小便に起きて地ひびきがするので外を見たら、この山がおがっている(成長している)最中で、音羽が一目見たとたん、おがりこじけた(成長が途中で止まった)。それでこの山をオトアモリという。もし見られなかったら富士山より高くなる筈だった。山がおがった分だけ品井沼がへこんで大沼ができた。江戸時代、仙台の儒者が「太白星地ニ堕チテ、コノ山トナル」といったので、今は太白山という。オドは大土、小鋭、雄鋭などと書くが、オドといえば必ず森で、山とは言わない。
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カネ 1988年 奈良県 貝ヶ平山(カネヒラ山ともいう)に柴刈りに行った人が、山腹でオーンオーンと鳴く音を聞いた。近寄ると大きな鐘が岩に食い込んでいたので、クズワ藤で竜頭を縛って人を呼んだが、戻ってみると鐘は抜け出た後だった。鐘は大阪湾まで流れていき、今は堺の浦のハトヶ浜の海中にあって、旧暦3月節供のときに竜頭が見えるという。鐘の抜け跡はいまだある。
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ジガミ 1984年 新潟県 ある日、牛を連れて山へ草刈りに出かけ、帰ろうとするが、牛が暴れて荷を落としてしまい、何回繰り返してもうまくゆかない。そこで、付近にあった石に鞍をくくりつけたら、牛がおとなしくなって、帰ることができたために、この石を大きな杉の根元に地神としてまつるようになったというようなことと同様な話が伝えられている。
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フナ,リュウ 1941年 朝鮮 黄海道安岳郡文山面金岡里に五龍山という高い山がある。昔この山に小池があって、5匹の鮒が棲んでいた。それらが大鮒になると池も広さや深さがまして、底が黄海に続いていると言われるまでになった。ある日、竜巻が起こり池の水が巻き上げられるとき、5匹の龍が昇天していくのを見た。後になって鮒がいなくなっていたので、龍はこの鮒の化身であったことが判った。これが五龍山の由来である。
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