レイ 1982年 宮城県 夜、寺の前の川で鮎釣りをしていた人が、女の悲鳴に続いて真昼のような明るさになり、再び暗くなった。霊が来たのだろう。
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アヤカシ,ヤマノカミ,コエ 1992年 広島県 戦後すぐの頃、山へ木を採りに入ったら2,30人が叫んでいるのが聞こえた。呼ばれるように声の方へ向かったが、次々違う方へ声の聞こえる場所が変わった。般若心経を心の中で唱えながら歩いていると声は消えた。
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アマゴイ 1929年 岩手県 二戸郡浄法寺では、雨が降らない時に、川で多くの人が騒ぐとさらに雨が降ると信じられている。そのことから、夜になると百四五十名を川に入れて、大騒ぎして、雨乞いをすると言う。
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オオスズ,ムジナ 1937年 秋田県 白山神社の境内に闇夜に歩いていると、一抱えもある大鈴が大きな音を立てて転がってきて、股の下をくぐり抜けてむこうの闇に消えた。龍泉寺の墓地に入る橋を渡り出すと、そ闇からまた大鈴が転がってきて股をくぐった。
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カワノカミ 1929年 長崎県 霜月29日の夜に、川の神が道を歩く。ひゅうひゅうと音をたて、池のふちのあたりで聞こえなくなる。千鳥の様な、嘴の赤くて長い鳥である。
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ユウレイ,オンナ 1982年 新潟県 夜ふけの渡し場で、川向うから女の声で、オウイ、オウイと呼ぶ声がした。船頭がいってみると、人影は見えない。乗るように促すと舟が重くなり、誰かが乗ったようだった。川を渡ってから降りるようにいうと、舟が軽くなったような気がした。船頭が、こんな夜ふけに舟を出させておいて、あいさつもなくというと、首に縄をぶら下げ、目の玉のとび出た、まっさおな顔した女が長い髪を前にたらした姿で現れ、菩提寺へ行くといって草むらへ消えた。
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ユウレイ 1935年 新潟県 幽霊は居るのかもしれないと考えてしまう。村の男が、雪崩に巻き込まれて死んだとき、一晩中寺の本堂を廻っていたともいわれる。
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ドッキョウ,ユウレイ 1938年 青森県 寺屋敷と呼ばれ聖別されている地域では夕方や朝に読経が響いたり、夜中に幽霊が出たりする。
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オタフク 1992年 奈良県 藪を夜に通ると、お多福が長い竹の先から下がってきて、みんなを驚かしたという話を聞いたことがある。
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タマシイ 1967年 山梨県 死の前の晩には、魂が寺へ先に行くが、その時、男の魂は寺の玄関、女の魂は勝手口から入り、寺の人はガタガタするような音を聞く。
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イトヲツムグオト,ヨウカイ 1919年 徳島県 光福寺の境内にあるイチョウの下から糸をつむぐ音がする。妖怪の行動であるという。
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ムジナ 1935年 新潟県 夜中に山越えをしていると、反対側の谷間で木を切り落とすような音がした。不自然なのでそれが狢だとわかり、普段通りに歩いていると何も起すことはなく、やがて音も止んでいった。
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ジョウブツデキナイヒト,コエ 1976年 愛媛県 筆者の父が、今治の医王山の国鉄のトンネルの土の峠を越えた所の、大きな池のそばを通るとき、池の方からなまぬるい風が吹き「こちらへおいで」と呼ぶ声を聞いた。前に死んだ人が成仏出来ずにいて、つれをつくるという。
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ナキゴエ,コドモノレイコン 1929年 愛媛県 昔死亡した子供が放置されていた。盆踊りのころには、川を上下しながらオワーという叫び声が聞こえているのは、子供の霊魂が迷って生みの親を訪ねるとされる。大正三年に京都の高僧が三日三晩の法要をした時だけ、この泣き声がとまった。
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フネ,コエ,レイコン 1970年 神奈川県 南風で波が高く、大雨が降っているとき、夜に声や和船の音が聞えてくることがある。猟師にしか聞えないのかもしれないと言われる。帰れ帰れと霊魂が知らせているのだという。
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ジドウシャノケイテキ 1976年 東京都 夏の夜、石神井川の川ふちから自動車の警笛が聞こえる。辺りは自動車の通るところは少しも無いので、川に命を落とした運転手の幽霊のしわざと噂になり、見物が集まって屋台まで出る騒ぎとなった。結局食用蛙の鳴き声であるとわかり一件落着した。
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ヒトノカゲ,バケオタフク 1933年 大阪府 橋の近くで多くの溺死者が出た。その後、その橋で人影が見えたり、大勢の人の泣き声が聞こえたりするといった噂が広まり、付近住民は大層怖がった。
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サムライノボウコン,キリ 1976年 和歌山県 清水には霧が多い。昔、河原で首を打たれた侍60人の亡魂が霧になったのだという。
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ボウコン,ヒカリ 1989年 静岡県 夜、漁に出るとぼやけた光が海上に揺れて出ることがある。以前海で死んだ亡魂が漁師を脅しに出るもので、これを怖れて船をそらすと海上の道を見失う。亡魂が出る道が正しい道である。
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キトク,ロウシャモン,シツガン 1974年 石川県 加賀国茶臼山の近くに、周囲2丁程の深池がある。そこから毎夜初夜過ぎから丑三過ぎまで鉦鼓の音などが聞こえる。見にいっても姿はみえない。昔、山賊に殺され池に捨てられた僧の執願がこのようなことをおこすのか。
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