テングサマ 1929年 新潟県 山には天狗様がいて、ふもとの村があらされて困るので、占女の神口を聞いてみると、それは天狗様のたたりだといわれた。毎年お酒を天狗に供えなさいと告げられたので、その通りにした。その酒は翌年の10月八日までに天狗が全て飲んでなくなっているという。
類似事例 |
|
テングノストイワレルキ 1984年 福井県 天狗の巣といわれる木をきりたいときには、木びきが酒一升をさげていってその木に供えて根元にマサカリを一寸打ちつけておく。翌日酒がなくなってマサカリがなくなったら、きってもよいというお告げだと考えた。
類似事例 |
|
テング 1937年 栃木県 日光天狗は女貌山でよく酒宴を開き、銚子を置き忘れたが、行者や里人は後難をおそれて持ちかえらなかった。地位の低い天狗は大木を伐り倒して楽しんでいたが、翌朝は何の痕跡も残さなかった。
類似事例 |
|
テング 1950年 埼玉県 山の中のある洞窟に昔天狗が住んでいて、村人が頼むと酒宴に必要な縄、ホラ貝、椀、膳を貸してくれたが、あるとき村人が壊してしまって返さなかったところ、それ以後は頼んでも貸してくれなくなった。
類似事例 |
|
テングサマ 1938年 福島県 天狗様の祠にある木の切り株に登って「天狗天狗さらわばさらえ」と大声を張り上げた帰り道、グイグイ後ろに引かれた。振り返ると鎌が1、2間先に落ちていたので拾った。家に帰るとまた鎌が無くなっていた。数日して、木の上数間のところに鎌がかかっていた。天狗の仕業であるという。
類似事例 |
|
オテングサマ 1969年 埼玉県 川狩り人夫はお天狗様に神酒を献じて身の安全を祈る習わしだったが、ある時、天狗の悪口を言った人夫がいた。この人夫は仕事中に転がり落ちた岩の下敷きになって、それきり姿が見えなくなった。
類似事例 |
|
テンゴサマ 1977年 富山県 酒を買いに来る人が一升徳利に二升・三升をいれてくれと言い、それが不思議に入った。店の外に出ると、姿が見えなくなった。天狗だったのだろう。天狗のいる蔵では、良い酒ができるといわれる。
類似事例 |
|
テング 1939年 福島県 登山する人の酒を奪う天狗がいるので、自分用の酒と天狗用とを分けて持って行く。焼酎を飲もうとした登山者が気付くと酒袋がなくなっていたこともある。
類似事例 |
|
テング 1937年 香川県 天狗をまつった祠に奉納した下駄にまつわる話。奉納した夜、天狗が山を履き歩き、翌日下駄には泥土と天狗の足跡がついている。
類似事例 |
|
テング 1968年 福井県 話者の家が酒造りをしていたころのこと。夜、段の岳から天狗が提灯を点して欅の木に止まり、酒倉に入ってピーと音を出して酒を飲んだ。家長はその音を聞くと「今年も良い酒ができたので、天狗さんが来てくれた」と喜んだ。
類似事例 |
|
テング 1975年 京都府 ある時天狗が金剛勝院に集まり酒宴をしていた。ある天狗が酔いに任せて四条河原辺で肉食しようとしたら穢多に殺された。
類似事例 |
|
テング 1975年 福島県 弁当を持って山に行き、木に吊るしておいたら空になっていた。天狗に食べられた。
類似事例 |
|
テング 1977年 和歌山県 勝手神社の杉の木に天狗がいて、川に飛びこんだりして人を驚かしたという。
類似事例 |
|
テング 1976年 三重県 大晦日の晩に、天狗さんがきて火を灯すという木がある。
類似事例 |
|
テング 1937年 福井県 あの人は酒倉にいる。それは天狗であり、天狗がいないと酒がおいしくならないといわれている。
類似事例 |
|
テング 1942年 高知県 昔、ある男が、天狗から法を授かったと伝えていて、種々の呪禁や祓いなどを行っていたが、ある祭で天狗と長時間問答をしたが、村人には天狗の姿も声も聞こえなかった。後の人はそこを天狗岩と言って年に一度祭を行っている。
類似事例 |
|
テング 1991年 香川県 天狗が飛んでいる時に下駄を谷に落としてウブの岩に当たり2つに割れてしまったという。また、竜王を祀って雨乞いの祭りをすると白雲がかかりその雲を伝って天狗がやって来て、松の木に天狗が腰掛けると雨が降るという。
類似事例 |
|
テングサマ 1982年 群馬県 天狗様の木を切ったら、その木を処分しきらないうちに気がふれてしまった。
類似事例 |
|
テング 1979年 岐阜県 以前、天狗が出た木を天狗松と呼んでいたが、枯れてしまった。
類似事例 |
|
テング 1988年 富山県 ある家の主人が杉の木の下に草履を脱いで行方をくらました。村中総出で井波のオハリテ山に捜しにいったが見つからなかった。いなくなった日に座敷にご馳走を並べておくと、姿はみえないが全部食べて行く。これを毎年やっていて、その男は天狗になったといわれている。
類似事例 |
|