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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ムギヲツクオト
1954年 静岡県
楠御前の森で、享保の頃、百姓4、5人が麦を叩く音を聞いた。

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テングノキタオシ,タイボクニオノヲアテルオト,タイボクノタオレルオト,カイオン
1982年 新潟県
長野県境の布目という山地に小屋を建てて木を伐りにいった。若い衆5人、御飯をする女衆2人でいった。小雨が降る晩の夜中に遠くからカーン、カチーンと大木に斧をあてる音がしてきて、音はだんだん近づき大きくなり、メリメリメリ、ザーッと大木の倒れる音がした。小屋にのしかかってくるような音で、おそろしかった。その音は小屋にいる全員が聞いたという。朝に外へ出てみると大木などは倒れていなかった。これは、天狗の木倒しという怪音だといわれている。
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モリバヤシ
1975年 神奈川県
享保のはじめ頃、武州・相州の境の信濃坂で、毎夜囃子物の音がした。見物人が江戸などから集まった。音は産土神の森の中から聞こえており、時には自然とかがり火が焚かれる事もあった。朝になってから見に行けば青松葉の枝が燃えさして落ちていた。夏から秋冬にかけてこの事があった。春の終わりにいつともなく止んだ。
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(クロケブリ)
1980年
享保の頃、土や木から黒い煙が立ち上がったことがあった。それは春の、南風が吹く日である。
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アヤカシ,ヤマノカミ,コエ
1992年 広島県
戦後すぐの頃、山へ木を採りに入ったら2,30人が叫んでいるのが聞こえた。呼ばれるように声の方へ向かったが、次々違う方へ声の聞こえる場所が変わった。般若心経を心の中で唱えながら歩いていると声は消えた。
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ヤマノカイイ
1931年 長野県
享保20年乙卯8月、立科山(古名高井山)で3千人余りの人足が大木を切ろうとしたところ、様々な怪異が起こった。谷底に大音声が響き、小屋の近くに大木が倒れる音がして、外に出ることもできなかった。しかし、夜が明けてみてみると、何もない。木を引き出すとき、声をだすと大雨が降り、声を出さずに静かにしていれば晴天になったという。
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コエ
1975年 広島県
備後国深津郡引野村で文政2年3月、百姓の家の榎の根の地中から、人のうめき声のような声がする。その家では息のように、3,4町離れるとよほど大きく聞こえる。次第にかすかになり、ついに止んだ。その後も変わったことはないという。
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テングサマノイサミ
1997年 愛知県
明治初年頃、よく凪いだ静かな夜には「天狗様のいさみ」が聞こえた。氏神の松や山の神の松のてっぺんから、きれいな笛の音が聞こえてくるのをこう呼んだ。複数の人間が同時に耳にすることもあった。大抵の者はこれを聞くと急いで家に逃げ込んだ。
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ジンセイ
1979年 広島県
菅茶山の話によると、文政2年(1819)3月に、備後国深津郡引野村の百姓であった仲介の家に植えられていた、榎の根の下から人の声がした。この声は数km四方にも聞こえ、昼は静かだが夜になると一晩中聞こえたという。こうしたことが20日ほど続いたということだ。
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タヌキ
1985年 香川県
藪のほとりでしゃりしゃり小豆を洗っている音がする。すると向こう側の谷から栗の木で首吊りがあったという叫び声がした。2~3人が急いでかけつけたが、首吊りはどこにもなかった。
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イッスングライノニンゲン,テ
1935年 岐阜県
その昔、秋の末の雨の降る晩に両親が留守の時、娘が食べた木の実の種を囲炉裏に捨てうたた寝した。気がつくと1寸程の人間が行列をなし声を上げていた。それが囲炉裏から何かを出そうとしているので気味悪くなり灰の中に払い落とした。
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ウナンダ
1956年 宮城県
応仁年中(1467~1469)、この島に移住した楠氏の中の正直者が、夜釣りをしているときに恐ろしい唸りの光り物が飛来して落ちるのを見る。その夜、汝の正直をめでて海難を除き幸福を授けるという伊勢の風の宮の神の告げがあったので、光り物の落下点に宇南神社を祀り、田を宇南田(唸ん田)と称した。今も不浄な肥料は入れず、その米を餅について春秋の祭に供える。
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シナモン
1975年 新潟県
日暮れどき、婆さんが田仕事を終えて坂を下ってくると、向かいの山で木を引く人足たちのかけ声がする。迎えにきた家の者に聞くと、人足たちはとっくに山を下っているとのこと。かけ声はシナモン(ムジナのこと)のいたずらであった。
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テングノサンオノギリ,タイボクニオノヲアテルオト,キノタオレルオト,ヤマノカイオン
1982年 新潟県
昭和10年代に村の男衆が何人かで山の奥へ炭焼きにいった。炭焼き小屋にとまっていると、遠くから大木に斧をあてる音がカーン、カーン、カーンと3斧聞こえてくる。やがて、ビリビリビリ、ドサーンと木の倒れる音がする。天狗の三斧きりというもので、音だけなのだという。音のするほうへ行って見ると、木は倒れていなかった。山の夜にはそういう山の怪音がするもんだという。
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ハヤシモノノオト,テング
1919年
信洛坂で毎年囃物の音がきこえた。笛や鼓など4・5人で老人の声も1人混じっている。その音は産土の森の中からきこえた。おそらく天狗の所業であろう。
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ヘビ,クスノキ
1977年 和歌山県
山に大きな楠があった。これに斧を入れると、蛇が鳴くといわれていた。
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(ダイズアズキソバムギニニタモノ)
1982年
享保18年1月25日頃、近江路から伊勢路に至るまで、所々で大豆、小豆、蕎麦、麦に似た物が降った。人々は拾い集めて粉にして団子を作り食すと言う。2月24日には京都四条河原より松原辺り迄降った。
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ムジナ
1933年 長野県
夜中、林で木を切る音がする。そのうち轟然と倒れる音がした。盗伐だろうと思って村の衆が行くと、伐木の跡はなかった。狢の話。
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オト
1964年 福島県
明治34,5年ころ、三人でたぬきとりに古峰神社のある山に登った。賽銭があったので拾い集めていると、発動機船のような「どどどど」という音が遠くから聞こえ、だんだん近づいて「どどーっ」と雪の落ちるような大音がきこえたという。驚いて逃げ帰ったが、神様のいましめであろうということである。
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キキリボウ
1956年 宮城県
磐司の山中で、木を伐る音がしたり、多勢で歌ったり笑ったりする声がする。行って見ると誰もいない。木伐り坊に会うことがあり、時には怪奇な山男の姿を見るという。
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ムギ
1982年
享保11年4月20日、市浦のある者の畑に麦を植えたところ、穂の上に穂ができた。珍しい事なので役人が注進に及んだと言う。
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