ヨメノナクコエガキコエテクルイケ 1970年 長野県 姑に一日で田植えを終えるよう命じられた嫁が、すこしのところで日が暮れかかり気を落として死んだ。それから田に水が湧いて池となってしまった。どんなひでりでも水は減ることがなく、天気の変わり目には嫁の泣く声が聞こえるという。
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ヨメノナキゴエガキコエルイケ 1971年 長野県 姑に憎まれた若い嫁女が、五月に笠もないまま広い田を一日で植えることが出来ず、気を落として死んでしまった。それから後はこの田の米で餅をつくと、血がまじって食えなかった。しまいには水が湧いて池になり、いかなるひでりでも水がかれない。天気の変わり目には嫁の泣き声がするという。
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ヨメノタタリ 1970年 静岡県 姑が嫁に2反余の田を一日で植えよと命じた。植え終わった嫁はその場で死んでしまった。その後田を植えるものに祟りがあり、その家に死者を出す。
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コマツガイケ 1977年 神奈川県 小松ヶ池は昔田圃であった。その付近に住んでいた小松という嫁は日頃から姑にいじめられていたが、ある日、1日でその田圃に苗を植えるように言われ、何とか植え終えたものの、疲れ果てて田圃に沈んでしまった。後にここには水が溜まって池となって「小松ヶ池」と呼ばれるようになったが、このそばを通ると、悲しげな啜り泣きが聞こえるのだという。
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ゴタンダ 1940年 神奈川県 1日で田植えを植えるように言われた嫁が願うと、沈みかかった太陽が戻ってきた。植え終えてから田から上がると、嫁はそのまま死んだ。それから後、その田は1日中に植え終えないと不幸があるという。
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ヨメコロシダ 1930年 鹿児島県 およそ100年前、夏の日に姑から2反もの田植えを命じられた嫁が、夕方に死んでしまった。その後、この田を嫁殺田と呼ぶようになった。
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(マノワンイッタイノカンボツ) 1984年 新潟県 昔、沢根のある嫁が、姑に真野湾の田を一人で一日に植えるように命ぜられる。半分ほど植えると、急に田の水が熱くなったので、嫁はたまげて一心に神仏に祈ると再び水は冷たくなり、誰が手伝うともなく植え終わる。ところがその夜真野湾一帯は陥没して海と化した。
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ヌマノヌシ 1928年 福岡県 昔、姑が嫁の虐待に耐えかねて、嫁を憎んで沼に身を投げて死んだ。その怨霊が嫁を取り殺し、沼の主になって道行く人にまで祟るようになった。
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ヨメノボウレイ,ボウビ 1941年 兵庫県 仲の良い若夫婦を姑が妬み、嫁を池に突き落として殺した。その後、嫁の霊魂によって姑も悩み死んだ。嫁の死んだ池では、度々亡火が目撃されるという。
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フルイド 1965年 愛媛県 昔庄屋の庭にあった古井戸で、女中が入水自殺をした。数年前まで古井戸はあったが、田にするために潰した。古井戸の付近は、何度石積みをしてもすぐに崩れるという。
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ユウレイ 1936年 兵庫県 土木工事師の妾が本妻を苦しめていると、本妻が恨んで井戸の上で自殺して井戸へ落ちた。借家人が井戸を見ると女の首がおぼろげにういているのが見えたという。
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タノタタリ 1971年 大分県 卯の日に田を植えると嫁が死ぬと今でも言い伝えているところがある。
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サクランサク 1964年 福島県 嫁いじめで、田の草を取れば戻すといわれた嫁が一生懸命田の草をとって、赤ん坊をおぶったまま死んだ。その後その田は誰も作る人がいなくなり、作らんさくといわれる。
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(シュウトトヨメ) 1973年 富山県 姑にいじめられた嫁が、針を盗んだと無実の罪を問われて12月8日に、海に身を投げた。今でも前日から海が荒れる。嫁のある家では針仕事を休んで供養をする。
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アズキアライ 1982年 東京都 川の流れている所で人目につかないようなところにアズキ洗いが出た。姑との仲がむずかしく自殺した嫁が、毎日、川へ行っては、アズキを洗うのだ。
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アクホウ,ヨメガタ 1975年 静岡県 遠州掛川在に嫁が田という所がある。昔、姑が頑愚で、報いを受けるような悪い行いを嫁にしていた。その嫁は、夏の日のことだったので、辛苦に耐えかね田で死んでしまった。すると、たちまち雷が落ちて姑もまた死んでしまった。それ以降、この田を嫁が田というそうだ。
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オンナノユウレイ 1931年 大阪府 明治以前の事、不縁となって実家に戻った娘が、煩悶した挙句入水自殺を遂げた。以来、夜暗くなると、身投げした浜から女の幽霊が出没するという。そればかりでなく、姑を呪う声まで聞こえるそうで、見物客や商店が出るほど盛況になったことがあるという。
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イド,オンナノナキゴエ 1968年 佐賀県 ある家の女中が10個揃いの茶碗を1つ割ってしまい、叱られて裏山の井戸に身を投げた。雨の降る夜にはその井戸から女の泣き声が聞こえるという。
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ダイジャ,イケノヌシ 1971年 福井県 ある爺さんが田が乾いて困り、蛇ヶ池の主に、雨を降らせてくれたら3人の娘のうち1人を嫁に差し上げると約束した。はたして雨が降り、主は娘を迎えに来た。末の娘が嫁入りすることになり、針の袋を持って出た。男が池に入ろうとしたところを突き落とし、針の袋を投げ入れたら水が騒ぎ出した。数日して爺さんの家が火事になった。すると2匹の大蛇が出て来て家に巻きつき、水をくれと言ったが、村人は驚いて逃げてしまったので、蛇は焼け死んでしまった。
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ヨメノユウレイ 1956年 宮城県 昭和22,3(1947,8)年頃吉田地区の農家の嫁女が姑にいびられて入水死した。その後その嫁の亡霊が時々現れ,家族や近所の人がこれを目撃したと評判になった。
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