タカニュウドウ 1969年 香川県 タカニュウドウという化物は見れば見るほど高く見える。狸が来てその人の肩にとまっているのだから上を向くなという。こんな時は「負けた。見こした」と言ってお辞儀をするとすぐに消えるという。
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タカニュウドウ,アヤシゲナモノ 2002年 香川県 お墓から今の道までオオナワスジという道が伸びており、怪しいものがよく出たという。この道筋に生えているもうそう藪でタナを作って蚊帳を吊って寝ていると、上から大きな人に覗かれた。これはタカニュウドウだという。
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オオニュウドウ 1991年 竹薮に来ると、目の前に大入道が立ちふさがった。顔はのっぺらぼうであった。驚いて寺の敷地に逃げ込んだ。大入道が出たところには、よく狸がいて大入道に化けて出て、人を驚かせていたという。
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タヌキ 1991年 愛媛県 月夜の晩に一本松の酒屋に酒を買いに行ったら狸が出た。化かされたふりをしたら、狸が柿の木に登ってお鉢を振る。石を投げたら狸にあたって落ちたので捕まえようとしたが、いなくなっていた。
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オオニュウドウ 1978年 埼玉県 大入道が出て、足元から上へと見上げていくと、とても大きくなる。狐か狸に化かされたと気付いて頭の方から下へと見下ろすと、いなくなる。
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キツネ 1978年 山梨県 西田と言う地名のところに、オヒメサンと言う名の狐が出た。話者が夫と歩いていたとき、夫に「オヒメサンが見える」と注意されて、早く帰った。夫が後で確かめに行ったら、オヒメサンの姿が見えたところには人が座った跡がなかった。オヒメサンは足音は立てるが、姿は見せない。
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キツネ 1978年 山梨県 川久保と言う地名のあたりには、「酒呑み場のオンバショウ」という呼び名のオバサン狐が、中学校の向かいのオシンメサマの森には「オシンメ前のお姫様」という美人の女狐が、サワンドという地名のところには「油くぼの五郎右衛門」という男狐が出るという。
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キツネ 1973年 岩手県 ある人が夜道を歩いていたら、大きな杉の木が消えうせて畑の中に立っていた。おかしいと思って木の側に寄って太さを測ろうとしたら木がなくなり、その人は転んで服を汚してしまった。木に見えたのは狐の尻尾だった。
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ヤコ 1947年 佐賀県 夕方、老婆が庭で豆をちぎっていると急に辺りが薄暗くなり、ないはずの山々がぼんやり向こうに見え出した。おかしいと思い、捧で周囲を2、3度強く払うと、また元の明るさに戻り、1匹の狐が垣根を越えて逃げていった。大きさは普通の犬くらいあったという。
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テング,コノハテング 1975年 静岡県 大井川で深夜隠れていると鳶のような翼長六尺ほどの大鳥のようなものが多数現われ、川面を上がり下がりしながら魚を捕るのを見ることが出来るときがある。人の気配を感じるとすぐ姿を消す。術のない木の葉天狗のようなものなのだろう。
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タヌキ 1965年 高知県 狸に驚かされる話は多い。ながん谷という所を通ったとき、すぐ後ろで岩の落ちるものすごい音がしたので振り返ると、なにもなかった。狸が飛び降りて驚かしたのである。
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テング 1995年 群馬県 夜狩りにいったら天狗が太鼓を叩いてやってきて、足くらべしろと言う声がして大きな足が出てきた。度胸試しにきたと思ったその人は、「何これっぽっちの足」と言って煙管で足をぽんとたたくと、天狗はたちまちいなくなった。
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アカゲノオウシ,タヌキ 1929年 長崎県 桶屋が夜遅く歩いていると、目の前から大きな物が向かってきた。提灯が消えたと思うと、目の前に赤毛の牡牛がいた。避けようとするが避けられず、桶屋があぐらをかいて座り「生あるものなら家に来い」というと、牛は消え、急に寒気が襲った。このあたりでは狸がいろいろな姿に化けて出るという。
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キツネ,ヒバシラ 1982年 東京都 桜並木のところには狐が出てよく人をだました。年寄夫婦が通った時、高い火柱が現れて、それがこちらに倒れてくるので引き返して逃げた。
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キツネ 1999年 宮崎県 白鳥の人がイワシを買って帰る途中、末永の上の原の榎のところで美女が出てきて手招きした。おびえながらイワシを投げてやると、美女は奇妙な声を出して姿を消した。末永の上の原には位の高い狐がいるという。
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クダギツネ,キュウビノキツネ 1962年 神奈川県 支那から日本へ逃げてきた金色で九尾の狐が、正体を見破られ、野州の那須野原へ飛んで殺生石になってしまった。ある和尚が法術の法を盗んで石にかけると、石は割れ、眼には見えないクダの狐が幾千となく天に飛び散り、日本国中に隅々にまで広まり、あっちこっちで人に憑いたりするようになったのだという。横浜市港北区十日市場町原村で採集の事例。
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タヌキ 1922年 京都府 夜遅くいくと小川にかかっている土橋がない。狸が隠したなと思ってマッチをすると、橋ぎわにいた狸が驚いてやぶの中へ逃げ込んだ。すると橋がはっきりあらわれた。
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カワテング 1978年 埼玉県 大水が出ると川天狗が出るという。父が、天狗様を祀る天狗の木の川下で、洪水で広くなった川の中程に真っ赤な川天狗を見たという。二つの大岩の中間で川面が2つに割れ、高さ1間半の真っ赤な小岩のような天狗が突き出て八方をにらみ、一瞬にして消えたという。
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タカボウズ 1981年 香川県 道を歩いているとよくタカボウズが出たといい、頭のないワラグロみたいなものだという。下から見上げると大きくなり、「高いぞ」と声をかけると高くなるという。ウマンガ(馬鍬)のような歯が生えているともいう。
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ビンロウジタヌキ 1921年 徳島県 新宮神社の森の裏に檳榔子狸が住む。真昼に出没して人間に化け、いつでも檳榔子の重ねの衣類を着ていて、人が油揚を持ってこの辺りを通ると必ず奪われるという。
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