イキカエッタシニン 1983年 香川県 ある家に死人が出て、棺桶に入れて役場まで行くと、棺の中から声がして死人が生き返った。どこか遠いところを先へ歩いて行くと、後ろから名前を呼ばれるので戻って来たのだという。しかしその人はその10日ほどあと再び息を引き取った。
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(リンシタイケン) 1956年 福島県 呼び返されて生き返った人の話。きれいな河原で子供が遊んでいる。橋を渡って花の咲く野原へ行こうとしたら、亡くなった親が来るなと言う。ウロウロしていたら気がついた。死ぬ人には誰かが迎えに来る、提灯をつけておばんおばんと声をかけられると言う。
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イキカエリ 1974年 福島県 おばあさんが死んだので子や孫が呼んだら生き返った。おばあさんによると、青々とした野原を通っていると山や空が見え、杖をついて行くと後で声がするので振り向いたら生き返った。
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カンオケ,シタイ 1968年 福井県 1955年頃のこと。坊さんが鯖江から来る途中で、棺桶を担いだ男に会った。その棺桶から死人が首を出して、コックリコックリ動いていた。坊さんはビックリして村に取って返し、村人に送ってもらった。その日、死人などは出なかったという。
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リンシタイケン 1980年 秋田県 人が死ぬときは、死んだ人が迎えに来て三途の川の橋で呼ぶのだという。時には「まだ早い、戻れ」といわれたりするという。釜に湯が沸いていて、入ろうとしたら「まだ入ってはいけない」といわれて、それで意識が戻ったという人もいる。
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コドモ,タマシイ 1937年 新潟県 死んだ婆さんが野原に行くと、そこに子供が出てきて、自分の墓に花を供えて欲しいという。婆さんはその後蘇生し、この子供のことを話すと、昔若くして死んだ子供がいることを知り、以来その供養をするようになった。
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アメカイ,ワカイオンナ 1986年 石川県 若い女が十二時に飴を買いに来るので後をつけると寺の後ろの墓場から出てきた。墓場には男の子がいて、寺で育てて、壺上人という坊さんになった。
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ヤマンカミサマ,ジゾウサマ 1933年 熊本県 昔、子のない夫婦が地蔵様に祈ったら、嫁が妊娠した。婿が仕事で山に入ったとき、山ン神様が「今度生まれる子は14歳のときに河難がある」と話しているのを聞いた。生まれて14歳になった子が魚釣りに行ったとき川に落ちたが、どこからか坊様が来て助けてくれた。その坊様は地蔵様が変じたものだった。
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イノスケ 1985年 新潟県 濁集落の老夫婦にイノスケという子どもがいた。10歳くらいのとき、父親が田から帰って足を洗っていて、煙草入れを忘れてきたことに気づきイノスケに取りにいくよう頼んだら、足を洗い終えると同時に帰ってきた。他にもイノスケが箪笥の錠の前で拍手を3つ打つと錠がピーンと開くのだった。親戚の会議でこんな不思議な子を生かしておくわけには行かないとなり、父親が山に連れ出すとイノスケは全て悟っていて、おとなしく鎌で殺された。父親も気が動転したのか、まもなく死んだという。
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テング,オシヤゴジザマ 1931年 長野県 十歳頃の子が何処へ行ったのかわからない。村中で探したが見つからなかった。夜明け前探していた人たちが家に引き上げてくると、家の中の馬屋の中にいた。村の人たちはおしゃこじ様が隠したのだといった。天狗様のいたずらだともいった。
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チイサナウツクシイオボウサン 1975年 愛知県 ある人が病気になった。同じように病人のいる前の家から小さな美しいお坊さんが出てきて、縁の下に入るのを、夢うつつで見ていた。翌日、前の人が見舞いに来て「俺は治ったがお前は死ぬ」と言ったが、逆にその人は死んでしまった。
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キツネ 1991年 奈良県 昔、ある子供が学校に行く時に、いつも狐の巣をつついて悪戯をしていた。ある日のこと、その子が帰ってこなくなった。それでみんな大騒ぎをして、山へ探しに行った。缶を叩きながら名前を呼んで探した。そうしたら、穴に埋められて死んでいる姿で見つかった。
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ヘビ 1985年 山形県 目の良く見えない坊主が山の中で道に迷い、山中の洞の中で泊った。退屈なので持っていた三味か琵琶かを弾いていると、若い娘がやってきた。聞かせてくれと言う。一通り語り終わり、娘に正体を尋ねると蛇だという。子分の蛇もいて、食べ物がないので洪水を起こして村を全滅させて村人を食うつもりという。村に下りてから村人にそれを告げ、村人は対策を講じて蛇は死んだという。坊主は告げ終わると死んでしまったので、それを祀った。
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メドチ,カッパ 2001年 青森県 ある家の人が、余りにも子供の聞き分けがないので、その子がめどちに攫われてしまえば良いと言っていた。するとその子が帰ってこなくなってしまった。探してみたら、川に子供の死体が浮かんでいて、そのお尻にあいた大きな穴から腹のものが抜けてしまっていた。めどちが取ってしまったのであろう。
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カッパ 1939年 新潟県 村にある杉の木は河童を縛り付けたものだろうと言われている。子供の尻子玉を抜く河童が捕えられたが、命は助けてもらった。以来、子供が死ぬことはない。
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カシカラソセイシタハナシ 1944年 秋田県 ある男が病気で死んで9時間後に生き返った。当人曰く、苦しくなくなったので友人宅を訪問した。戸の狭い隙間から中に入り、話もせず帰った。自宅に戻ると何だか呼び声が聞こえる。夢から覚めた心持で気が付くと、多数の人に取り囲まれて介抱されているのに気づいた。
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イキカエッタトイウヒト 1985年 和歌山県 便所で気を失って倒れてしまった人がいた。そのときちょうど近くに婆さんがいて、その人の名を呼んだ。このことは村中に広まり、お婆さんたちが集まってきて、大声で名を呼びつづけた。あきらめずに呼んでいたら生き返ったという。
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カミカクシ 1975年 高知県 3、4歳の子どもが行方不明となり、一里も離れたところで発見された。知らない者が連れていったと語ったという。また、春代という娘が6日間もいなくなり、7日目に押入れで発見されたことがあった。坊主のようなものが連れていったと語ったとのこと。
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メドチ,カッパ 2001年 青森県 堰の端を歩いていたところ、きゃっきゃっと声を上げながら堰を上ってくる子供があった。それは、黒い体に赤い顔の十歳ほどの子供であったが、髪をさらりと冠っていた。こちらがめどちだなと思っていると、その子供は水の中に消えてしまった。
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ヤマノカミ 1963年 群馬県 昔、子供が喉に穴あき銭を詰まらせてしまった。どうしても出ないので親が「山の神さん頼みます」と祠で拝んだら、遠くの山で杣人が伐っていた杉の木つばが飛んできて子供の喉にぶつかり、その弾みで銭が飛び出し、子供が助かった。
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