(ダンジョヘンジョウ) 1976年 東京都 某の士の家婢が女であったのが男に化した。
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ショウヒ・コシモト 1980年 東京都 寛政4年(1792)に、江戸の村山にある家に奉公する16歳の婢は長く病気をしていた。腰痛がひどく、次第に痛みが足に移り、また瘡が多く出来たが、翌年の夏には完治した。ただ忽然とその婢は男性になってしまった。
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カラス 1931年 沖縄県 この地域では烏は神の使いの鳥であるとされ、女頭(婢、ブナジ)と呼ぶ。
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〔ハシタメカミキリ〕 1975年 東京都 下谷のある家の婢が、朝起きて玄関の戸を開けようとした所、しきりに頭が重くなり、突然髪が落ちた。このように髪が切られた場合は粘り気があり、臭気がするものだが、そうではなかったという。また去年髪を切られた別の家の婢は、宵よりしきりに眠気があって切られたのだという。
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ネコマタ 1976年 愛媛県 死人の上を猫が通ると猫股(死人が動き出す)になると言われ、猫を来させないように番をした。
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(ウエテシンダコジキ),(ダル) 1977年 和歌山県 昔、乞食が飢えて死んだ。それが取り憑くという。悪魔除けの地蔵さんを建てたという。
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サラカゾエノコエ 1982年 新潟県 羽茂殿という豪農の婢が家宝の皿を割り、マサノ滝に入水した。滝の中から皿数えの声がする。
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オニヤシキ,バンジバンザブロウ 1956年 宮城県 番二、番三郎が慈覚大師の弟子となるとき、ここに住む鬼が、峠の上から放った番二の矢先に体を射抜かれて死んだ。二口街道脇にある。
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マモノ 1968年 滋賀県 左義長とは俗に小正月に行なわれる火祭りのことを言うが、八幡では昔巨大な魔物が来て街の人々に災いをもたらした。そこで街の人々が協力して魔物を退治し、神社の馬場で焼いた。以後平和な街になり、その時のことを模倣して行なっているのが左義長の行事であるという。
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ニガテ 1942年 東京都 苦手の人を見ると、蛇が動けなくなり、容易に捕まる。苦手は、手の指がすべてまむし指なので、誰にでも分かる。
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コウボウダイシ 1976年 京都府 年越しの夜に、ある家に乞食が1人一夜の宿を求めてきた。何もないが寝るだけならと言って、炉端に泊めてやった。翌日、乞食は一本の大きな金の棒になっていた。乞食は弘法大師だという。
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オンネン 1974年 群馬県 上野の国吾妻の郡、猿が京で、老媼の衣服に火がつくが衣服は燃えず、けがは腕に五分ほどのあとがあるだけで、老媼が厠へ行くと火の気がないのに出火して厠のみが消失したり、火が燃え移って27軒の家が延焼したりした。老媼が若いころ、その密夫と間違えて姑を殺したため処刑された婿の怨念のためであった。
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(シノヨチョウ) 1978年 石川県 ある乞食が、村一番の金持ちに宿を請うたが断られてお宮に行った。隣の神様が「お産があるので行かないか」と言ってきたが、乞食は「ここでお産があるので終わったら行く」と言った。子どもが産まれたので占うと、「大工になる、二十歳で死ぬ」と判った。子供は大きくなって大工になった。二十歳になったとき、「厄年だから一年遊べ」と言ったが、川でカンナを研いでいるときにアブを払おうとして刃でのど元を切って死んでしまった。
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ユウレイ 1974年 飢饉の時に死んだ人の幽霊は、両手の掌が下を向いておらず、上を向けているという。これは飢えた者が食べ物を得ようとするからである。
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マモノ 1976年 滋賀県 昔八幡の街に巨大な魔物が来て、街の人々に災いをもたらした。そこで街の人々は協力して退治し、神社の馬場で焼いたので以後、平和になったという。その時のことを今に模倣して行なっているのが左義長であり、足は3本、胴に見たてられている木枠台の中央部の前面には山車を飾る。また左義長は人に似せると悪いという。
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マンレイ 1976年 東京都 東都でとても大きな鰻を食べたところ、狂気になり、終いには死んだ。
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リョウシンノレイ 1995年 福島県 3回目の巡礼の44番札所での亡き父母への祈りが通じ、翌朝一番にお経をあげたところ、傘をかぶり、白装束に杖を持った両親の姿が眼鏡の中にありありと見えた。
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ミミキリボウズ 1949年 沖縄県 夕方、耳切り坊主が耳を切りに来る。刃物を持って夕闇の街に立っているという。
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カミノミスガタ 1976年 神の御姿を画くのは、恐るべく慎むべきことである。人の目には見えないから隠身(かくりみ)と言うのを、略して神というのだ。稀に人に諭すことがあって御姿を現す時、我々には老翁童女や大蛇猛獣の姿に見えるが、真の御姿を見ることはできない。神が見えなければ存在しないと思うのは愚かなことだ。
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サンマイタロウ 2000年 石川県 子供をしかる時、サンマイタロウが来るぞと言ってよく驚かせたものだ。他に、狐やムジナが来ると言って驚かせたこともあったという。
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コウボウダイシ,カレミズ 1948年 兵庫県 昔、乞食坊主がある家で茶をのませてくれといったが家のものは「お前みたいな乞食坊主によう飲ませぬ」といって断った。坊主が、「それでは結構だ」といって去り、それ以来、ここには水が出なくなったという。
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