タロウボウ,ジロウボウ,ソウジョウボウ 1980年 愛宕山の太郎坊や比叡山の次郎坊、また鞍馬山の僧正坊などは、僧侶であった前世に慢心が深かったのでみな天狗になったという。
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テング 1919年 和歌山県 天狗がいろいろな祟りをするので、花山法王が安部晴明に命じて天狗をまつらせた。晴明は天狗を狩籠の洞窟に封じてしまったので、今も那智の行者が修行を懈怠したときは天狗が悩ますという。
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テング 1931年 兵庫県 博奕打が負けて帰る途中の峠で独り言を言っていると天狗が来て、さいと羽扇を交換した。天狗は博奕の稽古をしていたところを村人に見つかり、逃げようとしたが扇がないので逃げることができず、とうとう捕らえられてしまった。
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テング 1974年 栃木県 下野国宇都宮あたりにある東盧山盛高寺の祥貞和尚が、ある時天狗に腕を貸してくれと言われた。和尚は手を引抜いて持っていかれては困ると言うと、天狗はそういうことはしないが、ただ手を貸すと言ってくれと頼む。そこで和尚が貸す言うと天狗は感謝して帰ったが、和尚の腕は短くなった。しかし30日ほどたった時に、天狗が再びやってきて腕を返すと言い、火除けの銅印をくれたという。その日から和尚の腕はもとにもどり、またその書は火防になった。
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テング 1918年 京都府 愛宕山には太郎坊という天狗がいる。もとは名僧として高雄山にこもり、行徳すぐれていたが染殿の後にまどって恋死して天狗になったという。
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テング 1992年 茨城県 大部氏宅の庭石に天狗が下りてきて、家の者に目隠しをして土嶽につれて行き相撲を取った。赤飯を持って来れば生涯楽にしてやるといわれたが、帰って妻に話すと、それ以来、天狗は現れなくなった。
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バケビトドウジ 1976年 京都府 連歌の席に天神を掛けるのは、二条良基の元へ化人童子がやって来て、連歌の批を乞うた。その跡を付けると、北野の社に入った。このため、天神は連歌を好むといって掛けるようになった。
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テング 1989年 鳥取県 法勝寺の寅蔵という男が、ジャアジャヤマ(阿賀山)で天狗に遭った。天狗は竹のそべ伐りが一番苦手だと言い、寅蔵は牡丹餅が苦手だと言った。寅蔵は竹のそべ伐りを用意して天狗を呼んだ。天狗は牡丹餅を投げつけたが寅蔵は拾って食った。天狗は往生してしまい、寅蔵が勝った。
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テング 1936年 福井県 いい手の筋をした久左衛門という男のところへ、天狗が手の筋を借りにきた。天狗は、貸しに来たお礼に、豆1粒を置いていった。ある年、大火事が起こって近隣は燃えたが、久左衛門の家だけは燃えなかった。
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テング 1921年 徳島県 関口流の剣術師範広瀬権太夫が大龍寺に篭り七日七夜怪異に動じないのを見て、七夜目に天狗が現れ勝負を挑んだ。権太夫が天狗の左足をきり天狗は権太夫の弟子となった。正月には道場で天狗が稽古し、広瀬家代替わりには必ず大龍寺で天狗の仕込を受けるようになった。
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テング,タロウボウ 1976年 京都府 愛宕山の太郎坊は、洛陽正六位紀朝臣御国の子で、高雄の真済(しんさい)である。柿本の僧正と号した。天安の帝が病にかかった時、真済は加持を行なったが、効き目がなく、帝は亡くなったので、いつも不愉快であった。また、俗には、染殿の妃に会って、恋をしたために、死後に天狗になったともいう。
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テング 1995年 群馬県 行者が御嶽山の御堂に一週間ばかり籠もった。満願の日に奥の諏訪山にお礼参りに行くと天狗がのりうつった。
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テング 1954年 島根県 昔、高崎山にあったある寺の坊さんは、天狗をよく使い、入り用の物を持って来させるなどしていたという。後に、別の坊さんが寺に住むようになると、天狗はその坊さんを嫌ったため、坊さんは下山してしまった。以後は誰も寄りつかなくなり、寺は潰れてしまった。
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カラステング 1932年 家康の頃、力持ちの和尚のところに大敵と勝負をするので和尚の右腕を貸せという天狗がきた。切るには及ばず、ただ貸すといえというので、貸すというと、右腕の力のみを借りていった。7日後、天狗は力を返しに来て、お礼に天狗の爪をくれた。
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テング 1977年 赤羽川のあたりに一人の天狗が住んでいたが、弓術は下手で、普通の天狗より鼻が高く、歌を詠んだりするが他の歌を詠む天狗の仲間には入らなかった。文政の頃、神田や新堀、本所の天狗と戦ったことがあるが一度も負けなかった。
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テング 1919年 京都府 熊野の天狗は那智の瀧で荒行をし、羽黒山の天狗は羽黒の瀧で業をするという。南禅寺と永観堂が駒ヶ瀧を争ったが南禅寺が勝った。そのため永観堂の僧が憤って瀧に参篭持念して天狗になったという伝説がある。
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テング 1991年 香川県 天狗が飛んでいる時に下駄を谷に落としてウブの岩に当たり2つに割れてしまったという。また、竜王を祀って雨乞いの祭りをすると白雲がかかりその雲を伝って天狗がやって来て、松の木に天狗が腰掛けると雨が降るという。
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テング 1982年 群馬県 天狗が迦葉山に寺の小僧に化けて住み込んだ。ある年の十五夜の晩、その小僧がいい事をして見せると言ってススキの葉の上を飛び、白い馬に乗って行ってしまった。以来迦葉山では天狗を祀る。
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テングサマ 1967年 新潟県 雲台寺に黒松の大木があり、駒ヶ岳から天狗様が降りてきて枝の上で住職と碁を打って年越しをする。天狗は住職に勝ったことがなく、取り上げられたままの団扇を取り返そうと毎年やって来るのだという。
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テング 1950年 埼玉県 弱虫の男が日和田山の金比羅神社に住む天狗に毎晩願を掛けた。九日目に天狗は男をいろいろ驚かそうとしたが、男はがまんした。夜が明けると男は力持ちの豪傑になっていた。
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