シミヅ 1974年 石川県 長谷部家の表門前には清水があるが、長谷部氏がこの館に居を構えて武功があったときに、一夜にして湧き出たという。冬は湯のように水気がのぼり、夏は冷たい水だという。
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リュウ 2001年 岐阜県 竜門寺の、飛騨の匠の彫刻の竜が田畑を荒らしたので、祈祷した。
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ムネアゲビナ 1973年 宮城県 昔、飛騨の工匠が大工事で失敗し悩んでいるところに娘が知恵を出し、建物は無事完成した。工匠は教えられたことを恥として娘を殺し、以後、工匠が作る建物には必ず変事が起きた。そこで棟上の時、娘の人形を納めることにすると怪異はやんだ。これが棟上雛の由来である。
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シガノヤクシ 1956年 宮城県 貞観2年(861)慈覚大師開基のとき、飛騨工匠が村人に一夜で堂を建ててみせるという。村人が夜明け前に鶏の啼く真似をしたので、工匠は天井板一枚張りかねて立ち去った。堂前の坂の中ごろにある蛇石は、材木を運んだ牛が転んで石に化したという。堂に狩野法眼元信の絵馬に手綱が描かれていないので、絵馬から抜け出して畑を荒らしたため、元信に頼み手綱を描き加えてもらったという。
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ザイモクイワ 1956年 宮城県 飛騨の工匠が、一夜で不動堂を建てようとしたところ、夏の夜は短く、あと一息のところで夜が明けたので、木取りをした材木を全て捨てて去った。それが岩に化して、柱岩、桁岩、染岩、ヌキ岩、角柱岩、敷板岩、萱岩として、白石川の左岸に残っている。今も山の神が惜しんで洪水があれば村境で留めるという。
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テング 1932年 鳥取県 鳥取の魔尼山には天狗が住んでいた。大工町の西野という家の一人息子が行者風の男にさらわれた。7年ほど後、西野の妻の夢に息子が現われ、天狗のもとで修行中で、披露式の為に屋根に野菜と強飯を用意するように告げた。その通りすると、夜中に風と共に話し声がして静かになった。何十年か後、西野家羽団扇が届けられ、我子の形見かと思った。そして西野家は大火でも焼け残った。
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リュウ,エマ 1976年 東京都 上野の鐘楼堂の彫り物の竜が夜な夜な出てきて池の水を飲むということ、浅草の絵馬が出てきて田圃の草を食うという事は、昔語りであるが、偽りではないだろう。
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リュウ 2001年 埼玉県 比企家の位牌の、狩野法眼の天井画の竜が田畑を荒らしたので、喉を切り、天蓋をとりつけた。
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オニ 1975年 福島県 渡辺綱という人が鬼を征伐して腕を持ち帰った。鬼は夜中綱の家に忍び込んで腕を取り返し、ヤグラ(破風)から逃げていったので、以来渡辺姓の家では破風を作らない。
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リュウ 2001年 茨城県 正宗寺の、狩野法眼が描いた天井画の竜が抜け出たので、釘で打ちつけた
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オニ,オニイタ 1929年 岐阜県 飛騨国吉城郡の各村では、節分の夜に鬼板という墨で鬼の顔を書き、下に横線を引(平年は13本、閏年は12本)いたものを作り、焙ったごまめを添えて家の各入り口あたりに挟んで置く。すると鬼が家に入ろうとしても、板の線が来年の月数に合わないのを怪しみ数え直すうちに夜が明けて家に入らず逃げ去る。
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リュウ 1981年 和歌山県 鹿島山の竜の口には竜の神様がいて、暴れると竜巻が起きるのでお酒を供えて鎮めている。
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タイコザカ 1986年 埼玉県 昔、幸福寺の近くに一匹の竜が住んでいた。この竜は寺の鐘つき堂の主だといわれていた。ある時竜が近くの沼まで出掛けて帰ってくると何者かに鐘を盗まれていた。怒り狂った竜は、寺で大事にしていた太鼓を持ち出し、「これを借りていくぞ、鐘が戻ったら返す」と叫ぶや、どこかへ行ってしまった。その後その太鼓を見たものはいない。今、寺の前にある坂を歩くと「ポン、ポン」と音がするのは、この時竜が隠そうとして埋めたからだと伝えている。さて、この鐘を盗んだ者はなんと筑波山に住む竜であった。今でも筑波山のお寺の鐘をつくと「栢間恋し」と鳴るそうだ。
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リュウノホネ 1970年 滋賀県 文化元年の冬、近江国で農夫が竜の骨を掘り出した。そこで、その地に伏竜という祠を建てたという。
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リュウ 1988年 奈良県 江戸時代、百拙和尚が竜象寺を再考したとき、本堂の天井に狩野春甫が竜の絵を描いた。その竜が夜中、広大寺の池に水を飲みに抜け出すので、竜の目に釘を打ち、ウロコを3枚墨で塗りつぶしたら、抜け出なくなった。
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リュウ 1933年 兵庫県 永福寺の門の上にある木彫りの龍は朝見ると全身がびっしょり濡れている。これは龍が夜のうちに抜け出して前の浜へ潮を浴びに行くからだという。金網が張られたのはそういう理由だといわれる。
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リュウ 2001年 奈良県 奥の院の、狩野春甫の天井画の竜が池の水を飲んだので、眼を釘で打ちつけ、鱗を塗りつぶした。
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リュウ 1990年 山梨県 釜口の一の釜には龍が棲んでいて、龍が出て来て大きい木の根に爪を立て、その跡があるという。
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オニ,ハフ 1937年 兵庫県 昔、渡辺綱が羅生門で鬼の腕を切ってかえり、家に祀っていた。すると鬼がオバに化けて腕を取って逃げようとして破風から外へ出た。それ以来、ここでは鬼が出入りしないように破風を作らないようになった。
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ヤマノカミ 1939年 島根県 山の神と飛騨の工が手競べをした。飛騨の工は夜明けまでに家を3軒建て、山の神は布を織って原山を覆うことにした。夜が明けると、家は3軒ともあと少しでできるが、山は一面雪に覆われて真っ白だったので、山の神が勝ったという。
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