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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ザイモクイワ
1956年 宮城県
飛騨の工匠が、一夜で不動堂を建てようとしたところ、夏の夜は短く、あと一息のところで夜が明けたので、木取りをした材木を全て捨てて去った。それが岩に化して、柱岩、桁岩、染岩、ヌキ岩、角柱岩、敷板岩、萱岩として、白石川の左岸に残っている。今も山の神が惜しんで洪水があれば村境で留めるという。

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(コウボウダイシ),アマノジャク
1980年 岐阜県
弘法大師が、村人が気づかないうちにお堂を建てようとして夜なべして材木を切り出したが、全部できないうちにアマノジャクが「夜が明けたぞ」と言ったので、仕事を止めてしまった。材木はそのまま石になり、材木石になった。
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ヤマノカミ
1939年 島根県
山の神と飛騨の工が手競べをした。飛騨の工は夜明けまでに家を3軒建て、山の神は布を織って原山を覆うことにした。夜が明けると、家は3軒ともあと少しでできるが、山は一面雪に覆われて真っ白だったので、山の神が勝ったという。
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コウボウダイシ,アマノジャク
1980年 岐阜県
弘法大師が一夜で寺を建てようとして、双六に材木を結わえていた。アマノジャクが邪魔するために、後は建てるだけとなったときに鶏を連れてきて鳴かせた。弘法大師は夜が明けたと勘違いして逃げ出した。そのとき葛山に烏帽子を、細越に杖を忘れていったのが烏帽子岩・杖岩になった。
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アマノジャク,コウボウダイシ
1958年 岐阜県
弘法大師が双六へ来たとき、アマノジャクと一夜でお堂を建てる賭けをした。朝までにお堂が建ちそうになったので天邪鬼が鶏の鳴き真似をし、「もう夜明けだ」とおどかしたので、弘法様は怒って積んであった材木を石に変えた。それが天然記念物の材木石。
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トビフドウ
1956年 宮城県
弘法大師一刀三礼の作という。昔、堂が焼失したとき、不動はうしろの山の岩窟に飛んで避難したので飛び不動という。そのときの不動の火焔の痕が岩壁にあるといわれ、以後この本尊には光背に火焔をつけないことになった。享保16年(1731)9月7日の大地震に、うしろの山から巨石が落下して堂をつぶしたが、不動を安置した一間だけは根返りした大木がおおいかぶさって倒壊を免れ、村民は奇蹟に驚いたといわれる。
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キイ
1974年 岐阜県
濃州笠原村で、閑唱阿闍梨の霊合山の庵に石塔を建てようと山に行き良い石をみつけた。村の者を集めて石を取りに行こうと相談していた翌日、大雨が降って石が家の前の川まで流れてきた。
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コウボウダイシ,アマノジャク
1980年 岐阜県
弘法大師が一夜で寺を建てようとしたが、アマノジャクが夜中に鶏の鳴き声の真似をしたので、大師は双六に材木を、葛山に帽子を、細越に杖を置いていった。それが材木岩、烏帽子岩、杖岩になったという。
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シガノヤクシ
1956年 宮城県
貞観2年(861)慈覚大師開基のとき、飛騨工匠が村人に一夜で堂を建ててみせるという。村人が夜明け前に鶏の啼く真似をしたので、工匠は天井板一枚張りかねて立ち去った。堂前の坂の中ごろにある蛇石は、材木を運んだ牛が転んで石に化したという。堂に狩野法眼元信の絵馬に手綱が描かれていないので、絵馬から抜け出して畑を荒らしたため、元信に頼み手綱を描き加えてもらったという。
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マツ,カイブツ
1922年 岩手県
上閉伊郡栗橋村字古里に大きな松の木があり、日光を遮っていた。耕作物の邪魔になるので伐り倒そうとしたが、次の日になると元に戻っていて伐ることができなかった。ある日夢に一人の翁が現れ、木の伐屑を毎夕方に焼き棄てれば成就すると告げた。言うとおりにすると木は倒れ、それを用いて船を造った。しかし、不思議なことに船は一夜のうちに姿を消してしまった。あるとき、漁夫が橋野川の川上で得体の知れないものを見つけ、大权で突き刺した。一度帰り、次の日再び現場に行くと何もいなかった。探している内に漁夫は狂い、あたりは風雨となり大洪水が起こった。一夜たつと河口に突如として奇岩が現れた。人々は、漁夫の突き刺した怪物の化身だと言い囃した。
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フドウサマ,ヨナヨナヒカルイシ
1983年 茨城県
不動様を祀るようになったのは、この地方が佐竹家にかわって徳川家に治められるようになったとき、佐竹藩に仕えた人々の墓石を川の中に転がして壊してしまったが、その墓石の中に不動様が混じっていたらしく、川の中の墓石に夜な夜な光る石があった。それを丹下の宗助が拾って不動様として祀るようになった。
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イシ,フドウサマ,カンマンバラン
1970年 福島県
河原で2人が昼寝をしていると大きな音を立てて石が落ちてきて、どんと立ったので、「観音様でも祀ろうか」と言っていると、若松から調べに来た人が、北森の滝に不動を祀れといったので祀った。村の人が集まって「カンマンバラン」といって、それを今の滝から1里離れた所に運んだ。「カンマンバラン」は不動様の名前である。
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フドウソン
1989年 長野県
経平という場所に小堂があったが、山津波で埋没した。年を経て、そこが毎夜光を放ったので、天和元年3月に近隣住民が掘り返した。すると、そこから不動尊の木造が現れたので、現在の場所に安置したという。
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アマノジャク
1969年 山形県
猿倉山の頂上には石が散乱している。猿が多く集まり、倉を造ろうとしたのだと言われる。あるいは、昔、神々が一夜で山寺を建てようとしたが、天邪鬼がにわとりをまねて暁を報じたため、神々は夜明けと思って寺造りをやめ、どこかへと去ったので、その石であるとも言われる。
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トビイシ
1982年 群馬県
飛石は片品山の北の隅が大洪水で流されてきたもの。祟る。貞享以前の事、石を割って建材にしようとしたら、石が唸り、血膿みが出て、石工が昏倒して死んだ。
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タヌキ,テング
1958年 香川県
杣尾、寺峰あたりに寺を建てようとキヅクリを始めたが、キヅクリの音がうるさいと追い払った者がいた。それから音はぴたりとやみ、その夜のうちに木材は消えてしまった。木材を運んだのは天狗だとも狸だともいう。
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スギノボウ
1919年 群馬県
紀州法燈寺は数度の火災で再建できず、住職が困っていると、旅僧が建立を申し出たので頼んだ。旅僧は赤木山の杉の坊と名乗ったが、それは名高い大天狗であった。言いつけどおり村の火を消し物音をたてないようにしていると、一夜にして立派な伽藍が建っていた。
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ダンダンボウシ
1962年 滋賀県
だんだん法師は一夜のうちに富士山を作ろうとしたが、途中で夜が明けはじめ、滋賀県マキノ町まで来たとき、担いだ土を置き去って姿を消したという。マキノ町には足跡に似た形の田圃があり、置き去った土は二つの同じぐらいの高さの山になって残ったという。
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コイシ
1967年 福島県
波立薬師のお堂の前は小石の浜で、この小石を持ち帰ると、帰りたがって夜に泣くという。そしていつの間にかひとりでに帰るという。ある人がこの砂利を運んで庭に築山を造ったところ病気になり、石のためだということになり元の所へ返したという。
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アマンジャク
1936年 鳥取県
昔御熊の神様が真崎の鼻から隠岐国まで石材で、一夜のうちに橋を架けようとしていたところ、沖の島の沖合まできた所で、鶏が羽ばたきをして鳴いた。仕方ないので仕事を打ち切ったが、それはあまのじゃくの仕業であった。その罪で、あまのじゃくは沖の島の上に石と化した。あまのじゃく岩という。
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ウシイシ
1967年 福島県
頭陀寺の門前にある石は牛が寝ているような形をしているが、この寺の造営のとき木材を運んだ牛が石になったものだという。
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