テング 1976年 元来天狗とは星、夜叉飛点、山神、獣、山魅(こだま)、寃鬼(ゆうれい)のことであった。今天狗というのは天魔のことである。
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テングサマ 1978年 石川県 子供などが急に行方不明になると、天狗様にさらわれたという。「さばくった息子」などと呼びながら探す。
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テング,テンコ 1975年 日本の天狗というものは西土の天狗とは同名異物である。日本の天狗は姿を換えて人を惑わすが、狐も同様の事をなす。天狗とはつまり天狐ではないだろうか。
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テング 1937年 子供が急に姿を消すことがある。昔はこれを天狗がさらって行ったためだと考えた。また、山奥で、大木の枝に人間が引っ掛かっているのを発見した時は、悪人が天狗にさらわれて成敗されたという説明を付けた。
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テング,ヤマヒト 1976年 茨城県 知り合いの老禅が若い時、同行とともに筑波山に詣でようと、椎尾という山背から登った。途中で暴風が吹き、この風と競うように谷を過ぎる僧がいた。丈は普通ではなく、緋衣を着ていた。足が速い人だと思いながら遅れていた同行を待っていたが来ないので、立ち帰ってみたところ、同行は岩陰に打ち臥し酒に酔ったような状態であった。同行を抱えて本堂の前に至ると、堂守と思しき僧がこれを見て、山人にあったのかと言った。これはいわゆる天狗のことだろう。愛宕山や吉野山でも天狗に人が取られる事はよくある。野狐にかどわかされた状態とは大いに異なる。
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テング 1981年 神奈川県 山の神をお祀りしてある山に天狗の住処といわれた大松があった。ある日美しい娘が行方不明になり天狗の仕業だということになった。松のところにさがしに行くと娘が座りこんでいて、話をきくと、やはり天狗にさらわれたということであった。
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テングサン 1980年 新潟県 天狗山の由来については、天狗さんがいたずらをして困ったので、祠の中に祀り込んだところからきたと言う人もある。
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テング,グヒン 1974年 日本全国の深山に天狗というものがいる。また狗賓ともいう。山操(やまおとこ)、五通七郎というのも同類である。天竺の日羅、唐の善界、日本の栄術は天狗の首領である。八天狗というのは、愛宕栄術太郎、鞍馬僧正坊、比良の次郎坊、飯縄三郎、大山の伯耆坊、彦山の豊前坊、大峰の善鬼坊、白峰の相模坊である。
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テング 1983年 愛媛県 天狗は深山に住み、山で修行をした仙人のようなものである。悪い人間が深山に入ると投げ飛ばされる。不浄を嫌い、汚れのある人間を転ばせる。
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テング,ヤマノカミ 1984年 愛知県 天狗(山の神の説も)が、大きな岩の上に立って山の講の日に山へ入った樵を睨みながらその名を呼ぶ。それ以来、山の講の日には山へ入らないようになった。
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テング,ヤマノカミ 1973年 富山県 天狗も山の神なので名前を言わずアノヒトと言う。ヤツダイコウチと言って、八色の音に太鼓をたたく。そんな時は山へ行くとクマがとれる。
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テング 1974年 天武天皇の御世にも星が東方に落ちたこと、天平7年5月に星が乱れ飛んだこと、宝亀2年に星が西南に落ちたことなどは、火気の仕業を真似て天狗が怪しい様を見せたのであろう。
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テング 1982年 群馬県 天狗が迦葉山に寺の小僧に化けて住み込んだ。ある年の十五夜の晩、その小僧がいい事をして見せると言ってススキの葉の上を飛び、白い馬に乗って行ってしまった。以来迦葉山では天狗を祀る。
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テング 1922年 富山県 明治14,5年ごろ、1人か2人は天狗に連れ去られた。いなくなった子供を捜すときには、天狗が棲むという火の宮や愛宕の大杉の下で名前を呼び、太鼓と一升枡の底を叩いた。枡の底を叩くと天狗の耳が破れそうになり、捕えた子供を樹の上から放すのだという。
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テング 1976年 中国・秦州 秦州で、ある夜人に呼ばれて歩いていると煙に包まれ、突然山の頂に出た。そこでは数人が会食しており音楽が流れていた。盗賊かと思い人を集めて戻ると、それは消えていた。神仙の仕業だろうか。日本の天狗のようだ。
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テング,センニン 1974年 日本では天狗を色々と大事に敬うが、中国には天狗はおらず仙人というものを敬う。他に仙人の考証について。
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テング 1976年 今いわれている天狗は500~600年前に僧が言い出したのものであり、夜叉飛天を天狗というものにもとづいて魑魅魍魎を天狗といっていたのが転じて放漫、破戒の者などを天狗つき、また天狗と名付けたためにできたもの。
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テング 1980年 山の奥にある神社や寺院は、天狗が守護しているので、斎戒していない不浄の人間が参詣すると、必ず天狗に捕らえられ、五体を裂かれて木の枝に掛けられてしまうという。
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テング 1989年 静岡県 国清寺の和尚が子どものころ、夜おしっこにでたら天狗にさらわれて愛鷹山に連れて行かれた。いろいろ変わったものを食えといわれたが、結局寺の屋根に戻された。
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テング 1974年 空を飛ぶ星をよばい星といい、声のあるものとないものがある。声のないものを枉矢と言い、声のあるものを天狗という。また天狗は夜を司る。
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