ダイジャ,カニ 1982年 群馬県 木部様というお殿様の娘が榛名山の榛名湖に入って大蛇になった。お供の腰元も帰れないと言って沼に入ってカニになった。カニを食べると榛名に行けない。5月5日に木部祭りといって、榛名湖にホケエに入れた赤飯を流す。ホケエは沈んで、空になってまた浮いてくるという。
類似事例 |
|
ダイジャ,カニ 1982年 群馬県 木部様というお殿様の娘が榛名山の榛名湖に入って大蛇になった。お供もあきらめてカニになった。ゆえに、榛名神社へ参拝する者はカニを食べてはいけない。5月5日は、赤飯を行器に入れて、榛名湖に持っていく。
類似事例 |
|
ダイジャ,カニ 1982年 群馬県 木部様というお殿様の娘が病気になり、榛名山に願掛けで登って沼に入って大蛇になった。お供の者も帰れないと言って沼に入ってカニになった。カニを食べると榛名に行けない。榛名山の関係の人は5月5日に榛名湖にホケエに入れた赤飯を流す。
類似事例 |
|
ダイジャ 1982年 群馬県 善導寺の娘が榛名山の榛名湖に入って大蛇になった。コケ(鱗)をお供に持たせて寺へ帰した。その鱗は善導寺にある。木部様の日(5月20日)に榛名湖に箱に入れたおこわを流すと、箱は沈んで空になって浮かんでくる。
類似事例 |
|
ヘビ 1982年 群馬県 あるところの娘が榛名湖に入ってヘビになった。その家は娘が沼に入った日に、お供え餅を作ってホケエに入れて沼に入れる。ホケエは一旦沈んで、また浮いてくるという。
類似事例 |
|
リュウ,ハルナコノヌシ 1989年 群馬県 榛名湖にお姫様が飛び込んで、竜になって榛名湖の主になってしまった。腰元も城には戻れないと榛名湖に入り、蟹になった。蟹を食べたら榛名湖には行けないと子供のころには言われた。
類似事例 |
|
ミズウミノヌシ 1982年 群馬県 善導寺のおばあさんは榛名湖の主が姿を変えていた。5月5日に榛名湖に入った。その日、ホケエに入れたおこわを流すと、昔はおかえしにホケエにコケ(鱗)を3枚入れて返してきたという。
類似事例 |
|
ヘビ 1989年 群馬県 榛名湖に女の人が飛び込んで、赤飯とかお餅を重箱に入れて湖に投げて供養した。その重箱の中に蛇のコケ(鱗)が入って返ってきたという。そのコケは今も原町の寺にあるという。
類似事例 |
|
サカナ 1989年 群馬県 榛名湖に人が飛び込んだので、5月5日に赤飯を重箱に入れて湖に投げて供養すると、その重箱の中に魚のコケ(鱗)が入って返ってくるという。
類似事例 |
|
カッパ 1930年 ある母親のもとを河童がたずね、五月の節句某の刻に息子をもらいに来ると伝えた。母親は案じて、節句の日に出かける息子にチマキダンゴを持たせた。遊びに出た息子のもとに河童が集まってきたので、チマキダンゴを食べさせたところ、約束の刻が過ぎ、河童はさらうことが出来なくなった。
類似事例 |
|
ヘビ,イケノヌシ 1970年 鳥取県 摩尼山の近くのお種ヶ池には弁天様を祀る。長者の娘のお種が下男と仲良くなり、池の中洲から毎日さと柿を取って来て男に食べさせたので、男がいぶかしがると、お種は池に身を投げた。家人が鐘太鼓で池の周りを探すと、お種が蛇になって現れた。男もその池に身を投げた。お種の髪の毛は先が三股になっていて、裂いたら血が出たという。それは蛇の気のある女だったのだ。お種が池にはドジョウがたくさんいた。兵隊に行く人の祈願にそのドジョウをあげると、必ず生きて帰ったという。
類似事例 |
|
ヘビ 1977年 福島県 ある男が飯を食わない嫁をもらったが、その正体は大蛇だった。大蛇は後に美しい男の姿でその家の娘のところに婿に来た。娘はそっと着物に糸のついた針を刺しておいた。それを辿っていくと、沢に大蛇の親子がいた。子は「子どもが産まれる」と言ったが、親は「人間は五月節句に菖蒲湯にはいるから、子は流れる」と言った。大蛇は死んでしまった。
類似事例 |
|
ダイジャ 1982年 群馬県 榛名湖の氷を鋸で切って出しているとき、その鋸が榛名湖の主の大蛇になったお姫様に当って、お姫様の怪我が絶えないので、室田の長年寺の井戸に引っ越して、男に化けて将棋をさしにきた。やがて正体を言わなくてはならなくなり、井戸から天に昇った。
類似事例 |
|
ダイジャ,アクリョウ,カンノン 1974年 東京都 姥ヶ池というところに一軒の家があり、姥とその娘が住んでいた。姥は旅人を泊めて殺しては衣裳をはいでいた。ある日浅草観音が笛を吹いて、旅人に危険を知らせ、旅人は助かった。また、浅草観音は姥が地獄に落ちるのを憐れんで、児の姿で姥を訪ね、姥は児と誤って娘を殺してしまった。その後母は池に身を投げて大蛇となったが、神にして祝ってその悪霊をなだめると守りの神となって、諸々の病をしりぞけるようになった。大蛇と化したが供養により守りの神となった。
類似事例 |
|
ヘビムスコ 1981年 鳥取県 爺さんと婆さんは子供がいなかったが、川のへりで小蛇に出会い、自分の子になってくれと言うと寄ってきたので家で育てた。しかし大きくなりすぎたため出て行ってくれと頼んだ。すると、蛇は育ててくれたお礼にとほうしの玉を置いていった。それをなめていれば腹がすかないものであったという。
類似事例 |
|
ヘビノムコ 1977年 神奈川県 ある蛇が人間の娘に惚れてしまい、青年の姿となって娘のところに通うようになった。娘の母が心配し、青年の着物に紐を結びつけるよう娘に言いつけた。その紐を辿って山中の岩屋の中を窺ったところ、中で、娘との間に子供を作ってはきたが、5月の節句に菖蒲酒を飲まれれば子供はみんなおろされてしまうと言っていたので、娘と母親は急いで帰ってその通りにした。
類似事例 |
|
ダイジャ 1982年 群馬県 木部様というお殿様の娘が、天正13(1585)年12月27日、榛名山の池に入って大蛇になった。
類似事例 |
|
ダイジャ,ノガミ 1988年 奈良県 昔この村では、長男が生まれると籤で決めて、5月5日にノガミの塚に人身御供に出さなくてはならなかった。旅人が退治を買って出た。ノガミの塚には大蛇が住み着いていたので、酒で眠らせて村人と共に退治した。以来、大蛇の命日の5月5日に、長男の生まれた家を頭屋にして藁で大蛇を作り、大蛇供養をするようになった。
類似事例 |
|
カンノンサマ,ダイジャ 1929年 福島県 昔、毎年日和田の村人は安積沼の主の大蛇に、人身御供をしなければならなかった。長者の娘が当たった年、サヨという娘が「両親の残した彫りかけの観音様を完成させてくれたなら、身代わりになりましょう」と申し出た。観音様が完成し、観音経を誦して大蛇を待つと、経を聞いた大蛇は娘を捕らず天に昇った。
類似事例 |
|
ダイジャ 1971年 福井県 ある娘が大蛇にのろわれて騙され、蛇の子をみごもった。大蛇が池の中で菖蒲湯に入ったら子が堕りてしまうと話していたのを立ち聞きし、娘はそのとおりにして蛇の子を堕ろした。だから6月5日の端午の節供には、女の人は菖蒲湯に必ず入らなくてはいけない。
類似事例 |
|