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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

カッパ
1930年
ある母親のもとを河童がたずね、五月の節句某の刻に息子をもらいに来ると伝えた。母親は案じて、節句の日に出かける息子にチマキダンゴを持たせた。遊びに出た息子のもとに河童が集まってきたので、チマキダンゴを食べさせたところ、約束の刻が過ぎ、河童はさらうことが出来なくなった。

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カッパ
1974年 鹿児島県
ある男の子が5月5日の何時かに河童に捕えられる運命になっていた。母親は男結びの粽(ちまき)と引っかけ結びの粽を持たせ、河童に男結びの方を与え自分は引っかけ結びの方を解いて食べるよう命じた。河童がやってきて男の子がそのとおりにすると、河童は粽のカラソ(麻の皮)が解けず難儀して捕える時機を逃がし、また川へもぐっていった。
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カワノヒト,ヒョウスボ
1965年 宮崎県
山人が山に泊まっていると、モミの木とその傍の木が「村で子どもが生れたが、五月節供に川のヒト(ヒョウスボ)にとられてしまう。どうしたら助かるか」「節供のチマキ餅を撒けば助かる」と話しているのを夢に見た。村に帰ると、生れたのは我が子だった。モミの木の言った通りにすると、ヒョウスボはチマキ餅を食べて、我が子は助かった。以来、五月節供にはチマキ餅を水神様に供えたり、川に撒いたりする。
類似事例

ミズシ,ミソシ,カッパ
1958年 石川県
ある時、馬あるいは牛の手綱に食いついた河童(みずし、みそし)を捕らえた。その時みずしは、この土地の人をとったりはしないと約束し、放たれた後に魚を土産に持ってきた。
類似事例

カッパ
1957年 宮崎県
5月5日につののぼうをつくって食べないと河童に引かれるという。これは昔ある人が河童に会って相撲をとろうと誘われた時、家に帰ってつののぼうを食べなければならない、といって断った為、河童に引かれずに済んだ事によっている。
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(カッパ),トウ
1982年 神奈川県
相州大川道西久保という所に小さい川があり、その川で河童が馬を引き込もうとしたところ、大勢で河童を打ち殺そうとした。その時にある百姓が河童を貰い助けたところ、夜に河童が礼にやってきて、陶器に酒を入れ、鱸を2匹持ってきた。鎌倉時代のことだという。この河童は雌雄いて、一匹は鎌倉に住み、一匹はこの角村に住んで文通をしているという。この陶の酒を呑む時、少しだけ酒を残しておくとまた酒が増えて、万年も絶える事がないと河童は言った。ある時酒を飲み干したので、それからは一滴も出なくなった。
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カッパ
1991年 愛媛県
河童が橋を通る人に「負うてくれ」と言って背負わせては肝を抜くので、おまんさんという気の強いおばあさんが行って、皿が下に向くように河童を背負って連れ帰り、鍋で煮ようとした。河童は海へ帰る、もう悪い事しないと約束した。お礼に毎朝家の鉤に魚を掛けにきたが、鉤を鹿の角に替えたら来なくなった。
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カッパ,カオロ
1934年 岐阜県
河童が川に馬を引きこもうとして失敗し、魚を届ける約束で許してもらった。礼に魚を持ってきてくれていたが、玄関先に包丁類を置き忘れて以来、持ってこなくなった。
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カッパ
1929年 大分県
河童が川端につないでいた馬を川に引きこもうとしていた。村人が河童を捕まえて、厩に縛っておいた。河童は主人の留守中、女房に頼んで頭に水をかけてもらい、力を得て逃げた。翌日から毎夜魚を3疋ずつ持って来て盆の蓋の上に置いたが、ある時蓋の上にあった庖丁に驚き、その後持って来なくなった。
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カッパ
1929年 大分県
子供が川へ水泳に行くと、河童が来た。相撲をとると河童が尻へ手をまわすので、その日は中止して帰った。翌日親父の言うとおりにして茶釜の蓋を尻にあてて相撲をとった。河童は再び尻に手をまわしたが、固かったので、川に逃げた。
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カッパ
1936年 長崎県
昔、旱魃のとき、ある長者が湖の河童に、田にいっぱいの水を入れてくれたら娘を嫁にやると言った。河童は約束を果たしたが、長者の長女と次女は河童の嫁になることを断り、末娘が嫁に行くことになった。長者は糸瓜を作り、中身を空にして水に浮くようにして持たせた。河童は娘の荷物だからと糸瓜を沈めようとしたが沈まず、こんな荷物を持ってくる娘は嫁にいらないということになった。
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カッパ
1929年 秋田県
河童が馬の手綱に絡まっているのを見つけ、殺されそうになったところを、毎朝鱒をとどけるという約束をして許された。あるとき下女が、戸錠前の柱に鎌をかけたままにしていたら、それから鱒は届けられなくなった。
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オニ
1961年 和歌山県
百姓が雨がなくて嘆いていると、鬼が雨を降らし、かわりに一人娘をさらって行った。娘は鬼の家で鬼の子を産み、鬼の子がお爺さんに会いたいというので、鬼の留守に鬼の車に乗って逃げ出した。鬼が追いかけてきたが、笑わせて逃げ切った。お爺さんの家に行き、鬼が怖いと言っていた青い剣と青いヒルに似た菖蒲とヨモギを軒端に下げて鬼を退散させた。それが五月節供の由来。
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カッパ
1973年 岩手県
川で馬ひきが休んでいると、河童が馬にいたずらして、捕らえられて殺されそうになり、河童の父親が出てきて謝った。以来6月1日に草餅を1つ川に流す代わりに、河童はいたずらを止めることになった。
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ヒゴイ,マゴイ,ヌマノヌシ
1982年 群馬県
榛名湖の主の大蛇になったお姫様が天に昇るとき、榛名湖にヒゴイとマゴイの主をおいていった。5月5日の節供に12分のお膳を沼に沈めると、空になって浮く。五月節句に2歳の子どもを張るな神社に連れて行き、榛名湖に回るとヒゴイとマゴイが子どもを守ってくれて、丈夫に育つ。
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ガガモ
1984年 愛媛県
正月餅を搗いている時に子供がくじをくりだしたので、親が「くじをくりよったらガガモにやるぞ」と脅した。すると本当にガガモが現れ、子供をさらおうとした。驚いた父親が搗いていた餅を投げ与えたので難を逃れた。以来節季の餅つきをするとガガモがやってくるようになったので餅つきを廃止した。
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ミソシ,カッパ
1958年 石川県
馬に食いついた河童(みそし)を捕らえたが、頻りに詫びるので放してやったところ、恩義を感じたみそしは、魚を持ってきた。
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カッパ
1940年 福井県
牛が水に入らないのでおかしいと思っていると、織田浜に棲む河童が牛の後ろ足を引いていた。見つかった河童が命乞いをするので、人畜の尻を取らないという詫び状を書かせて許してやった。それから数日間、礼として鮮魚を持ってきた。魚をつるす鈎を頑丈にしようと鉄製にするとやって来なくなった。
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カッパガミ
1956年 宮城県
農夫が馬の尻にくっついた河童を捕らえるが、向後人や馬に仇をするでないぞと放してやる。その後、農夫の家で振舞に膳椀が足りないと、不足の分だけ前夜軒先に置いてある。振舞が終ったのち元の所に置くと夜中に運び去る。あるとき椀の蓋をなくしてそのまま軒下に置いたら、以後持ってこなくなった。河童が助けられたお礼によその家から持ってきていたので、一つでもなくしては先方に申し訳ないと思ったのだろう。河童はいたずら者ながらも恩も耻も知っているといって、祠を立てて祀ったという。
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カッパ
1977年 福島県
源八沼には河童がいていたずらをしていた。あるとき馬を引きこもうとして引きずられ、つかまった。これからはお膳が必要な場合には沼に来れば貸してやるから、といって逃がしてもらった。その後、お膳を返すのを怠ったものがあったため、河童はお膳を貸してくれなくなった。
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カッパ
1957年 新潟県
馬に噛み付こうとする河童を殺そうとすると、命乞いをした。代わりに魚を贈るといい、翌日から届けられるようになった。しかしかぎを鉄に変えると河童が徐々に寄り付かなくなり、ついには魚も持ってこなくなった。
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