コトノカミ 1982年 新潟県 田の神は一般に「事の神」と呼称されている。2月8日(または9日)の事始めの日に事の神様は稲の種子を持って、天から下りられるとされ、農家はボタ餅あるいは小豆団子を作って供えた。12月8日(または9日)の事納めの日には、事の神様が天上に帰られるといって、事始めと同様にボタ餅などを調えて供えた。
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タノカミ 1982年 新潟県 12月8日に田の神が去り、2月8日に再来するといい、小豆ダンゴを供え、ボタ餅をたべるところもある。
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コトノカミ,ショウガツノカミ 1982年 新潟県 2月8日のコトハジメには、コトの神が天からおりる日なのでキビやヒエの団子を供え、桝に12個の大きな団子を入れ、囲炉裏の上の火棚に供える。また、コト神と正月の神が交代するという。
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コトサマ 1982年 新潟県 二月のコトサマには米の粉のダンゴを神棚に供え、12月8日朝にはダンゴを小豆にまぶして神棚に供えてこの日はコトサマが作物の種子をとりにゆくと伝えている。
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コトノカミ 1982年 新潟県 コトの神は2月にきて、12月に帰るといい、春2月8日のコトハジメはコトの神が天から今年の種子をもって降りる日で、秋12月8日のコトオサメはコトの神が天に上る日であるという。
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サクガミサマ 1982年 新潟県 2月15日の晩に「二月の十六団子」という16の団子を一斗枡の中に飾り、神前に供え、翌朝、小豆に入れてみんなで食べる。食べる前に空臼を鳴らす。「杵の音で作神様が天から下りてくる」という。秋は「十月の十六団子」といって、15日の晩に十六団子を作って一斗枡に入れて神前に供える。この時は杵の音はさせない。臼の上に杵を上げておく。それを台にして作神様は天へ上って行くといわれている。
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タノカミ,サナブリ 1937年 滋賀県 サナブリとは田植えが終了して田の神が天にお帰りになることを言う。今は田植えじまい、5月じまいとしてボタモチをつくって神棚に供え、近所に配る。
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ジガミ 1964年 福島県 2月9日の夜は宵地神といって山仕事を休み、10日地神だんごをつくって地神様と神棚に一升ますに入れて供える。女たちはこの日早朝からうすをとんとんたたく。これを地神さまをよぶといい、この日を地神待ちという。うすをたたくのは、昨秋10月10日の地神待ちにあげた餅のうすがからになったので、今年も着てくださらないと困るためだという。秋の地神だんごは、そば粉にきびを入れたもので、これを供えて土の神様に感謝する。10月は神々が全部出雲に集まるので留守になり、地神だけが残るという。
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タノカミ,ヤマノカミ 1963年 福島県 2月10日は田ノ神降しといい、以前は朝早くに起きて、から臼をついた。この音を聞いて、田ノ神が天(天竺)から降りてくるといわれ、早く起きてつくことを競争した。また山ノ神が降りてくるともいわれている。
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ヤクガミサマ 1963年 福島県 2月7日の晩にはメカゴを竹につけて屋根の上にかかげたり、門口においたりする。また、木戸口では藁殻でにんにくをいぶす。2月8日は厄神さまが天から降りてくる日でこれらで家に入れないようにする。
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ヤマノカミ,ジュウニサマ 1982年 新潟県 山の神に供えたカラコを子供に食べさせると丈夫になるという。また、けがれるといって山神の苞は女につくらせない。そして、2月12日には十二様が山から下り、秋の稲刈りの後には山に帰るので、冬の間は十二社の神は留守になるという。
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トシガミ 1958年 香川県 正月十五日はオクリ正月、十五日正月と呼び、年神に供物を供えて稲の豊作、家内安全祈願をする。その後河原で注連に火をつけ、年神の供物をその火で焼いて食べる。これをトンドと言う。この煙で年神は大和に帰る。
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ササガミサマ 1971年 茨城県 2月8日は笹神様を祀る。12月8日にもする。笹神様は貧乏でそばもロクに食べられず、暮れにはサイソクトウ(借金取り)がくるので、家の裏に隠れているから、竹を組み合わせた上にソバをのせ、2月は表に、12月は裏に立てる。
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タノカミ,ツクリノカミ,ノガミサマ,ツブノカミ,サガミ 1982年 新潟県 2月16日と10月16日は田の神まつりが行われる。春はオカの神が田の神になる日、秋は田から上がってオカの神になるという。田の神の名称も作りの神・ノガミ様・粒の神・サガミなどとよばれている。
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タノカミ,ツクリノカミ,ノガミサマ,ツブノカミ,サガミ 1982年 新潟県 2月16日と10月16日は田の神まつりが行われる。春はオカの神が田の神になる日、秋は田から上がってオカの神になるという。田の神の名称も作りの神・ノガミ様・粒の神・サガミなどとよばれている。
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タノカミ 1982年 新潟県 社日が田の神を祭る日とされていて、餅をついて供える。春の社日には田の神が早朝に、餅をつく杵音につれて天から田に下りてくるという。またこの日、雪の積もっている田に出て、「社日の田打ち」といって、3鍬ほど田打ちをした。秋の社日は、その夕べに餅をつく杵音につれて田の神が田から上がって天にのぼるといわれている。春秋の社日が長い年は田の神は田に長くいるから作は不作であり、短かければ作がよいともいわれている。
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タノカミ 1971年 福島県 2月10日は田の神おろしで、正月松飾りをたいて空のうすをきねで3回たたいて田の神をおろす。
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タノカミサマ,コウサクノカミサマ 1982年 新潟県 田の神様は春3月16日に田へ下り、秋11月16日に山へ上るといって、この両日は山へも畑へも出ず、休んでボタモチ(おはぎ)を16作って神棚に供える。赤飯を炊いて供える家もあった。ここでは、田の神は耕作の神様となっており、それが常駐するのは山で、春に田へ下りて秋に山へ帰るが山の神になるとはいわない。
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シャジツサマ,タノカミ,サクガミ 1982年 新潟県 春分・秋分に最も近い戊の日は社日といい、田の神・作神である社日様が、春の社日には、鳥も鳴かない早朝に、天から田におり、秋の社日には鳥が巣に戻ってから天に上ってゆくという。また、社日様は生臭物が好物な大食の神なので、小豆飯を山盛りにして供える。
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ヤオヨロズノカミ 1970年 福島県 2月8日はオクダリヨウカ。八百萬の神が天からおりてくる日だという。家の軒にスンブルイをつけた竹竿をかけておく。
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