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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ヤマイヌ
1989年 長野県
昔、この部落にある山の奥で山犬が子を産んだ。親犬が餓えて鳴いていると、情の深いきこりが家から鍋に食物を入れて持っていってやった。その晩、家の表に空の鍋がおいてあった。何日もそうしてやると、きこりは幸せになったという。

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ヤマノイヌ
1935年 愛知県
山に山犬がたくさん住んでいた。ある年、山の犬が岩の間に仔を産んだのをある人が見て帰った。その人の妻が隣近所と相談して、産見舞として重箱に入れた赤飯を岩の間に置いておいた。それから参拝に行き、帰りに重箱を受け取りに行くと、重箱の中は空で元のように風呂敷に包まれていた。
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ヤマイヌ
1935年 岐阜県
木こりが自分の双子の娘に与える乳を求め山犬に頼み将来の約束をする。山犬との約束を忘れ成長した娘を嫁に出すが、娘の傍らに夫にだけ見える山犬がついているために離縁される。
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ヤマイヌ,テギノカエシ
1975年 高知県
お産のあった家からの帰り道で山犬に出会った。山犬に送ってくれるかと尋ねていると、大きな地響きをたてて手ぎの返しの化物が来た。山犬のおかげで化物の難をまぬがれ、帰宅した後小豆を挽いたものを飯にたいて団子にし、門口に供えた。
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ヤマイヌ
1989年 長野県
ある猟師が山の神に山犬の子が欲しいと願ったところ、二匹授けてくれた。ある時、猟に行くと何も取れなかったので、火を焚いていた。猟師は「俺は夕食食べて寝るが、何も取れなかったので我慢してくれ」と言うと、山犬が尻尾に水を付けて火を消すということを繰り返した。おかしいと思って木に登って見ていると、被せてあった蓑にかみついたので、殺すつもりだと悟って撃ち殺した。すると先祖に祟ったので供養した。憑き物があるときに、入れ物のほこりを払うと、憑き物が落ちるという。
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ヤマイヌ
1932年 長野県
堂田というところの大石の下に山犬が巣をかけていて、夜になると里へ出てきては荒らしまわって困ったが、ある時産があったので赤飯をふかして持っていった。すると重箱の中へ雉を入れてお礼に持ってきた。それからは一度も荒らすことをしなかったという。
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ヤマイヌ
1989年 長野県
ある猟師が山の神に山犬の子が欲しいと願ったところ、子を二匹授けてくれた。ある時、猟に行くと何も取れなかったので、火を焚いていた。猟師は「俺は夕食食べて寝るが、何も取れなかったので我慢してくれ」と言うと、山犬が尻尾に水を付けて火を消すということを繰り返した。おかしいと思って木に登って見ていると、被せてあった蓑にかみついたので、殺すつもりだと悟って撃ち殺した。
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ヤマイヌ
1989年 長野県
ある時、山へ薪取りに行くと、何者かに食われて鹿が死んでいた。喜んでその鹿を持ち帰ると、夜になって家の回りを山犬が駆け回り吠え、家人を脅した。山で恵みがあったときは、少しでもいいので何か残してこなければならないという。
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ヤマオンバ
1931年 長野県
信濃の山奥で鳥獣の肉を食ったり生血を吸ったりしているうちに山姥になった女が、金時という子供を産んだ。金時は時々夕方になると酒買いに里に下りてきた。親子は百余年の間あちこちの山に棲み暮らして長寿延命したという。
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ヤマンバ,ヤマイヌ
1991年 愛媛県
山で猟師が山婆に追いかけられたとき、山犬に隠してもらって助かった。お礼に猟師は赤飯を炊き、山犬に奉った。
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ヤマノイヌ
1935年 愛知県
百姓が落とし穴に孕んだ山の犬が落ちているのを見つけた。百姓が助けると、山の犬は山のほうへ走って行った。翌朝、百姓が何気なく戸間口を開けて見ると、見事な山鳥の雄が置いてあったという。
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ナベカブリヒメ
1956年 宮城県
昔、子がない正直者の夫婦が、子どもが欲しいと観音様に願をかけると、おつげで「子どもを授けるが生まれたらすぐ鍋をかぶせろ」といわれる。女の子が生まれたのでお告げどおり鍋をかぶせて育てる。皆にのけ者にされ、生みの母が死んで後家の母にはいじめられたが、素直に仕事をして育った。16になって嫁にやる頃、後家の母はその娘をもてあまし、山に捨てたが坊様が助ける。今度は川に流すと、ある猟師が拾って育てる。ある日川のそばで会った立派な若者と惹かれあうが、彼の父である殿様は「そんな川流れの娘」と、一緒になることに反対する。いつも会う山で若者の悩んでいる様子を心配しておいかけた娘は転落、若者が驚いて行ってみると鍋がとれ、かすり傷一つない。しかも後光もさすばかりの美女で、殿様も気にいって2人は幸せに暮らしたという。
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ヤマイヌ
1983年 愛媛県
鴫山の木挽が仕事中に隣村で病気で死んだ。その家内と娘は遺体を担いで帰ろうとすると、山犬がつけてくる。親子は帰ったら小豆飯を炊くから無事に帰らせてほしいとたのんだ。山犬が家までついて来たので親子は小豆飯を振舞った。
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ヤマイヌ
1975年 高知県
田野々から戻るとき、道の上から谷川へ飛び込むものを何度となく見かけたので、寝ていた山犬に家まで送ってくれるよう頼んだ。家へ戻ると飯を膳に供えて切り火をして門口に供えた。
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ヤマノカミ
1933年 岩手県
山の神様がお出にならないとお産ができぬという信仰がある。そこで妊婦が産室に入ったら夫か家族の男が山の神を迎えに行く。馬の自然に歩む方角へ従い行き、馬が急に止まって身震いして嘶き声を出すと神様が馬の背にお乗りになられたことになるので、今度は馬の口をとって家にお連れして、山の神様がお出になった由を告げる。即ちお産があるのである。
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ヤマイヌノヘヤ,オオカミ
1990年 長野県
ししが平には、山犬の部屋と呼ばれる岩穴がある。ここにはおおかみが住んでいて、子が生まれると村人は赤飯を祝いに持って行ったという。翌日、おおかみはきちんとお礼返しにやってきたという。
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オオカミ
1940年 石川県
山へ薪刈りに行って飯を食べていると、狼の子が出てきたので、飯を少し分け与えた。晩になって下山していたところ、親の狼が送りに出てきた。次の朝山へ行ったら、昨日切った薪が一荷になっていた。このようなことが続いたという。
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ヤマイヌ,オオカミ
1993年 静岡県
小河内の望月家の4代前の姑は、山の焼畑の小屋に泊まって粟の草取りをしていたとき、上顎に骨を立てて苦しんでいた山犬を助けた。その山犬は秋中望月家の畑を守り、猪・鹿・兎の害から守った。また、大きな鹿を殺して小屋の前に置いていった。収穫を終えて山を降りるとき、姑は山犬へのお礼に鹿肉を木に掛け「いるのかいないのか」とつぶやいたら、山犬は横に控えていた。
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ヤマノイヌ,オクリイヌ,ムカイイヌ
1935年 愛知県
山の犬のところへお産見舞いに行った話や、送り狼、迎い犬等の話は、山の犬が人間にとって恐ろしい物でもあり、また、人間の忠実な僕あるいは友達でもあったという、人間と山の犬との関係性を如実に物語っている。
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ヤマウバ,クモ
1972年 岐阜県
木こりが見合いをして嫁をもらったところ、この嫁が働き者で料理上手だった。ところが嫁は米を炊くのに自分の小便を混ぜ込んでいた。木こりがそれを知った日、木こりが風呂に入っている間に嫁は風呂桶ごと木こりを担ぎ出した。辛くも逃れた木こりは嫁が山姥であることを知った。嫁は今晩蜘蛛になって木こりを糸で縛り、山姥たちのもとへ連れて行くつもりだと語り、木こりはそれを聞いて一計を案じた。その晩、木こりは囲炉裏端で蜘蛛を待ち受け、やって来た蜘蛛を囲炉裏に投げ込んで殺した。
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キツネニョウボウ
1949年 山梨県
子供まで生んだ狐女房が、太い尻尾を出して台所を掃いているところを見られその正体を知られたために、歌を残し、泣く泣く子供を夫のもとにおいて去った。それから、子供が泣いて困る時には、森に連れて行き呼ぶとこの女房が出てきて乳をくれた。田植えの際、子供を抱えた夫が困っていると、狐女房が人間に化けた手下の狐を大勢連れてきて手伝ってくれた。秋になるといつもの倍米がとれた。
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