カミカクシ,カミガクシ 1956年 子供などが行方不明になると、昔は、たいてい天狗や山の神にさらわれたといって鉦や太鼓を叩いて山中などを探し回ったりした。北秋田地方では、日の暮れ方に隠れん坊(カクレジョッコ)に夢中になっていると、神がくしにあうといってひどく怖れられた。
類似事例 |
|
テング 1937年 子供が急に姿を消すことがある。昔はこれを天狗がさらって行ったためだと考えた。また、山奥で、大木の枝に人間が引っ掛かっているのを発見した時は、悪人が天狗にさらわれて成敗されたという説明を付けた。
類似事例 |
|
テングサマ 1990年 長野県 家の近所で5・6歳の子供が居なくなって、「てんぐ様にさらわれた」といって村中で捜したことがあった。缶カラや鐘を叩いて捜したが見つからず、朝になると子供が1人で戻ってきたという。子供が言うには、林の中の馬頭観音様の所で寝ていたという。
類似事例 |
|
カクレババ 1956年 路地の隅または袋小路の行き止まりなどに隠れ婆がいて幼児をさらうので、夕方かくれんぼうをすることを戒めた。
類似事例 |
|
アヅキトギババサマ 1929年 栃木県 夕方になると川のふちにいる小豆とぎ婆さまがその辺に遊んでいるこどもを隠してしまうという。
類似事例 |
|
タヌキ 1983年 香川県 昔、夜になると用水の所に子供が出て「お父はん殺すわ、お母はん殺すわ」と言って泣いたという。狸の仕業だという。
類似事例 |
|
カクレババ 1933年 兵庫県 夕暮れに子供が隠れん坊という遊びをしていたら、路地の隅や家の行き詰まりなどに現れる。
類似事例 |
|
テングサマ 1978年 石川県 子供などが急に行方不明になると、天狗様にさらわれたという。「さばくった息子」などと呼びながら探す。
類似事例 |
|
テング 1989年 長野県 車山にてんぐが住んでおり、時々子供をさらうという話を聞いた。子供を害するわけではなく、山へ連れて行って遊び、夕方に帰って来るという。
類似事例 |
|
キツネ 1921年 兵庫県 昔、田舎では子供が狐につままれて行方不明になる事があった。村人が夕方から「おらばおおらばお」と呼びながら探す。この時、一人だけ桝の底を叩きながら後ろからついていくと、狐は桝を叩いている者の側へ子供を放り出す。
類似事例 |
|
テングサマ,カミカクシ 1989年 長野県 子供が神隠しにあって帰ってきて、てんぐ様に連れられて大阪に行ったなどと言う。だいたい3日から5日すると帰ってくる。村中で探したところ、家の庭にいたということもあった。神隠しにあって、帰ってこない人もいたという。
類似事例 |
|
カクシボウズ 1982年 群馬県 昔は、夕方子供がいつまでも遊んでいると、かくしぼうずが出て来てさらうから帰れ、と言って家の者が迎えに来た。
類似事例 |
|
カミカクシ 1988年 茨城県 夕方にかくれんぼをしていると、神隠しにあって隠されると言う。
類似事例 |
|
キツネ 1938年 長野県 昔、お湯に入りに行った帰り、大川のそばに小さい小屋があった。月夜であったのに大雨になったので、皆あわてて小屋に入った。傘を持って近所の人が来てくれたが、一番年取ったお婆さんが下駄ではたくと「キャン」といって消えた。それは狐で、いい月夜のままだった。
類似事例 |
|
ウシオニ 1985年 和歌山県 北向きの滝には牛鬼が棲んでいるという。昔は牛鬼が泣くということをいった。牛鬼がやってきたので、赤ん坊を臼に伏せておいて逃げたことがあるという。
類似事例 |
|
カクレバアサン 1935年 栃木県 夕方にかくれんぼをすると、かくれ婆さんに隠されるという。
類似事例 |
|
テングサマ 1989年 長野県 話者のおばが子供の頃、鬼面山のてんぐにさらわれたことがあるという。家の裏のかやの木のそばにいると、てんぐが来い来いと言うのでついて行った。すると鬼面山の頂上にいたという。しばらくてんぐと話をしていると、家へ帰してくれたという。
類似事例 |
|
タヌキ 1922年 徳島県 初秋の頃は失人が多かった。子どもやボンヤリした人を狸が化かして身を隠すという。性の悪い狸は姿を見せたところへ行くとさらに遥か先で姿を見せるものもいた。
類似事例 |
|
カクレカンコサマ 1975年 福島県 夕方隠れんぼをしていると、カクレカンコ様に連れて行かれるといって子どもを威す。
類似事例 |
|
ヒトカクシ 1936年 栃木県 夕方に隠れ鬼をしていると、人隠しに隠されてしまうという。
類似事例 |
|