イエギツネ 1975年 岡山県 中和村吉田では、ミコ神はいなかったが、よそから嫁を取るようになってついてきた。また、美甘村平島では嫁に行くときついていくのはミコ神とイエギツネだと説明する人がいた。イエギツネは嫁が持っていくタンスのそこに隠れていて、婚家で増えるという。
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ミコガミ 1981年 岡山県 うちのミコ神さんは甘酒好きなので作るたびに供える。ミコ神は子供のデモノの神で、モノやカサが出たらミコ神の機嫌が悪いとして甘酒を作って供える。また親戚歩きの好きな神で、夜中に「この家も飽きたので歩きたい」と言うのが聞こえるとミコ神を背負って親戚回りをする。ミコ神が家に戻りたくなると子供にカサやデキモノが出来るので、酒を一升持って迎えに行く。ある家がミコ神を負うのが面倒で川へ流したら、以来その家に生まれる子にはデキモノやカサが出て、どの医者に行っても治らなかったという。
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ミコガミ 1978年 岡山県 ミコ神さんはおできの神様であり、納戸に祀る。娘が嫁に行くときはついて行く。殊に長女によくついて行く。中島家には昔はミコ神さんはいなかったが、中和村吉田常藤の渡辺という神主の家から移ってきた。シンルイなので移ってきたという。祀って欲しいしるしとして物を出し、祀ると治る。甘酒が大好きであり、旧12月13日が縁日である。この日には甘酒を飲む。
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ミコガミサマ,ミコガミガサ 1960年 ミコガミサマを祀る家の子供にはミコガミガサという黄色いう吹き出物が出る。7、8歳の子供にしか出ないが、ひどいときには顔も頭も鉢をかぶったように出るという。この神を祭らない家には絶対に出ないと昔から言っているらしい。
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ミコガミ,カサノカミ 1975年 岡山県 美甘村(現・真庭市)湯谷のある家の妻は隣の延風より嫁いできている。実家では納戸に棚をしてミコ神をカサの神様として祀っている。実家の近所の子供にカサが出て、ミコ神が祀られていない場合、拝みに来る。ミコ神は古い家にあり、デキモノが出来るとミコ神が出たという。きつい神だという。屋内ではなく屋外に祀るミコ神もあったという。
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ミコガミ 1975年 岡山県 ミコ神は株内を渡り歩く神で、子供の口のまわりに青いできものが出来た時、「ミコ神さんがきた」という。以前にミコ神ガサの出た株内の家に行き、赤塗りの椀をもらってきて赤飯を入れ床の間に置いておき、残りをカサのできた本人が食べると治る。赤飯は隣近所から貰い受けた米と小豆を使わねばならず、それを3軒ボイトウ、7件ボイトウという。
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ミコガミ,カサ 1975年 岡山県 ミコガミカサができると、法印に拝んでもらいこの神を送ったり迎えたりする。また他の方法として3軒ボエト、7軒ボエトといって、カサの出た本人か母親が3軒または7軒乞食をして歩くと言うものがある。その材料で赤飯を炊いてミコ神に供えるとカサが治ると言う。
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ミコガミ 1975年 岡山県 美甘村(現・真庭市)仮倉のある家では、ミコ神とは神主の娘を嫁にもらった時、新たに神棚を設けミコ神サンとして祀り始める女の神である。居間に祀る。女の神なので気が狭く、他の神と同様に祀らなければ腹を立てるので、分け隔てなく祀る。子供にミコ神ガサができた時はミコ神様の機嫌が悪いといい米をホイトウして貰い受け、その米で赤飯を炊きミコ神に供える。
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ミコガミ,ミコガミガサ 1983年 岡山県 真庭郡湯原町社の本谷の神職家では、ミコ神は他の神とは別に小さい祠を設けて祀る。この神を信仰すると、口の周りに出来るミコガミガサという腫物が治るのだという。
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ミコガミ 1981年 岡山県 ミコ神様は2階の誰もめったに行かない汚いところにいる。つい祀るのを忘れると、子供の頭や口の周りにミコカサを出す。ミコカサは青い色、膿色のものが口の周り頭に出るカサだ。ミコカサが出たら、「機嫌が悪くなった」と言って橋を三つ渡って、3軒ホイトをして飯を炊いてミコ神さんに供える。その前に神棚を掃除して松を立てると不思議と治った。
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ミコガミサン 1978年 岡山県 ミコ神のことをニコガミサンという。アダノマの隅に祀り、他の神さんとは分けてある。棚に御幣だけを祀る。ニコガミサンの機嫌が悪いと子供にカサが出る。カサが出たらサンゲンボイトゥということをする。これは近所の家3軒ほどを廻り、小豆や米をもらうことである。これをご飯に炊いてニコガミサンに供えればカサが治るという。
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ミコガミ 1964年 岡山県 デキモノやカサブタが出来るとミコ神様の機嫌が悪いといい、顔中にカサブタが出来るとミコ神様が来たという。このミコ神様には薬が効かないので、法印様にたずねてどこそこに行きたがっているというお告げでそこに送ったりする。
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ツキモノ 1964年 高知県 猿神筋・犬神筋・蛇神筋の家系があり、婚姻上の問題となっている。蛇神を生霊とも言う。主に女に着く。
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ミコガミ 1983年 岡山県 真庭郡川上村上徳山の白髪のある家では、もともとミコ神は祀っていなかったのだが、主人の母についてきたものと、主人の妻が実家から持ってきたものとの二体を今では祀っている。この神は、よく祀らないと機嫌が悪くなって人にデモノを出したりする。そういうときは、親類の間をあちこち行き来し動かせばデモノが治るのだという。
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ミコガミ 1975年 岡山県 祟って困るミコ神を川へ流したり、神社の境内に置いたり、神官の家へ預けたりしたと言う話がある。湯原町の家ではずっと子供にカサが出て困ったことがあり、神官藤原氏のところへミコ神を預けていたと言う。預けた後は祟りがなくなったという。
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イヌガミ 1985年 徳島県 ある男性に犬神が憑いた。犬神は近所の女性の家から田の中を通って近道をしてやって来るという。その犬神は足が不自由らしく、普段男性は健常だが、犬神が来ると杖なしでは歩けなくなり、ひどい時は1_2週間続いたという。この犬神筋は嫁に引き継がれているとされる。
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イヌガミ 1949年 徳島県 犬神筋の子は犬神になり、嫁にして4日もたつと犬神になる。犬神筋のものが他人を羨ましいと思えば犬神が相手に憑く。犬神を除く際、痛がってさわらせない所に犬神が憑いている。倒れた時、指が5本まっすぐなら成功、1本でも曲がっていたらやり直しである。
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ヘビノタタリ 1974年 長崎県 妊娠中に蛇を殺すと、生まれた娘がヘビのような肌をしていた。年頃になってミコのおつげで龍王さんをまつるようになると、肌もすこしはきれいになり、結婚相手をみつけることができた。
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ミコガミ 1975年 岡山県 美甘村(現・真庭市)通見では最も古い家の当主の祖父が法印で、ミコ神はその人の妻が湯原町から嫁いできた際に実家から持ってきた。ミコ神はカサの神で、機嫌を悪くしたり怒ったりするとその家の子供の口の周りにミコ神ガサと呼ぶ疱瘡を出す。カサが出ると法印に拝んでもらいミコ神がどこに行きたがっているかが明らかになり、そこに持っていくとカサは治る。
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イヌガミ 1996年 徳島県 犬神持ちの家筋は3年3月の間同じ釜の飯を食べるとうつる。嫁が持ってくればその家が筋になる。女性だけが持っている。持っている女性は1家に1人でその人が亡くなれば次の女性に受け継がれる。道筋の家ではそれをどこかにまつっている。感情の起伏によって憑く。持ち筋の女性にたけのこをくれと言われたが、あげることが出来なかった時に嫁に憑いた。その後子供にも憑き、熱が出てうわ言を言った。層や祈祷師に頼んで伏せてもらうのが普通である。予防の方法も伝えられる。
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